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会議の録音と文字起こし 参加者への同意と取引先がいる場合の注意

会議を録音してAIで文字起こしするとき、法律で決まっているのは利用目的の扱いまで。それでも実務では、録る前にひと言伝えるのが基本です。社内・社外・取引先それぞれの了承の取り方と、そのまま使える伝え方の例文が分かります。

公開 更新 約6分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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会議の録音と文字起こし 参加者への同意と取引先がいる場合の注意

この記事でわかること

  • 声から個人を識別できれば個人情報。録音を伝える法律上の義務は無いが、目的は知らせる。
  • 社外の人がいる会議は、案内のメールで先に聞く。断られたら録らずにメモで残す。
  • 取引先の秘密に触れる会議は、秘密保持の約束とAIサービスの規約を先に確認する。
対象実務

会議を録音してAIで文字起こしするとき、参加者の了承はどこまで要るのでしょうか。

個人情報保護委員会のFAQによると、会社は録った音声を何に使うかを通知か公表する必要がありますが、録音していること自体を伝える法律上の義務まではありません。1ただ、実務では録る前にひと言伝えて了承をもらうのが基本です。社外の人や取引先がいる会議なら、なおさらです。

法律で決まっていることと、実務で配慮することを分ける

水色のブラウスの女性が会議室のテーブルで手を軽く上げて話し、ほかの参加者が笑顔で聞いている。テーブルの上には小さな録音機とノートパソコン、ノートと湯のみ。
会議の冒頭で、録音することと目的を伝えるイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

まずは法律の線から。顧客との電話の録音について、個人情報保護委員会のFAQの答えは次のとおりです。12

  • 通話の内容から特定の個人を識別できるなら、その録音は個人情報にあたる。
  • 個人情報にあたる場合、会社は利用目的を通知か公表する義務を負う。録音していることを伝える義務までは負わない。
  • 通話の内容から個人を識別できなければ、基本的には個人情報にあたらない。ほかの情報と照らして識別できるなら、あたることもある。

会議の録音でも、だれが話しているかが分かるなら、この考え方が手がかりになるでしょう。

それでも、法律の義務だけで線を引くのはおすすめしません。黙って録られていたと後で分かれば、相手は気分を害するでしょう。社内の決まりや取引先との約束で、法律より細かいルールが決まっていることもあります。だから、了承の取り方は場面ごとに決めておくのが安全です。

了承の取り方は社内・社外・取引先で変わる、という図。進め方は編集部の整理、法律の線は個人情報保護委員会のFAQ。法律の線は、声から個人を識別できれば個人情報で、会社は利用目的を通知か公表する。録音していることを伝える義務までは無い。社内だけの会議は、冒頭で録ることと目的を伝え、保存先、見られる人、消す時期を決めておく。社外の人がいる会議は、案内のメールで先に聞き、当日も冒頭で確認する。断られたら録らずにメモで記録する。取引先の秘密に触れる会議は、秘密保持の約束の範囲で録音とAIへの入力ができるか確認する。機密性が高ければ録らない判断もある。まとめ、法律の義務より一歩手前で、録る前にひと言伝える。
会議の録音と文字起こし、社内・社外・取引先で変わる了承の取り方作成: 編集部 / 出典: 個人情報保護委員会、IPA

社内の会議は、録る目的と残す期間を冒頭で伝える

社内だけの会議なら、冒頭で録ることと目的を伝えれば十分なことがほとんどです。あわせて決めておきたいのが、録音や文字起こしの保存先、見られる人、消す時期の3つ。

Web会議サービスに付いている機能は、録っていることを画面で知らせてくれます。Microsoft Teamsでは、記録を始めると全員に自動で通知され、文字起こしを始めたときも全参加者に通知が届きます。34Google Meetでも、録画の開始と停止は参加者に通知され、文字起こし中は全員の画面にアイコンが出ます。56

ただ、通知は「録っている」ことを知らせるだけで、何のために録るのかまでは伝わりません。会議室に置く録音機や、外付けの文字起こしアプリでは、画面の通知自体が出ないこともあります。どのツールを使う場合も、口で目的を伝えましょう。

社外の人がいる会議は、先に聞いて、断られたら録らない

社外の人が参加する会議では、当日いきなり切り出すより、案内のメールで先に聞いておくと相手も考える時間が取れます。

当日も、始める前にもう一度確認しましょう。断られたら録らずに、メモと議事録で記録すれば大丈夫です。

逆に、相手が録音や文字起こしを始めると言ったときは、目的と保存先を聞いてかまいません。Teamsでは、参加者が文字起こしの中で自分の名前を表示しないよう設定することもできます。4Google Meetは、録画や文字起こしの前に全参加者の明示的な同意を求める設定を、管理者が有効にできます(初期設定はオフ)。56

取引先の秘密に触れる会議は、約束とサービスの規約を先に確認する

取引先の新しい商品や価格、契約の条件が話題になる会議では、もう一段の慎重さが要ります。秘密保持の契約を結んでいる相手なら、その範囲で録音や社外のAIサービスへの入力ができるのかを、担当者や法務に確認しておくのが安全です。

文字起こしに使うAIサービスにも、確認しておく点があります。会社が生成AIサービスに個人情報を含む内容を入力するときは、利用目的の範囲内かを十分に確認する。個人情報保護委員会が求めるのは、まずこの点です。本人の同意なく入れた個人データが、答えの出力以外の目的、たとえば機械学習に使われると、法律に違反するおそれがあるためです。7会社が使ってよいと決めたサービスか、入れた音声が学習に使われないかを、利用規約で確認しておきましょう。

データの置き場所にも注意が要ります。IPAによると、Web会議のデータがクラウドに保存される場合、海外のデータセンターが使われることがあります。録画や録音を完全に消せるかどうかも、確認しておきたい点です。8IPAの例では、機密性の高い会議では録画の機能を使わない、という判断も示されていました。8

文字起こしは、そのまま議事録にしない

AIの文字起こしは便利ですが、そのまま配るのは控えましょう。生成AIの答えには不正確な内容が含まれることがある、と個人情報保護委員会も注意を呼びかけました。7

録音は録る前から消すまでの5段で考える、という編集部の整理の図。録る前は、目的を決めて参加者に伝え、社外の人には先に了承をもらう。文字起こしは、会社が使ってよいと決めたサービスか、入れた音声を学習に使わないか規約を見る。見直しは、話した人の名前、数字、固有名詞を照らし、そのまま議事録にせず決定と宿題に絞る。共有は、見られる人を会議の参加者などに限る。削除は、議事録ができたらクラウドの録音を消し、完全に消せるサービスかを確認しておく。まとめ、残すのは議事録、録音は役目を終えたら消す。
AIで文字起こしするとき、録る前から消すまでの5つの段作成: 編集部 / 出典: 個人情報保護委員会、IPA

見直すときは、話した人の名前、数字、固有名詞の3つを、手元のメモと照らします。そのうえで、議事録は決まったことと宿題にしぼって書き直します。書き方は議事録の書き方が参考になります。

議事録を共有し終えたら、クラウドに残った録音は消しておきましょう。会議の録音・録画データがクラウド上にあるときは、端末へ移して暗号化し、クラウドから削除する。IPAの注意事項にも、そう挙げられています。8

録音する前に確認すること

  1. 録る目的(議事録の作成など)を決めた。
  2. 参加者全員に、録ることと目的を伝えた。
  3. 社外の参加者には、案内のメールで先に了承をもらった。
  4. 文字起こしのサービスが、会社で使ってよいものか、入れた音声を学習に使わないかを確認した。
  5. 取引先の秘密に触れる会議は、秘密保持の約束の範囲を確認した。
  6. 録音と文字起こしの保存先、見られる人、消す時期を決めた。

Web会議での録画の頼み方やマナーはWeb会議のマナーに、社内でAIを使う決まりの作り方は生成AIの社内ルールの作り方にまとまっています。

注

  1. 個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドライン(通則編)に関するQ&A」Q1-10(顧客との電話の通話内容と録音) ↩ ↩2

  2. 個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドライン(通則編)に関するQ&A」Q1-11(個人を識別できない録音記録) ↩

  3. Microsoftサポート「Microsoft Teamsで会議の記録を開始、停止、検索する」 ↩

  4. Microsoftサポート「Microsoft Teams会議でライブ トランスクリプトを開始、停止、ダウンロードする」 ↩ ↩2

  5. Google Meetヘルプ「ビデオ会議を録画する」 ↩ ↩2

  6. Google Meetヘルプ「Google Meetで文字起こしを使用する」 ↩ ↩2

  7. 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日) ↩ ↩2

  8. 情報処理推進機構(IPA)「Web会議サービスを使用する際のセキュリティ上の注意事項」(2020年7月14日) ↩ ↩2 ↩3

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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