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経理の仕事と生成AI、仕訳の相談と領収書の整理に使う方法と注意

経理で生成AIが役立つのは、勘定科目の候補出しや領収書の一覧づくり、返事の下書きです。仕訳の確定と金額の基準の確認は人が行います。そのまま使える頼み方と、帳簿に入れる前に確認する点がわかります。

公開 更新 約5分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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経理の仕事と生成AI、仕訳の相談と領収書の整理に使う方法と注意

この記事でわかること

  • 勘定科目の候補や領収書の一覧づくりは任せられるが、仕訳を確定するのは人。
  • 交際費の1万円や少額減価償却の40万円など、金額の基準は国税庁の最新で確認する。
  • 読み取った金額は元の領収書と照らし、登録番号は公表サイトで確認する。
対象経理実務

経理の仕事で生成AIが役立つのは、勘定科目の候補を挙げる、領収書を一覧にする、問い合わせへの返事を下書きする、といった場面です。一方で、仕訳を確定する判断と、税の金額の基準の確認は、人が公式の情報で行います。AIの答えは自然に読めても、古い基準のままだったり、数字を読み違えていたりすることがあるからです。

任せられる場面と、人が決める場面を分ける

AIに任せるのは下書きまで、確定は人がする、という図。任せやすいのは返事の下書き、規程の要約、月次のコメント案。案までは勘定科目の候補、領収書の一覧づくり。人が決めるのは仕訳の確定、税区分の判断、金額の基準の確認、登録番号の確認。
経理の生成AIの任せ方(編集部の見立て)作成: 編集部 / 出典: 個人情報保護委員会

分け方の目安は、間違えたときに帳簿や申告まで届くかどうかです。返事の下書きなら読み直せば防げますし、勘定科目の候補も確認する人がいれば役に立つでしょう。でも、仕訳の確定や税区分の判断では、間違いがそのまま帳簿に残ります。

ベージュのブラウスの女性が机の上で、領収書を小さな束に分けて並べている。
読み取りの結果は、元の領収書と照らして確認するイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

入力する情報にも線を引きましょう。個人情報保護委員会は、個人データを含む内容を入力するなら、利用目的の範囲内かを確認し、そのデータが機械学習に使われないことも確認するよう呼びかけています1。領収書や請求書には、取引先の担当者名や口座番号、社員の名前が載っています。入れてよい範囲は、生成AIに入力してはいけない情報の記事で確認できます。

仕訳の相談は、答えより候補と確認点を聞く

「この仕訳は何ですか」と聞くと、AIは1つの答えを言い切りがちです。ですが、経理で欲しいのは、判断の材料です。自社の勘定科目と決まりを渡して、候補と確認点を出してもらいましょう。

返ってきた候補は、そのまま使わず、自社の科目表と過去の処理に合わせて選びます。この例なら、確認する点は参加者と1人あたりの金額、残しておく書類です。交際費から除ける飲食費には、1人あたりの金額のほかに、参加者などを書いた書類の保存といった条件があります2。

金額の基準は、AIの答えのまま使わない

金額の基準はAIの答えのまま使わない、という図。交際費から除ける飲食費は1人あたり5,000円以下から2024年4月に1万円以下へ。少額減価償却資産の特例は30万円未満から2026年4月の取得で40万円未満へ。免税事業者からの仕入れで控除できる割合は2026年9月までの80%から2028年9月まで70%へ。
近年変わった基準の例作成: 編集部 / 出典: 国税庁

税の基準は改正で動きます。AIが学んだ時期より後の改正は、答えに入っていないことがあります。図の3つは、どれも近年変わった例です。

飲食費の基準は2024年4月から1人あたり1万円以下で、それより前の支出は5,000円以下でした2。中小企業者等の少額減価償却資産の特例は、2026年4月以後の取得から40万円未満に上がり、従業員数の基準は400人以下に下がりました3。

免税事業者からの仕入れで控除できる割合は、2026年10月から70%です。当初の予定の50%とは違う数字なので、2026年度の改正より前の情報を読むと間違えます4。しかも、割合は仕入れの時期で変わるので、9月と10月をまたぐ取引では、それぞれの時期を確認します。

AIに聞くなら、金額そのものより「どのページを見ればよいか」を聞くほうが安全です。出てきたページが本当にあるかも、自分で開いて確認してください。答えの見分け方は、生成AIの間違いの見つけ方の記事でも確認できます。

領収書の整理は、読み取りと突き合わせまで

領収書の画像から、日付と支払先、金額の一覧を作る作業は、AIの得意な分野です。ただし、読み取りの間違いは起こります。特に、数字の1と7、0と6のような似た字や、かすれた印字には注意が要ります(編集部の見立て)。

合計を電卓やExcelで出し直すと、読み間違いに気づきやすくなります。8%と10%が混ざったレシートなら、税率ごとの金額も列を分けてもらいましょう。インボイスには税率ごとの金額と税額を書く決まりなので、後で帳簿と合わせやすくなります5。登録番号も要注意です。書いてあることと、登録されていることは別の話なので、国税庁の適格請求書発行事業者公表サイトで確認してください6。

AIで読み取っても、元の領収書の保存が不要になるわけではありません。紙のまま取っておくか、スキャナ保存の要件を満たす形で残す必要があります。保存の決まりは、電子帳簿保存法の記事で確認できます。

問い合わせの返事や月次のコメントにも使える

毎月同じ質問に答える時間も、AIで短くできるはずです。社員からの「この経費は精算できますか」という質問なら、自社の経費規程の該当部分を貼り、やさしい言葉で返事を下書きしてもらいましょう。規程にない質問には、規程にないと答えるよう頼んでおくと、作り話を防ぎやすくなります。

月次の増減のコメントでは、数字を渡すと文章は整います。ただ、増えた理由まではAIにはわかりません。理由は担当者に聞いて入力し、AIには言い回しだけを任せましょう。

小さく始めて、浮いた時間を別の仕事へ

いきなり全部を任せる必要はありません。最初の1か月は返事の下書きだけ、次の月に勘定科目の候補、その次に領収書の一覧と、確認の手間が小さい順に広げていくと、社内の理解も得やすくなります(編集部の例)。

続けるなら、かかった時間を一度測ってみてください。確認に時間がかかって、かえって遅くなる作業も見つかるはずです。そして、短くなった時間を数字の説明や改善の提案に回せると、経理の仕事の幅が広がっていきます。

帳簿に入れる前に確認すること

  1. 会社が認めたサービスか確認した。
  2. 個人名や口座番号を消してから入力した。
  3. 勘定科目を、自社の科目表と過去の処理に合わせた。
  4. 金額の基準と税区分を、国税庁の最新のページで見直した。
  5. 読み取った日付と金額を、元の領収書と1件ずつ照らした。
  6. 登録番号を公表サイトで確認した。
  7. 迷う取引は、上司か顧問税理士に聞いた。
  8. 確定した人と確認した資料を残した。

金額の基準は、2026年11月4日に国税庁のページで確認したものです。

注

  1. 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」 ↩

  2. 国税庁タックスアンサーNo.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」 ↩ ↩2

  3. 国税庁タックスアンサーNo.5408「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」 ↩

  4. 国税庁「インボイスQ&A問113-3」「令和8年度税制改正特集」 ↩

  5. 国税庁「インボイス制度について」 ↩

  6. 国税庁「適格請求書発行事業者公表サイト」 ↩

よくある質問

QAIが作った仕訳が間違っていたら、誰の責任になりますか?

AAIを使っても、帳簿と申告の内容に責任を負うのは会社です。だから、AIの案を使うときも、確定した人と確認した資料がわかるように残しておきます。迷う取引は、上司や顧問税理士に聞いて決めましょう。

Q会計ソフトのAI機能があれば、チャット型の生成AIは要りませんか?

A役割が違います。取引データの仕訳の候補は会計ソフトの機能のほうが自社の履歴を使える場合があり、チャット型は考え方の整理や文章の下書きに向いています。会社が認めた範囲で、使い分けると無理がありません。

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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