本文へ移動
ベンチャー・スピリット!VENTURE SPIRIT

部門別DEPARTMENT

入社手続きのチェックリスト 社会保険・雇用保険と書類の期限 2026年版

社員を迎えるときの入社手続きを、入社前・入社日・5日以内・翌月10日まで・最初の給与の前日に分けて整理しました。健康保険と厚生年金の資格取得届、雇用保険の取得届、扶養控除等申告書、労働条件の明示の期限と提出先に加え、2026年10月の短時間労働者の賃金要件の撤廃も確かめています。

公開 約9分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
コメント
文字
入社手続きのチェックリスト 社会保険・雇用保険と書類の期限 2026年版

この記事でわかること

  • 社会保険の資格取得届は入社から5日以内、雇用保険の取得届は翌月10日まで。期限と提出先を一覧にしました。
  • 労働条件の明示、マイナンバーの確認、扶養控除等申告書など、入社の前後に集める書類と渡す書類が分かります。
  • 2026年10月にパートの社会保険の月額8.8万円の要件がなくなりました。加入の判断の分かれ道を図で示します。
対象人事労務実務

社員を迎えるときの手続きは、期限の違う届け出がいくつも重なります。軸になるのは、社会保険の「入社から5日以内」と、雇用保険の「翌月10日まで」の2つです。この記事では、入社前から最初の給与までにすることを順に並べ、2026年10月時点の決まりで期限と提出先を確かめました。

入社手続きは2つの期限で組み立てます

入社の手続きを時系列に並べると、次のようになります。

入社手続きを5つの時期に分けた図。入社前は労働条件の明示(書面、本人が希望すればメール等)、提出書類の案内(マイナンバー・基礎年金番号・前職の書類)、雇入れ時の健康診断(3か月以内の結果で省略可)。入社日は労働者名簿の作成、安全衛生教育、マイナンバーの番号確認と身元確認と利用目的の明示。5日以内は健康保険・厚生年金の被保険者資格取得届を年金事務所などへ、被扶養者(異動)届(第3号の届と一体)、出し方は電子申請・電子媒体・郵送・窓口。翌月10日までは雇用保険の取得届を管轄のハローワークへ、外国人は被保険者なら取得届で届出を兼ねる、住民税の特別徴収の引継ぎは前職を辞めた月の翌月10日まで。最初の給与の前日までは扶養控除等申告書(出した人は甲欄、出さない人は乙欄で計算)、前職の源泉徴収票(年末調整まで)、賃金台帳の記入。下段に本人に渡すもの・届くものとして、雇用保険被保険者証と資格取得等確認通知書、資格情報のお知らせ、資格確認書(発行要否欄、マイナ保険証がない人には30〜50日後)、労働条件通知書(変更の範囲、2024年4月から)。
入社手続きの期限と出す先。5日以内と翌月10日までが軸作成: 編集部 / もとの資料: 日本年金機構・厚生労働省・協会けんぽ・国税庁ほかの公表資料
時期 手続き・準備 期限 出す先・相手
入社前 労働条件の明示 労働契約を結ぶとき 本人(書面。本人が希望すればメールなども可)
入社前 雇入れ時の健康診断 雇い入れるとき 本人(3か月以内の健診結果があればその項目は省ける)
入社日 労働者名簿の作成、安全衛生教育 雇い入れたとき(教育は遅滞なく) 社内
入社日 マイナンバーの本人確認と利用目的の明示 番号を受け取るとき 本人
5日以内 健康保険・厚生年金保険 被保険者資格取得届 入社から5日以内 事務センターか管轄の年金事務所
5日以内 健康保険 被扶養者(異動)届 扶養する家族がいるとき5日以内 事務センターか管轄の年金事務所
翌月10日まで 雇用保険被保険者資格取得届 入社した月の翌月10日まで 管轄のハローワーク
翌月10日まで 住民税の特別徴収の引継ぎ 前職を辞めた月の翌月10日まで 住民税を課している市区町村
最初の給与の前日 扶養控除等(異動)申告書の受け取り 入社後最初の給与の支払日の前日まで 本人から会社へ

社会保険の5日は入社日から数えるため、月末に入社した人は期限が翌月の初めになります。年末年始や大型連休の前の入社も同じです。書類は入社日の前にそろえておくと、期限に追われずにすみます。

入社前: 労働条件を書面で示し、書類を案内する

労働条件の明示

会社は、労働契約を結ぶときに労働条件を示さなければなりません(労働基準法15条)。とくに次の事項は書面で示します。本人が希望した場合は、出力して書面にできるメールなどでも構いません。

  • 契約の期間と、期間の定めがある場合の更新の基準(更新の上限の有無と内容を含む)
  • 就業の場所と従事する業務(変更の範囲を含む)
  • 始業・終業の時刻、所定時間外労働の有無、休憩、休日、休暇など
  • 賃金の決め方・計算と支払いの方法・締め切りと支払いの時期(昇給を除く)
  • 退職に関すること(解雇の事由を含む)

2024年4月からは、すべての労働契約で就業場所と業務の「変更の範囲」を書くことになりました。有期契約の人には、更新上限の有無と内容も示します。無期転換を申し込める権利が生じる契約を結ぶときは、申し込めることと、無期転換後の労働条件も示します(労働基準法施行規則5条)。

前の年に作った雛形を使い回している会社は、この項目があるか確かめてください。

本人に案内する書類

入社日までに、本人から次のものを受け取れるよう案内します。

受け取るもの 使う手続き ポイント
マイナンバー(本人と扶養する家族) 社会保険の届け出、源泉徴収票 番号確認と身元確認の2つが要る。マイナンバーカード1枚で両方できる
基礎年金番号が分かるもの 資格取得届 マイナンバーか基礎年金番号のどちらかを書く。どちらもないと返戻される
扶養控除等(異動)申告書 毎月の源泉徴収 最初の給与の前日までに
前職の源泉徴収票(年の途中の入社) 年末調整 前職の分を含めて年末調整する
給与所得者異動届出書(前職が記入) 住民税の特別徴収の引継ぎ 前の会社が上段、新しい会社が下段を書く
健康診断の結果(3か月以内に受けた人) 雇入れ時の健康診断 出してもらった項目は省ける

マイナンバーを集めるときは、あらかじめ利用目的を本人に示します。源泉徴収票の作成と社会保険の届け出など、使う目的をまとめて伝えて構いません。

社会保険は入社から5日以内に届け出ます

被保険者資格取得届

健康保険・厚生年金保険の被保険者資格取得届は、事実が起きた日(入社日)から5日以内に、事務センターか管轄の年金事務所に出します。電子申請、CDやDVDなどの電子媒体、郵送、窓口のどれでも出せます。添付書類は原則として要りません。

届け出が遅れて後から加入すると、さかのぼって保険料を納めることになります。

加入するかどうかの判断

加入の判断で迷うのは、パートやアルバイトの人です。2026年10月時点の決まりを図にしました。

加入の判断を3列で示した図。健康保険・厚生年金保険: 正社員の4分の3以上働く人は加入、4分の3未満でも厚生年金保険の被保険者51人以上の会社で週20時間以上・学生でなければ加入、月額8.8万円の要件は2026年10月1日に撤廃(最低賃金の減額特例の人を除く)、50人以下の会社のパートは従業員の2分の1以上が同意し会社が申し出れば加入できる。雇用保険: 31日以上雇う見込み(更新の定めがあり、31日未満の雇止めの明示がない契約も該当)と週20時間以上の2つの条件、2028年10月から週10時間以上、取得届は翌月10日までにハローワークへ。健康保険の被扶養者: 年間収入130万円未満(60歳以上か障害者は180万円未満)、19歳以上23歳未満は2025年10月1日以後の認定で150万円未満(配偶者を除く)、同居なら被保険者の収入の半分未満・別居なら仕送り額未満、2026年4月から給与収入だけの人は労働条件通知書などの賃金でも判定できる。下段にパートの社会保険の企業規模の線が51人以上(2026年10月時点)、36人以上(2027年10月)、21人以上(2029年10月)、11人以上(2032年10月)、10人以下も(2035年10月)と下がる予定を示す。
社会保険・雇用保険・扶養に入るかの分かれ道(2026年10月時点)作成: 編集部 / もとの資料: 日本年金機構・厚生労働省の公表資料
働き方 健康保険・厚生年金保険
1週の所定労働時間と1月の所定労働日数が、通常の労働者の4分の3以上 加入する
4分の3未満で、特定適用事業所(厚生年金保険の被保険者が51人以上の企業など)に勤め、週20時間以上、学生でない 加入する
50人以下の企業で、4分の3未満 従業員の2分の1以上の同意を得て会社が申し出れば、加入できる

短時間労働者の要件のうち、所定内賃金が月額8.8万円以上という「賃金要件」は、2026年10月1日に撤廃されました。いまは週20時間以上・学生でない・企業規模の3つで判断します。

ただし、最低賃金の減額特例の許可を受けていて、所定内賃金が月額8.8万円未満の人(特定減額特例対象者)は例外です。原則として加入の対象外で、本人が会社を通じて申し出れば加入できます。

企業規模の要件も、段階的に下がる予定です。

時期 短時間労働者が加入する会社の規模
2026年10月時点 51人以上
2027年10月から 36人以上
2029年10月から 21人以上
2032年10月から 11人以上
2035年10月から 10人以下も対象

パートの加入の広がりについては、パート・アルバイトの社会保険でくわしく扱っています。

試用期間中や短い契約の人はどうなるか

迷いやすいのが、試用期間中の人です。日本年金機構は、試用期間中でも報酬が支払われていれば使用関係があるとしています。加入の条件に当たる人は、試用期間が終わるのを待たず、入社日から加入します。

2か月以内の期間を決めて雇う人は、原則として加入の対象外です。ただし、その期間を超えて雇う見込みがあるときは、契約の最初から加入します。届け出が漏れていたと後で分かると、さかのぼって届け出て、保険料も納めることになります。

被扶養者(異動)届

扶養する家族がいるときは、健康保険 被扶養者(異動)届も5日以内に出します。配偶者を扶養に入れるときの国民年金第3号被保険者関係届と、1つの様式にまとまっています。

確かめること 目安
年間収入 130万円未満(60歳以上か障害者は180万円未満)
19歳以上23歳未満の家族(配偶者を除く) 2025年10月1日以後の認定は150万円未満
同居している場合 被保険者の収入の半分未満
別居している場合 被保険者からの仕送り額未満

2026年4月1日からは、判定の方法が1つ加わりました。収入が給与だけの家族は、労働条件通知書などに書かれた賃金から見込む年間収入で判定できます。この方法では、通知書などの写しと、給与収入だけであることの申し立てを添えます。

続柄は、戸籍謄本などで確かめた旨を事業主が届書に書き、被保険者と家族の両方のマイナンバーを書けば、添付を省けます。

保険証の代わりに届くもの

健康保険証は、2024年12月2日から新しく発行されていません。協会けんぽの場合、新しく加入した人全員に「資格情報のお知らせ」が発行されます。これだけでは受診できず、マイナ保険証とあわせて使います。

資格確認書は、資格取得届の発行要否の欄に印を付けた人に発行されます。印がなくても、マイナ保険証を持っていない人には、資格の取得が決まってから30〜50日後に発行されます。

雇用保険は翌月10日までにハローワークへ

雇用保険の加入の条件は、31日以上続けて雇われる見込みがあることと、1週間の所定労働時間が20時間以上であることの2つです。契約の期間が31日未満でも、更新の定めがあり31日未満で雇い止めにすると明示していなければ、見込みがあるものとして扱われます。

雇用保険被保険者資格取得届は、被保険者となった日の属する月の翌月10日までに、事業所を管轄するハローワークに出します。e-Govで電子申請もでき、資本金1億円を超える法人などは電子申請が義務です。届け出が済むと、資格取得等確認通知書(被保険者通知用)と雇用保険被保険者証が届くので、大切に保管するよう伝えて本人に渡します。

2028年10月1日からは、加入の線が週20時間以上から週10時間以上に下がります。週10時間台のパートが多い職場は、対象になる人を今のうちに数えておくと、2028年の手続きが楽になります。

税金と住民税の準備

扶養控除等(異動)申告書

給与を受ける人は、その年の最初の給与の支払日の前日までに、扶養控除等(異動)申告書を会社に出します。年の途中で入社した人は、入社後最初の給与の前日までです。申告書を出した人は源泉徴収税額表の甲欄、出していない人は乙欄で税額を計算するため、手取りが大きく変わります。

前職の源泉徴収票

年の途中で入社した人の年末調整は、前の会社の給与も含めて行います。前職の源泉徴収票で金額を確かめられないと年末調整はできず、本人が確定申告をすることになります。入社時にお願いしておき、遅くとも11月までに受け取ります。

年末調整の流れは年末調整の段取り 2026年(令和8年分)にまとめました。

住民税の特別徴収の引継ぎ

前の会社で住民税を給与から天引き(特別徴収)していた人は、新しい会社で引き続き天引きできます。前の会社が給与所得者異動届出書の上段を書いて新しい会社に渡し、新しい会社が下段を書いて市区町村に出します(世田谷区の案内による)。

申し出の期限は、前の会社を辞めた月の翌月10日です。ただし4月中に辞めた人は、翌月10日ではなくその月の30日(4月30日)が期限になります。それまでに本人が新しい会社を通じて申し出れば、新しい会社が特別徴収義務者に指定されます(地方税法321条の4第5項)。

労働者名簿・賃金台帳と安全衛生

労働者名簿(労働基準法107条)と賃金台帳(108条)は、入社した人ごとに作ります。保存期間は5年ですが、当分の間は3年とされています。名簿は退職などの日から、賃金台帳は最後に記入した日から数えます。

常時使用する人を雇い入れるときは、医師による健康診断を行います(労働安全衛生規則43条)。3か月以内に健康診断を受けた人が結果を出したときは、その項目を省けます。あわせて、作業の手順や事故の時の対応などの安全衛生教育を、雇い入れたら遅滞なく行います(同35条)。

入社手続きのチェックリスト

最後に、担当者がそのまま使える確認表を時期ごとにまとめました。

退職のときの手続きは退職の手続き 会社側のチェックリストで扱っています。入社と退社をセットで社内の手順書にしておくと、担当が替わっても迷いません。

この記事は、2026年10月18日時点で日本年金機構・厚生労働省・国税庁などが公表している資料をもとにしています。健康保険組合に加入している会社や、外国籍の人、役員の場合などは扱いが違うことがあります。個別の判断は、社会保険労務士や、年金事務所・ハローワーク・税務署などの窓口に確かめてください。

よくある質問

Q新しく入った社員に、健康保険証はいつ渡せばよいですか。

A健康保険証は2024年12月2日から新しく発行されなくなり、従来の保険証も2025年12月1日で有効期限が切れています。協会けんぽでは、新しく加入した人全員に「資格情報のお知らせ」が発行され、受診はマイナ保険証で行います。マイナ保険証がない人などには資格確認書が発行されます。届く前に急いで受診する予定があるときは、被保険者資格証明書の交付を申請できます。

Q週20時間未満のパートの人は、何も手続きが要りませんか。

A社会保険や雇用保険の加入の条件に当たらなければ、資格取得届は出しません。それでも、労働条件の書面での明示、労働者名簿と賃金台帳の作成は同じように必要です。扶養控除等申告書を出してもらわない場合、給与の源泉徴収は月額表の乙欄で計算します。

Q外国籍の社員を迎えるときに、追加ですることはありますか。

A外国人雇用状況の届出が要ります。雇用保険の被保険者になる人は、資格取得届を出せば届出をしたことになります(翌月10日まで)。被保険者にならない人は、雇い入れた月の翌月末日までに別の様式で届け出ます。マイナンバーと基礎年金番号が結びついていない人は、資格取得届とあわせてローマ字氏名届も出します。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月18日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

役に立ったら、保存・いいね・共有をお願いします

コメントを読み込んでいます