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法改正を生成AIで整理 自社の条件の渡し方と公式で確かめる手順

法改正の発表を生成AIに要約させても、自社がいつ何をするかまでは出てきません。規模や決算月など5行の条件を一緒に渡す頼み方と、答えを公式の発表と照らす順番が分かります。

公開 更新 約6分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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法改正を生成AIで整理 自社の条件の渡し方と公式で確かめる手順

この記事でわかること

  • 発表の要約だけを頼むと、分かるのは施行日まで。自社の5行の条件を一緒に渡す。
  • 1つの法改正にも、公布から自社が動く日まで日付が5つある。
  • 答えの日付と人数の数え方は、e-Govと所管の省庁の資料で確かめてから使う。
対象総務人事実務

法改正の発表を生成AIに要約させても、「自社はいつ、何をするのか」までは答えてくれません。分かるのは、発表に書いてある施行日と対象までです。

足りないのは、自社の条件。規模、業種、働き方、決算月、拠点の5行を一緒に渡すと、答えの日付が自社のものに変わります。そのうえで、答えを公式の発表で確かめる。この2つで、追いきれなかった発表を自分の言葉で説明できるようになります。

1つの法改正に、日付は5つある

発表を読むとき、まずつまずくのが日付の多さでしょう。2026年4月に施行された女性活躍推進法の改正を例にすると、法律の公布は2025年6月11日、省令と指針は12月23日、賃金差異の計算と公表の方法を示す通達の改正は2026年2月18日でした。1

図解。女性活躍推進法の公表義務の拡大を例に、1つの法改正で見る日付を時間の線に並べた図。2025年6月11日に法律の公布(e-Gov法令検索)、2025年12月23日に省令と指針(e-Gov法令検索、厚生労働省)、2026年2月18日に通達の改正(賃金差異の計算と公表の方法)、2026年4月1日に施行(厚生労働省の特集ページ)、そして最初の公表の目安は4月決算が2026年7月末、12月決算が2027年3月末、3月決算が2027年6月末(厚生労働省のリーフレット)。対象は常時雇用する労働者が101人以上の会社。施行日は5つのうちの1つで、自社が動く日は決算月と照らして決まる。
女性活躍推進法の改正で見る5つの日付と、決算月ごとの最初の公表の目安作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「女性活躍推進法が改正されました!」ほか

ニュースで大きく扱われるのは施行日ですが、会社が実際に動く日はその先にあります。常時雇用する労働者が101人以上の会社は、男女の賃金の差異と女性管理職の割合の公表が義務になりました。最初の公表は、施行後に最初に終わる事業年度の実績を、次の年度が始まってからおおむね3か月以内に出す決まりです。212月決算なら2027年3月末、3月決算なら2027年6月末が目安になります。

ただ、AIに発表を渡すだけだと、この「自社の日付」は出てきません。決算月を知らないからです。

自社の条件は、5行で渡す

白い書棚に色の違うラベルのファイルが並び、青いブラウスの女性が白い紙の束を抱えて、上の段から少し飛び出した1冊を見上げている。手前の机にノートパソコンとマグカップがある。
棚の資料から、自社に関係する1冊を探すイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

自社の条件は、長い説明より短い箇条書きのほうが伝わります。とくに規模は、1つの数字にまとめないのがこつ。法律ごとに数え方が違うので、分けて渡すと答えがずれません。

最後の1行は省かないでください。AIは書かれていないことを埋めようとして、それらしい日付や人数を作ってしまうことがあるからです。総務省と経済産業省のAI事業者ガイドラインも、事実と異なる内容を出力するハルシネーションへの備えを求めています。3

5行を渡すと、同じ会社でも法律ごとに答えが分かれます。

図解。編集部が作った架空の会社の例で、生成AIに渡す5行の条件と答えを並べた表。規模は常時雇用120人、うち厚生年金の被保険者45人で、女性活躍推進法の公表は対象、パートの社会保険は基準が51人以上から36人以上に下がる2027年10月から。業種と形態は小売の株式会社で、被保険者は法人番号が同じ全事業所を合計して数える。働き方は週20時間以上のパート30人と週20時間未満45人で、2027年10月に加入の対象になるのは30人、月8.8万円の賃金要件は2026年10月に撤廃。決算月は12月で、最初の公表の目安は2027年3月末。拠点は東京都と熊本県で、最低賃金は東京都1,280円が2026年10月1日から、熊本県1,092円が同年12月1日から。AIの実際の出力ではない。
架空の会社の5行の条件で、法律ごとに答えが分かれる例作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省・日本年金機構の資料

図の会社は、女性活躍推進法では対象です。でも、パートの社会保険はまだ対象ではありません。前者は常時雇用する労働者で数え、後者は厚生年金保険の被保険者で数えるからです。2027年10月に基準が51人以上から36人以上に下がると、週20時間以上のパート30人が加入の対象になります。4月8.8万円の賃金要件は、2026年10月に撤廃されました。5

答えで確かめたい4つの点

AIの答えが表になって返ってきたら、そのまま回覧する前に、次の4つを見ておきます。どれも、取り違えると会社の手続きがずれるところです。

1つ目は日付。公布日と施行日を取り違えていないか、決算月から計算した日付が合っているかを見ます。2つ目は人数の数え方。「従業員数」とひとまとめに書かれていたら、どの人数のことかを聞き直します。

3つ目は経過措置です。たとえば年金制度改正法では、常時5人以上を使う個人事業所の非適用業種が2029年10月に解消されますが、すでにある事業所には当分のあいだ適用されません。6こうした但し書きは、要約で落ちやすいのです。

4つ目は情報の古さ。AIは学習した時点より新しい発表を知らないことがあり、古い基準のまま答えるかもしれません。最低賃金のように毎年変わる数字は、とくに注意が要ります。2026年度の発効日は都道府県で違い、東京都は1,280円が10月1日から、熊本県は1,092円が12月1日からでした。7

公式の発表で確かめる手順

確かめる先は、答えの「根拠のページ」の欄に書かせたページです。開けないときや別のページが出てきたときは、次の順で探します。

  1. 所管の省庁のページで、発表の本文とリーフレットを開く。厚生労働省には、月ごとの「制度変更」のページがあります。8
  2. リーフレットの「対象」「施行日」「経過措置」を、AIの表と1行ずつ照らす。
  3. e-Gov法令検索で法令を開き、改正履歴で施行日ごとの条文を見る。未施行の改正も、施行予定日ごとに載っています。9
  4. 計算の方法や数え方は、通達やQ&Aで確かめる。賃金差異なら、厚生労働省の通達に計算式と人数の扱いがあります。
  5. 食い違いがあれば、公式の資料を正として表を直し、確認した日を書き添える。

つまり、税の手続きも同じです。2027年1月からは、市区町村に給与支払報告書を出すと税務署に源泉徴収票を出したものとみなされますが、この扱いを受けるのは令和8年分以後の源泉徴収票です。10年分の違いのような細かな条件ほど、国税庁の特設ページとQ&Aで確かめておくと迷いません。

国の新しい発表は、バックオフィスの国の情報まとめでも追えます。長い規程を読むときの頼み方は、生成AIで長文の規程を要約で確認できます。

入れてよい情報と、入れない情報

渡すのは、会社の規模や決算月のように、すでに公表しているか、外に出ても困らない情報にとどめます。社員の氏名や給与の明細、まだ社外に出していない計画は入れません。

個人情報保護委員会は、会社が生成AIサービスに個人情報を含む指示を入れるときは、利用目的の範囲内かを十分に確認するよう求めています。本人の同意なく個人データを入れ、それが応答の出力以外の目的で扱われると、法律に違反するおそれがあるとしています。11使ってよいサービスや入力の範囲は、会社ごとに決まっていることが多いので、先に社内のルールを確認しておきましょう。

確かめた表は、来年の自分の資料になる

確認を終えた表には、根拠のページと確認日の列が残ります。次に同じ法律の改正が出たとき、どこが変わったかを前の表と並べて見られますし、担当が替わってもそのまま引き継げます。

発表を全部読むのは大変でも、5行の条件と確かめる順番があれば、自分の会社に関係するところだけを追えます。会議で「当社は来年3月末までに公表が必要です」と根拠つきで言える人は、まだ多くないはずです。

この記事は、2026年11月2日に確認した厚生労働省、日本年金機構、国税庁、個人情報保護委員会、総務省と経済産業省の資料にもとづいています。AIの出力の例は編集部が作ったもので、実際のAIの出力ではありません。個別の判断は、社会保険労務士や税理士、所管の窓口に確認してください。

注

  1. 厚生労働省「女性活躍推進法が改正されました!」(令和8年2月18日改定版)。省令と指針は2025年12月23日の公布・告示 ↩

  2. 厚生労働省「男女の賃金の額の差異の算出及び公表の方法について」。100人以下の企業は努力義務 ↩

  3. 総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」(2026年3月31日) ↩

  4. 厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」。従業員数は厚生年金保険の被保険者の数で、法人は同じ法人番号のすべての事業所を合計する ↩

  5. 日本年金機構「2026(令和8)年10月に社会保険の短時間労働者に係る賃金要件が撤廃されました」 ↩

  6. 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」の概要 ↩

  7. 厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」 ↩

  8. 厚生労働省「制度変更(令和8年10月)」 ↩

  9. デジタル庁「e-Gov法令検索」のヘルプ ↩

  10. 国税庁「源泉徴収票のみなし提出の特例」特設ページ ↩

  11. 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日) ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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