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特定商取引法に基づく表記の書き方 ネットショップの記載項目と返品特約の例

ネットショップの特定商取引法に基づく表記に必要な項目を一覧にし、架空のショップの記載例、返品特約の書き方、最終確認画面で示すこと、住所と電話番号を省略するときの条件をまとめました。法令はe-Gov、運用は消費者庁の特定商取引法ガイドで確かめています。

公開 約12分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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特定商取引法に基づく表記の書き方 ネットショップの記載項目と返品特約の例

この記事でわかること

  • 通信販売の広告には、価格と送料、支払と引渡しの時期、返品の条件、事業者の名称・住所・電話番号などを表示します。表記ページはそれを1か所にまとめたものです。
  • 返品特約を広告に書かないと、商品が届いた日から8日を経過するまで返品でき、返品の送料は購入者の負担になります。ネットでは最終確認画面にも示します。
  • 住所や電話番号は、請求があれば遅滞なく提供する旨を表示して実際に出せる体制があるときに限り、広告から省けます。返品の条件は省けません。

ネットショップを開くとき、フッターや「会社概要」の近くに置く「特定商取引法に基づく表記」。何を書くのか、返品はどう書くのか、住所や電話番号を載せたくないときはどうするのかで、迷う担当者は多いと思います。法律と消費者庁の特定商取引法ガイドをもとに、必要な項目、架空のショップの記載例、返品特約の書き方、最終確認画面で示すこと、省略の条件を順に説明します。

特定商取引法に基づく表記は、誰が何のために載せるのか

インターネットで広告を出し、ネットで注文を受けて商品を売る取引は、特定商取引法の「通信販売」にあたります。通販は相手の顔が見えず、広告が不十分だと後でトラブルになりやすいため、法第11条が、広告に必ず表示する事項を決めています。

表記ページは、その事項を1か所にまとめたものです。法律に「特定商取引法に基づく表記という名前のページを作る」とは書かれていません。ただ、ガイドは、広告の冒頭から容易にたどり着ける方法の例として、「特定商取引法に基づく表記」「会社概要」と分かるリンクやタブを挙げています。フッターなどに置くのが一般的です。

対象は法人だけではありません。販売を「業として営む」、つまり営利の意思を持って反復継続して取引する人であれば、個人でも販売業者です。営利の意思は、取引の実態から客観的に判断されます。違反すると行政処分の対象で、一部は罰則の対象にもなります。

表示が要る項目は何か 一覧と請求対応での省略

法第11条と施行規則第23条が決めている項目を、次の図と表にまとめました。右の列は、後の節で説明する「請求があれば遅滞なく書面やメールで出す」方法をとったときに、広告から省けるかどうかです。

通信販売の広告に表示する項目を、お金と時期、申込みと返品、事業者の情報、該当するときだけの4区画に分け、各項目の書き方と請求対応で広告から省略できるかを示した早見表
特定商取引法に基づく表記で表示が要る項目と、請求対応での省略の可否作成: 編集部 / もとの資料: 特定商取引法・施行規則(e-Gov)・消費者庁 特定商取引法ガイド
項目 書くこと 請求対応での省略
販売価格と送料 税込の金額。送料は金額で書く(「送料実費」は不可) 載せる前提で作る
送料以外の費用 代金引換手数料・梱包料などを金額で 同上
支払方法 受け付ける方法をすべて 省略できる
支払時期 前払いか後払いか、いつまでか 前払いは価格などを全部載せるとき不可、後払いは可
引渡時期 期間か期限で書く 遅滞なく発送するなら可。それ以外は価格などを全部載せるとき不可
申込みの期間の定め(あるとき) 具体的な期間 不可
返品の可否・条件・送料負担 返品特約の内容 不可
返品以外の撤回・解除に関する事項 定期購入なら解約の期限や違約金も 省略できる
契約内容に適合しない商品への責任の定め(あるとき) 責任を負う内容 負う場合は可。負わない場合は価格などを全部載せるとき不可
事業者の氏名または名称 法人は登記上の名称。個人は戸籍上の氏名か登記した商号 省略できる
住所 現に活動している住所を番地まで 省略できる
電話番号 確実につながる番号 省略できる
代表者または通信販売の責任者の氏名 法人がウェブで広告する場合 省略できる
2回以上続けて契約する条件(定期購入) その旨、金額、契約期間など 不可
数量制限などの特別な条件(あるとき) その内容 不可
ソフトウェアの動作環境(ソフトを売るとき) 必要な仕様や性能 不可
書面やデータの請求が有料のとき その金額 不可
メールアドレス(メール広告をするとき) 送信元のアドレス 不可

外国法人の国内事務所の表示など、ここに書いていない定めもあります。

送料は金額で、引渡時期は期間か期限で書く

ガイドは、送料を金額で書くよう求めています。「送料実費」は不適切な例で、全国一律の金額、地域ごとの金額、運送会社の料金表へのリンクなどが適切とされています。代金引換手数料や梱包料も、金額を書きます。

引渡時期は、「3営業日以内に発送します」「12月25日までにお届けします」のように書きます。ガイドのQ&Aは、「入荷次第」「入金確認後発送します」だけでは示したことにならないとしています。

架空のショップで見る記載例

雑貨を扱う架空のショップ「ひなた雑貨店」(運営は株式会社ひなた商会、すべて架空)の例です。住所・電話番号・金額は例のため、自社の実際の内容に置き換えてください。

項目 書き方の例
販売業者 株式会社ひなた商会
運営責任者 山田 花子
所在地 〒100-0000 東京都千代田区○○町1丁目2番3号 ○○ビル4階
電話番号 03-0000-0000(平日10時から17時に受付。時間外は留守番電話)
メールアドレス info@example.com
販売価格 各商品のページに税込価格で表示します。
商品代金以外の費用 送料(下記)、代金引換手数料 330円(税込)
送料 全国一律 770円(税込)。北海道・沖縄は 1,210円(税込)。5,500円(税込)以上のご注文は送料無料です。
支払方法と時期 クレジットカード(注文確定時にご請求)、コンビニ後払い(商品到着後14日以内にお支払い)、代金引換(商品の受け取り時)、銀行振込(前払い。ご注文から7日以内にお振り込みください)
引渡時期 在庫のある商品は、ご注文確定後(銀行振込は入金確認後)3営業日以内に発送します。予約商品は各商品のページに記載した発送予定日に発送します。
返品・交換 下の「返品について」をご確認ください。商品に欠陥があった場合は、交換または返金に応じ、送料は当店が負担します。

「商品に欠陥があった場合」の行は、契約の内容に適合しない商品への責任について、特別な定めを置くときに書く項目です。定めを置かない場合は、民法の一般原則によるとガイドは説明しています。お客様の権利を狭める書き方になっていないか、弁護士にも確かめてください。

返品特約の書き方 書かないと8日間返品できる

何も書かなかったときの扱い

通信販売にクーリング・オフはありませんが、法第15条の3が、商品を受け取った日から数えて8日を経つまでは、購入者が申込みの撤回や契約の解除(返品)をできるとしています。返品の送料は購入者の負担です。

ただし、事業者が広告で別の特約を表示していた場合は、その特約が優先します。ネットショップでは、広告に書くだけでなく、最終確認画面でも見やすい箇所に明瞭に示すことが求められます(施行規則第44条)。

つまり、返品を断りたい店も、期間を短くしたい店も、送料を店で持つ店も、書いていなければ「到着から8日間は返品可、送料は購入者負担」が基本になります。返品を認めない場合も、その旨を広告に書きます。

書くのは3点

ガイドが返品特約の重要事項としているのは、返品の可否、返品の条件(期間など)、返品の送料負担の有無の3点です。この3点は目立つように示します。

文例Aで「商品に欠陥がある場合」を分けるのは、ガイドが、契約に適合した商品の返品特約と、適合しない商品への責任の特約を区別するよう求めているからです。区別がつかない表示は、前者だけを定めたものと解されます。

書き方の決まり

  • 「返品についてはその都度ご相談に応じます」は不適切です。購入前に返品できるか分からないためです。応じる例と応じない例を挙げるか、「〇〇の場合以外は返品に応じます」と書きます。
  • 小さな文字、ページの隅、他の規約に埋もれた書き方は避けます。ガイドは、12ポイント以上の文字にする、色文字や太文字を使う、「返品について」の見出しを付ける、「カートに入れる」の近くに置く、といった例を示しています。
  • 商品ごとに扱いが違うときは、どの商品がどの扱いかを分かるようにします。
  • 共通ルールを「ご利用ガイド」にまとめるのは認められます。その場合も、商品ページに要点(「到着後7日以内、送料お客様負担」など)とリンクを置きます。

最終確認画面で示すことは何か

最終確認画面は、注文を確定するボタンがある、申込み前の最後の画面です。法第12条の6が、この画面に次の6項目を表示するよう求めています(2022年6月1日施行)。

最終確認画面で示す6項目、定期購入のとき足す5項目、誤認させない表示、確認と訂正の手段を4区画で並べたチェック図
最終確認画面で示す6項目と、定期購入で足すこと、誤認させない表示作成: 編集部 / もとの資料: 特定商取引法第12条の6・消費者庁 申込み段階における表示についてのガイドライン
表示する事項 画面での示し方の例
分量 商品名、数量。定期購入なら各回の数量と回数
販売価格と送料 商品ごとの価格に加え、実際の送料と支払総額
支払の時期と方法 選んだ支払方法と、いつ請求されるか
引渡時期 「ご注文確定後3営業日以内に発送」など
申込みの期間の定め(あるとき) 「12月27日まで」など具体的な期間
撤回・解除に関する事項 返品の可否、期間、送料負担。定期購入なら解約の期限と方法

広告に書いてあっても、最終確認画面で省けるわけではありません。ガイドラインは、広告で第11条に従って表示しても、第12条の6の義務を果たしたことにはならないとしています。スペースの都合があるときは、参照先を画面に明示し、リンク先に必要事項を明確に表示する形が認められています。

定期購入のあるショップは何を足すか

ガイドラインは、定期購入について次の点を最終確認画面で示すよう求めています。

  • 各回に届く数量と、届く回数(5か月分の契約で1か月分の数量だけを書くのは、分量を正しく表示していないことになります)
  • 各回の代金と、支払総額。初回と2回目以降で代金が違うなら、その違いが分かるように書きます。
  • 支払の時期と、各回の引渡時期
  • 解約の期限、違約金などの不利益があるならその内容
  • 解約があるまで続く無期限の契約なら、その旨。1年分などの目安を示すことが望ましいとされています。

誤認させない表示も決まりになっている

法第12条の6第2項は、人を誤認させる表示を禁じています。ガイドラインが挙げる例は次のとおりです。

  • 申込みになると分からないボタン。「申込みを確定する」は分かりやすく、「送信する」「次へ」だけで他に表示もない画面は誤認のおそれがあります。
  • 「お試し」「初回無料」を大きく見せ、定期購入であることを小さな文字や離れた場所に書く。
  • 条件があるのに「いつでも解約可能」を強調する。

さらに、最終確認画面で内容を容易に確認し、訂正できるようにしていない場合や、定期購入があらかじめ選ばれた状態で見落としやすい場合は、顧客の意に反して申込みをさせようとする行為にあたるおそれがあるとされています(施行規則第42条)。誤認して申し込んだ消費者は、契約を取り消せることもあります(法第15条の4)。

住所や電話番号を省略するときの書き方と注意

「住所や電話番号を公開したくない」という相談はよくあります。法第11条のただし書は、広告に「請求があれば、これらの事項を記載した書面(または電磁的記録)を遅滞なく提供する」旨を表示するときは、事項の一部を表示しなくてよいとしています。消費者庁のQ&Aは、この方法で住所と電話番号の表示を省略できるとしています。

省略するときの条件と注意は次のとおりです。

  1. 広告に、請求があれば遅滞なく提供する旨を表示します。ネットでは、メールでの提供でもよいとガイドは説明しています。
  2. 請求があったとき、遅滞なく出せる体制を作っておきます。「遅滞なく」は、申込みの判断に先立って十分な時間的余裕をもって提供することです。
  3. 請求に対する書面やデータが有料なら、その金額を広告に書きます(施行規則第23条第9号)。
  4. 返品の可否や条件、申込みの期間、特別な販売条件は、請求対応で省けません。最終確認画面の表示事項も省けません。

ガイドは、インターネット・オークションのように申込み期間が短い取引では、遅滞なく提供するのは難しいと考えられると説明しています。一般のネットショップでも、注文がすぐ確定する仕組みでは、請求を受けてから書類を出していては注文に間に合わないことがあります。省略は、請求に素早く確実に応じられる体制があるときの方法と考えてください。請求を受け付けるメールアドレスなどの窓口は、広告に載せておきます。

バーチャルオフィスやプラットフォームの住所を載せてよいか

消費者庁のQ&Aは、個人事業者が次の3つを満たすときに限り、プラットフォーム事業者やバーチャルオフィスの住所と電話番号の表示でも、特定商取引法の要請を満たすと考えられるとしています。

  • プラットフォームの住所を載せる場合は、その取引がそのプラットフォーム上で行われていること
  • その住所・電話番号を通信販売の連絡先とすることに、個人事業者と運営事業者が合意していること
  • 運営事業者が、個人事業者の現住所と本人名義の電話番号を把握し、確実に連絡が取れること

ただし、いずれかが不誠実で消費者が連絡を取れなければ、表示義務を果たしたことになりません。個人の出品でも、営利の意思を持って反復継続して販売していれば販売業者にあたります。自分が表示する側かどうかは、利用するサービスの規約と、消費者庁の「販売業者」に係るガイドラインで確かめてください。

よくある誤りと直し方

よくある誤り 直し方
屋号やサイト名だけを事業者名にしている 法人は登記上の名称、個人は戸籍上の氏名か登記した商号を書く
住所の番地が抜けている、私書箱だけ 現に活動している住所を番地まで書く
電話番号が常に出ない状態になっている つながる番号を載せる。営業時間外は留守番電話でよい
送料が「実費」、引渡時期が「入荷次第」 送料は金額で、引渡時期は「〇日以内」「〇月〇日まで」と書く
「返品は相談に応じます」 返品の可否、期間などの条件、送料負担をはっきり書く
返品特約を表記ページにだけ書き、注文画面に示さない 最終確認画面にも、見やすい箇所に示すか、リンクで参照できるようにする
定期購入の条件を、価格から離れた所に書く 回数、各回の金額、総額、解約の期限を、価格と同じ画面に書く

今日からできること

  1. 自社のショップの表記ページを開き、上の表の項目が全部あるか、1行ずつ確かめます。
  2. 事業者名が登記上の名称か、住所に番地まであるか、電話につながるかを、別の人にも確かめてもらいます。
  3. 返品の扱い(可否、期間、送料負担、返品できない商品)を社内で決め、表記ページ、商品ページ、最終確認画面に同じ文言で載せます。
  4. テスト注文で最終確認画面まで進み、価格、送料、支払、引渡時期、返品の条件が読めるかを、スマホでも確かめます。定期購入やお試し価格があれば、各回の数量と代金、総額、解約の期限と方法も見ます。
  5. 住所や電話番号を省略するなら、請求用のメール窓口を決め、誰がいつまでに返信するかを手順にします。
  6. 利用規約の見直しには契約書を受け取ったら確認すること 法務がいない会社のチェックポイントを、お客様の情報の扱いには改正個人情報保護法 2026年の改正で会社が施行までに準備することを使えます。

よくある質問

Q個人でハンドメイド品を売るだけでも、特定商取引法に基づく表記は要りますか。

A営利の意思を持って反復継続して販売していれば、個人でも販売業者にあたると、消費者庁の特定商取引法ガイドが説明しています。趣味の不用品を1回売る程度か、事業として続けるかは、取引の回数や金額などから客観的に判断されます。迷うときは消費者庁の相談窓口に確かめてください。

Q「返品はできません」とだけ書けば足りますか。

A返品を認めない場合も、その旨を広告に書く必要があります。ただし、商品に欠陥があったときの扱いは別の話です。「商品に欠陥がある場合を除き、返品には応じません」のように、欠陥がある場合を分けて書くと誤解が少なくなります。

Q住所の番地まで書かないといけませんか。

Aガイドは、現に活動している住所を正確に表示することを求めており、番地を一部省略する表示は認められないとしています。私書箱だけの表示も住所の表示になりません。載せたくない場合は、請求があれば遅滞なく提供する旨を表示する方法がありますが、条件があります。

Q表記ページのリンクはどこに置けばよいですか。

A広告の冒頭から容易にたどり着ける場所です。ガイドは、「特定商取引法に基づく表記」や「会社概要」と分かる表現のリンクやタブがあれば、冒頭から到達できる方法にあたるとしています。フッターに置く会社が多く、スマホ表示でも見つかるかを確かめてください。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月21日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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