社内アンケートの自由記述が数百件あるなら、生成AIに分類の案と振り分けを頼むと、読む負担を大きく減らせます。コツは役割を分けることです。分類はAI、件数を数えるのは表計算、最後に読んで判断するのは人と決めておくと、速さと正しさを両立しやすくなります。
AIは文章のまとまりを見つけるのは得意ですが、件数を数えさせると間違えることがあります(編集部の見立て)。そこで、AIには番号ごとのカテゴリを表で返してもらい、数は自分で数えます。
流れは、整える、分類する、数える、読むの順
自由記述をAIで集計する流れ作成: 編集部 / 出典: ベンチャー・スピリット!編集部
最初の準備で、仕上がりの安全さが決まります。回答の中には、名前や部署、上司の名前、少人数の職場なら誰かわかる出来事が混ざります。個人情報保護委員会は、個人情報を含む内容を入力するなら利用目的の範囲内かを確認し、データが機械学習に使われないことも確認するよう呼びかけています1。
だから、入力する前に固有名詞を「A部署」「上司B」のように置き換え、回答の頭に番号を振っておきましょう。何を消すかの線引きは、生成AIに入力してはいけない情報の記事と、人事の仕事と生成AIの記事で確認できます。
分類は、案を出してもらってから振り分ける
分け方の一覧を先に決めてから、振り分けるイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)
いきなり「分類して」と頼むと、AIが毎回違う分け方をしがちです。先にカテゴリの案だけを作ってもらい、自分で直して確定してから、振り分けを頼みましょう。
案を見て、似たカテゴリを1つにまとめたり、名前を社内の言葉に合わせたりしましょう。ここで決めた一覧が、あとの振り分けの基準になります。
返ってきた表を表計算に貼れば、COUNTIFなどの関数で件数を出せます。番号があれば、元の回答とも照らし合わせられます。
集計のあとに、人が読むところ
集計のあとに確認する5つ(編集部の見立て)作成: 編集部 / 出典: ベンチャー・スピリット!編集部
確認で欠かせないのは、AIが自信を持って間違える場面を拾うことです。番号の数が回答数と合わなければ、抜けや重複があります。抜き取りで20件ほど読み、カテゴリと本文が合っているかも見てください(編集部の目安)。
「その他」は全部読んでください。ここに、当初の一覧にない新しい話題が隠れていることがあるからです。件数が多ければ、カテゴリを足して振り分け直します。
件数が少なくても重い声もあります。ハラスメントや安全、健康についての訴えは、件数の多さとは別に扱い、担当の窓口へ回す段取りを先に決めておきましょう。要約に頼らず、原文で読むことが大切です。
報告は、件数と原文の例を並べる
報告を受ける側は、カテゴリの名前だけでは中身がつかめません。件数の多い順にカテゴリを並べ、それぞれに原文の例を2〜3件添えると、何が起きているかが伝わります(編集部の見立て)。原文を載せるときは、言い回しの癖で書いた人がわからないよう、表現を少し整えるか、載せる範囲を絞ってください。
AIに報告の文章を下書きしてもらうのも手です。ただ、「多くの社員が不満を持っている」のような強い言い方が混ざることがあります。件数と割合を自分で書き、AIの文はそれに合わせて直すと、言い過ぎを防げます。
集計する前に確認すること
- 会社が認めたサービスか確認した。
- 名前や部署、少人数で特定できる言葉を消した。
- 回答に番号を振った。
- カテゴリの一覧を自分で確定した。
- 件数は表計算で数えた。
- 抜き取りと「その他」、少数の重い声を読んだ。
- 報告の数字と原文の例を、元の回答と照らした。
頼み方は2026年11月4日時点の編集部の例で、使えるサービスや一度に入れられる量は会社ごとに違います。