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請求書の受け取りから支払いまで 経理の流れとインボイス・電子保存

請求書を受け取ってから支払い、保存するまでの経理の流れを6段階で整理しました。インボイスの記載事項と登録番号の確かめ方、2026年10月から70%に下がった登録のない相手からの仕入れの控除、データで届いた請求書の保存、取適法の60日と手形の禁止まで、国税庁と公正取引委員会の資料で確かめています。

公開 約9分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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請求書の受け取りから支払いまで 経理の流れとインボイス・電子保存

この記事でわかること

  • 請求書の受け取り・確認・承認・記帳・支払い・保存の6段階と、それぞれで確かめる点が分かります。
  • 登録のない相手からの仕入れの控除は2026年10月から70%に下がりました。帳簿の書き方と少額特例も整理しました。
  • 取適法の対象の取引は受領から60日以内に支払い、手形は使えません。振込手数料の扱いも確かめました。
対象経理実務

請求書の処理は、受け取って払えば終わりではありません。インボイスかどうかの確認、帳簿の書き方、データで届いたものの保存、支払いの期日と、それぞれに税金や取引の法律の決まりがあります。この記事では、経理の流れを6つの段階に分け、2026年10月時点の決まりを国税庁と公正取引委員会の資料で確かめました。

請求書の処理は6つの段階で考えます

請求書を受け取ってから保存するまでを、6つの段階に分けて図にしました。

経理の流れを6つの段階で示した図。1 受け取る: 受け取った形のまま残す(データはデータで保存)、窓口を1つに決める、納品・検収の日も控える(取適法などの支払期日は受領の日から数える)。2 確かめる: インボイスの6項目(発行者と登録番号・取引日・内容・税率ごとの対価・税額・宛名)、登録番号を公表サイトでTを除いた13桁で検索し取消・失効も見る、金額・数量・単価。3 承認する: 承認者と金額の線、不備は再発行を頼む、支払予定表に載せる。4 記帳する: 登録のない相手は2026年10月から70%控除で帳簿にその旨を書く、1万円未満の少額特例、源泉徴収が要る報酬。5 支払う: 取適法・フリーランス法の対象は受領から60日以内、取適法の対象は手形払い禁止(2026年1月から)、振込手数料を相手に負担させるのは違反。6 保存する: 電子は日付・金額・取引先で検索できるように、紙は紙のまま(スキャンは任意)、法人は申告期限の翌日から7年(欠損金が出た年は10年)。
請求書を受け取ってから支払い・保存するまでの6段階と確認の要所作成: 編集部 / もとの資料: 国税庁・公正取引委員会の公表資料
段階 すること 確かめる決まり
1 受け取る 届いた形のまま受け付け、納品・検収の日も控える 電子取引データの保存(電子帳簿保存法)
2 確かめる 発注・納品と突き合わせ、インボイスの項目と登録番号を見る インボイス制度
3 承認する 社内の規程に沿って決裁し、支払予定に載せる 社内の職務権限の規程
4 記帳する 仕訳を入れ、経過措置や少額特例の扱いを決める 仕入税額控除の要件
5 支払う 期日までに振り込み、必要なら源泉徴収をする 取適法・フリーランス法・所得税法
6 保存する 紙は紙で、データはデータで7年間 消費税法・法人税法・電子帳簿保存法

経理の担当が少ない会社ほど、1の受付の窓口を決めておくと効果があります。請求書が担当者の個人宛てのメールに届き、確認が遅れて支払いに間に合わない、という行き違いを防げるからです。

インボイスの6項目と登録番号を確かめます

消費税の仕入税額控除を受けるには、原則として、帳簿と、適格請求書(インボイス)などの請求書等の両方を保存します。インボイスは名称を問わず、請求書・納品書・領収書・レシートなどが当たります。記載事項は次の6つです。

  1. 発行する事業者の氏名・名称と登録番号
  2. 取引の年月日
  3. 取引の内容(軽減税率の対象であればその旨)
  4. 税率ごとに区分して合計した対価の額と、適用する税率
  5. 税率ごとに区分した消費税額等
  6. 受け取る事業者の氏名・名称

小売業・飲食店業・タクシー業などは、宛名を省いた適格簡易請求書(簡易インボイス)を出せます。宛名がないレシートでも、不備ではない場合があります。

登録番号は、法人なら「T」と法人番号の13桁、個人事業者などは「T」と13桁の数字です。国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで、Tを除いた13桁を入れて検索すると、名称や登録の年月日、取消や失効の年月日を確かめられます。

登録のない相手からの請求書は、2026年10月から70%控除です

免税事業者など、インボイスを発行できない相手からの仕入れは、本来は仕入税額控除ができません。ただし経過措置があり、一定の割合を控除できます。この割合は令和8年度の税制改正で見直され、2026年10月1日から次のとおりになりました。

上段は登録のない相手からの仕入れの控除できる割合の横棒グラフ。2023年10月〜2026年9月は80%、2026年10月〜2028年9月は70%(いまはここ)、2028年10月〜2030年9月は50%、2030年10月〜2031年9月は30%、2031年10月からは0%。下段の3つの区画: 経過措置を使うときは帳簿に「80%控除対象」などの記載か記号と凡例で示し、1つの相手で年1億円まで(改正前10億円、2026年10月1日以後に始まる課税期間から)、区分記載請求書と同じ事項の請求書を保存。少額の取引の特例は税込1万円未満なら帳簿だけで控除でき、基準期間の課税売上高1億円以下か特定期間5,000万円以下の会社が対象、2029年9月30日まで、1回の取引ごとに判定。データで届いた請求書はデータのまま保存し印刷した紙だけは不可、改ざん防止はタイムスタンプ・訂正削除の記録・事務処理規程のどれか、日付・金額・取引先で検索(売上高5,000万円以下などはダウンロードに応じれば不要)。
登録のない相手からの仕入れの控除割合と、少額特例・電子保存の要点作成: 編集部 / もとの資料: 国税庁「令和8年度税制改正特集」ほか
仕入れの時期 控除できる割合
2023年10月1日〜2026年9月30日 80%
2026年10月1日〜2028年9月30日 70%
2028年10月1日〜2030年9月30日 50%
2030年10月1日〜2031年9月30日 30%
2031年10月1日から 控除できない

あわせて、1つの相手からの仕入れの合計(税込み)が、その年または事業年度で1億円を超える場合、超えた部分には経過措置が使えなくなりました。改正前は10億円で、2026年10月1日以後に始まる課税期間から適用されます。

経過措置を使うときは、帳簿に通常の記載事項に加えて、経過措置の対象であることを書きます。国税庁の資料では「80%控除対象」などと書く例や、記号と凡例で示す方法が示されています。請求書は、区分記載請求書と同じ事項が書かれたものを保存します。

少額の取引と振込手数料の扱い

1万円未満の少額特例

税込み1万円未満の課税仕入れは、インボイスがなくても帳簿だけで仕入税額控除ができます。使えるのは、基準期間の課税売上高が1億円以下か、特定期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者です。期限は2029年9月30日までで、令和8年度の改正でも変わっていません。1万円未満かどうかは1回の取引ごとに判定し、月ごとにまとめた請求書の額では判定しません。

振込手数料を差し引くとき

取引先が負担する約束で、振込手数料を差し引いて支払う会社もあります。国税庁のQ&Aでは、売手がこれを売上値引きとして扱う場合、1万円未満の返還インボイスは交付しなくてよいとされています。

ただし、取適法の対象となる取引では、当事者間の合意の有無にかかわらず、振込手数料を相手に負担させて代金から差し引くことは禁止されています。自社の取引が取適法の対象かどうかを、支払条件を決める前に確かめてください。

データで届いた請求書の保存

メールのPDFや請求書サービスなど、データで受け取った請求書は「電子取引データ」に当たります。印刷して保存することを認めていた宥恕措置は2023年12月31日で終わり、2024年1月1日以後の取引はデータのまま保存します。保存の要件は次の2つです。

要件 内容
真実性の確保(どれか1つ) タイムスタンプが付いたデータを受け取る、受け取ったデータに速やかにタイムスタンプを付ける、訂正や削除の履歴が残るシステムを使う、改ざん防止の事務処理規程を作って運用する
可視性の確保(すべて) ディスプレイやプリンタを備える。「日付・金額・取引先」で検索でき、範囲や組み合わせでの検索ができるか、税務調査でダウンロードの求めに応じられる

基準期間(2年前)の売上高が5,000万円以下の会社などは、ダウンロードの求めに応じられるようにしておけば、検索の要件は満たさなくて構いません。国税庁の資料では、検索の要件を満たす方法として、表計算ソフトで索引簿を作る方法が示されています。ファイル名を「日付・金額・取引先」の順にそろえ、特定のフォルダにまとめる方法でも構いません。改ざん防止は、事務処理規程を作って運用する方法なら、新しいシステムがなくても始められます。

紙で受け取った請求書は、紙のまま保存して構いません。スキャナで読み取って保存する制度は、希望する会社だけが使うものです。同じ内容を紙とデータの両方で受け取り、紙を正本として扱うと社内で決めている場合は、紙だけの保存で足ります。

支払期日と支払い方の決まり

取適法(2026年1月1日施行)

下請法が改正され、2026年1月1日から中小受託取引適正化法(取適法)になりました。対象は、製造や修理、情報成果物の作成、役務の提供などを委託する取引のうち、発注する側と受ける側の資本金や従業員数が一定の関係にあるものです。従業員数の基準(300人、役務提供委託などは100人)も加わり、対象が広がりました。

  • 代金の支払期日は、物品などを受領した日から60日以内のできるだけ短い期間で決めます。
  • 支払いが遅れると、年14.6%の遅延利息を払う義務があります。
  • 手形での支払いは禁止で、支払期日までに満額の現金を得られない電子記録債権やファクタリングなども認められません。
  • 振込手数料を相手に負担させることも、違反になります。

フリーランス法(2024年11月1日施行)

個人で働くフリーランスに業務を委託するときは、フリーランス・事業者間取引適正化等法の決まりもあります。取引の条件はすぐに書面かメールなどで示し、従業員を使っている発注者は、給付を受け取った日から60日以内のできるだけ短い期日に報酬を払います。支払期日を「〇日まで」「〇日以内」と書くだけでは、期日を定めたことにならないとされています。

2027年4月からの支払告示

公正取引委員会によると、2027年4月1日から支払告示が施行されます。取適法の対象にならない製造委託などの取引でも、受領から60日を過ぎて代金を払わないことが禁止されます。また、2027年3月31日に電子交換所での手形・小切手の交換が廃止されます。多くの金融機関は2026年9月30日を手形・小切手の最終の振出期限にしていたため、新しく手形を振り出せない銀行もあります。手形で払う取引が残っている場合は、振込などへの切り替えを急いでください。

源泉徴収が必要な支払い

個人に払う原稿料・講演料・デザイン料や、弁護士・税理士などへの報酬は、払うときに所得税を源泉徴収します。

区分 内容
税率 同じ人に1回に払う額が100万円以下なら10.21%。100万円を超える部分は20.42%
納付期限 払った月の翌月10日。原稿料・講演料などは納期の特例の対象外
支払調書 原稿料や講演料、弁護士・税理士などへの報酬は、同じ人への年間の支払いが5万円を超えると、翌年1月31日までに税務署へ(2026年分は2027年2月1日まで)

2027年1月からは防衛特別所得税が加わりますが、復興特別所得税の率が下がるため、合わせた率は変わらず、10.21%と20.42%のままです。

保存期間は7年が基本です

消費税の仕入税額控除のために、帳簿と請求書等は、課税期間の末日の翌日から2か月を経過した日から7年間保存します。6年目と7年目は、帳簿か請求書等のどちらか一方で構いません。法人税では、帳簿書類を確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存し、青色申告で欠損金が出た事業年度は10年間です。保存の期間全体の考え方は会社の書類の保存期間にまとめています。

経理担当の確認表(今日からできること)

契約書を受け取ったときの確認は契約書を受け取ったら確認することで扱っています。支払条件は契約の段階で決まるため、あわせて見直すと効果的です。

この記事は、2026年10月18日時点で国税庁・財務省・公正取引委員会が公表している資料をもとにしています。2027年4月からの飲食料品の消費税率の引下げは、2026年10月18日時点で法律案の審議中のため含めていません。動きは飲食料品の消費税率1%法案 2027年4月から2年間の予定と経理の準備で追っています。個別の判断は、税理士や所轄の税務署、公正取引委員会の相談窓口に確かめてください。

よくある質問

Q請求書に登録番号がない取引先とは、取引をやめたほうがよいですか。

A取引をやめなければならない決まりはありません。2026年10月1日から2028年9月30日までは、仕入れの税額の70%を控除でき、帳簿にその旨を書いて請求書を保存します。控除が減る分の扱いは取引先と話し合う事柄で、取適法の対象の取引では、協議に応じない一方的な代金の決定は禁止されています。

QPDFで届いた請求書を、印刷して紙で保存してもよいですか。

A印刷した紙だけを保存することは認められていません。データのまま、改ざんを防ぐ措置と、日付・金額・取引先で検索できる状態をとって保存します。人手不足やシステムが間に合わないなど相当の理由があり、税務調査でデータと印刷した書面を出せる場合は、猶予措置として保存できます(事前の届出は不要)。

Q振込手数料を差し引いて支払ってもよいですか。

A取適法の対象となる取引では、当事者間で合意していても、振込手数料を相手に負担させて代金から差し引くことは禁止されています。対象外の取引で差し引く場合、相手が売上値引きとして扱うなら、1万円未満の返還インボイスは交付しなくてよいとされています。

Q個人のデザイナーに報酬を払うとき、源泉徴収は必要ですか。

Aデザイン料・原稿料・講演料などの報酬は源泉徴収の対象です。同じ人に1回に払う額が100万円以下なら10.21%、100万円を超える部分は20.42%で、払った月の翌月10日までに納めます。原稿料などは納期の特例の対象外です。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月18日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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