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エイジフレンドリー補助金は11月20日まで 今から間に合うかの見分け方

60歳以上の従業員がいる中小企業向けのエイジフレンドリー補助金は、申請期限が令和8年11月20日に延びました。ただ、発注できるのは交付決定の後で、工事と支払いと報告は令和9年1月31日までです。対象の条件、買えるもの、今から間に合うかの見分け方がわかります。

公開 更新 約8分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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エイジフレンドリー補助金は11月20日まで 今から間に合うかの見分け方

この記事でわかること

  • 60歳以上が1人いる中小企業が対象で、設備の費用の半分を上限100万円まで補助する。
  • 発注は交付決定の後だけ。11月に出すと、決定の通知は年明けになると見込んでおく。
  • 完了、支払い、報告は1月31日まで。納期の短いものに絞り、業者に先に確認する。
対象総務労務実務

会社に60歳以上の従業員が1人でもいれば、階段の手すりやハンドリフト、アシストスーツの費用の半分を、国の補助金でまかなえる場合があります。この「エイジフレンドリー補助金」は、申請期限が10月31日から11月20日に延び、厚生労働省は「本年度は申請状況に余裕があります」と案内しています1。

ただ、総務や労務の担当の方が先に見ておきたいのは、11月20日より令和9年1月31日です。発注できるのは交付決定の後で、納品や工事、支払い、報告は1月31日までに終える決まりだからです2。今から出して間に合う取り組みかどうかを、順に見分けていきましょう。

対象は60歳以上が1人いる中小企業

申請できるのは、次の3つをすべて満たす会社です3。

  1. 中小企業事業者である(下の表)
  2. 1年以上事業を続けている
  3. 役員を除く60歳以上の労働者が常時1人以上いて、労災保険が適用されている
業種 常時使用する労働者 資本金・出資の総額
小売業(飲食店を含む) 50人以下 5,000万円以下
サービス業(医療・福祉、宿泊、情報サービスなど) 100人以下 5,000万円以下
卸売業 100人以下 1億円以下
その他(製造、建設、運輸など) 300人以下 3億円以下

人数か資本金の、どちらか一方を満たせば対象です。人数は全事業所を合わせて数えます。資本金のない医療法人や社会福祉法人は、人数だけで判断します2。

見落としやすいのは新しい拠点です。今年開設した事業場や新しい倉庫で使う機器は、「1年以上事業を実施」の基準に触れるため対象外です2。

3つのコースから1つ選ぶ

今から選べるのは3コース、設備は第2段階から、という図。Ⅰ専門家総合対策の第2段階は費用の2分の1で上限100万円、Ⅱ熱中症対策は費用の2分の1で上限100万円、Ⅲコラボヘルスは費用の4分の3で上限30万円。第1段階は9月30日で受付終了。補助は1事業者につき年度に1回で、コースは1つだけ。
令和8年度エイジフレンドリー補助金の3コース作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省

選べるのは1つだけです。同じ年度に補助を受けられるのは1事業者につき1回で、複数のコースは申請できません2。過去に補助を受けた会社でも申請できますが、同じ対策は対象外です。昨年度に重量物の対策で受けたなら、今年度は転倒の対策を選ぶ形です。

補助の額は税抜きの費用で計算します。手すりと段差の解消に税抜き60万円かかるなら、第2段階の補助は30万円です(編集部の例)。審査があるので、申請すれば必ず受けられるわけではありません。令和7年度の交付決定は2,145件、総額約6億6,400万円で、1件あたりでは約31万円でした(編集部の計算)4。

今から設備を入れるなら、第2段階から申請する

専門家総合対策コースには、外部の専門家にリスクアセスメントを頼む第1段階がありますが、申請は9月30日で締め切られました3。だから、今から手すりやリフトを入れるなら、自社でリスクアセスメントをして第2段階から申請します。この場合、リスクアセスメントにかかった費用は補助されません2。

用意するのは次の3つです2。

  • 実施する人は、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者のいずれかです。常時10人未満の事業場は事業主でも構いません。
  • リスクアセスメントの結果は、令和8年4月1日以降に実施したものに限ります。
  • 話し合いの記録は、安全衛生委員会の議事録です。委員会の設置義務がない事業場は、定例会議や業務ミーティングの記録で足ります。

書式は、厚生労働省が製造業、建設業、運送業、介護作業などの記載例つきで公開しています。危険な作業を選ぶ、リスクを見積もる、職場ミーティングの内容を書く、担当者を書く、の4つのステップで埋められます1。選任の決まりは、製造業の安全衛生管理体制の記事が参考になります。

書類の日付は順番をそろえます。リスクアセスメント、ミーティング、見積書、申請の順です。見積書がミーティングより前の日付だったり、申請日より後の日付だったりすると不備になります5。

買えるものと買えないもの

対象になるかは、機器の名前だけでは決まりません。Q&Aの考え方は、高年齢労働者の身体機能の低下を補う機器は対象で、年齢に関係なくその機器がないと業務ができないものは対象外、というものです2。

分野 対象になる例 対象にならない例
転倒・墜落 階段の手すり、段差の解消、滑りにくい床材、2m未満の高所作業台 施工済みの滑り止めの張り替え、照明の交換
重量物・介護 ハンドリフト、アシストスーツ、移乗や入浴の介助機器 クレーン、乗用フォークリフト、電動ベッド
車両 自社名義の車への踏み間違い防止装置の後付け リース車への取り付け、新車のオプション

コースにかかわらず、物品のリース代、法令で導入が義務づけられた安全機器、工具や生産機器や事務機器、顧客や施設利用者が使う設備の改修、自社で据え付ける費用、消費税、振込手数料も対象外です2。

1月31日から逆算すると、残りは短い

国のQ&Aには、10月に申請すると交付決定の通知は12月になる、という例が載っています。審査はその月の申請分を翌月の審査委員会で順に行い、急ぎでも個別には見てもらえません2。つまり、11月に出す申請は12月の審査委員会に回り、通知は年明けになると見込んでおくのが現実的です(編集部の計算)。

11月に出すと、発注から報告まで約2週間の見込み、という図。申請の期限は11月20日、審査委員会は12月、交付決定の通知は1月中旬ごろの見込み、実績報告と支払請求の期限は1月31日。在庫のある機器は間に合いやすく、工事は工期しだい、運動指導は難しい。
11月に申請した場合の日程の見込み(編集部の計算)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省

1月中旬に通知が届くなら、発注、納品や工事、代金の支払い、書類の送付までに使えるのは2週間ほどです。1月31日は日曜日で、事務センターは12月29日から1月3日まで休みです3。通知の日付までは案内に書かれていないので、申請担当(03-6381-7507、平日10時〜12時と13時〜15時)に見込みを聞いておくと判断しやすくなります。

紺色のカーディガンの女性がオフィスの机で電話をしながら、カタログと卓上カレンダーを見ている。
申請の前に、納期を業者に確認しておくイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

取り組みごとの見通しは、編集部の見立てでは次のとおりです。

  • 在庫のある機器の購入は、間に合いやすい取り組みです。業者に在庫と納期を確認してから申請します。
  • 工事を伴うものは、工期しだいです。月内に完了して、支払いまで済むかを施工業者に聞きます。
  • 運動指導は難しいでしょう。最初の指導の後、1カ月程度の間隔で事後のチェックを受ける決まりで、締切に間に合わないこともあるとQ&Aにあります2。

熱中症対策コースは、温度の測定結果と、温度計の表示がわかる写真を添えます5。夏に測った記録が手元にないときは、申請の前に事務センターへ確認してください。

間に合わないと判断したら、今年度は見送る判断もあります。ただ、補助の対象は年度ごとに見直され、昨年度まで対象だった取り組みが外れることもあります2。今年度と同じ決まりが続くなら、来年度の補助を使う機器を先に発注すると対象外になる点にも注意してください。

発注と支払いでつまずきやすいところ

つまずきやすいのは、発注と支払いの順番です。Q&Aは現場だけでなく総務や経理も一緒に進めるよう求めているので、申請を決めた時点で経理にも伝えておきましょう2。

  • 発注は通知を受け取ってからです。交付決定日より前の発注、契約、購入は、いかなる理由があっても対象外で、申請に添えた見積書は発注書の代わりになりません。
  • 発注書には必ず日付を入れます。日付が空欄だったり、交付決定日より前だったりして、支払えなかった事例があります。
  • 代金は全部完了してから払います。着手金などの前払いがあると補助金は支払われず、ネット購入でも同じです。
  • ローン、手形、小切手、電子記録債権(電債)、電子マネー、プリペイドでの支払いは対象外です。請求の際には銀行振込の明細などを添えます。

買った後の管理も経理に関わります。取得した機器は管理台帳を備え、取得価格が50万円以上の機械や重要な器具は、事業が完了した年度の終了後5年間、承認なしに譲渡や廃棄ができません6。固定資産を買うなら、圧縮記帳を使えるかも経理や顧問税理士に確認してください。厚生労働省のページも、国税庁の質疑応答事例を参考に挙げています7。

申請書の出し方で気をつけること

申請は会社自身が出します。販売業者や施工業者による提出も、社会保険労務士等による提出の代行もできません2。

送り方は郵送かJグランツで、メールでは受け付けていません3。郵送は消印で判断するので、消印のない料金別納や料金後納は避けます。Jグランツは、不備があると解消して受付が完了した日が受付日になります2。締切の当日に送って書類が欠けていると、受付に間に合わないことがあるわけです。

届いたことの証明や控えは発行されません2。書類一式の写しと発送の記録を社内に残しておくと、後の問い合わせにも答えられます。

申請の前に確認すること

  1. 役員を除く60歳以上の名簿を作り、様式に書く人数と合わせた。
  2. 労働保険の申告書と領収書を、同じ年度のものでそろえた。
  3. リスクアセスメント、話し合い、見積書、申請の順に日付が並んでいる。
  4. 見積書に数量まで入っていて、申請するすべての製品のカタログがある。
  5. 金額を税抜きで書き、補助率と上限で計算し直した。
  6. 申請書と誓約及び申立書に日付を書いた。
  7. 1月中旬の発注で月内に完了できるかを、業者に確認した。
  8. 全部完了してから銀行振込で払う段取りを、経理に伝えた。

1から6は、厚生労働省の確認ポイントに不備の多い例として挙がっている点です5。受付は予算に達すると期限の前でも終わることがあるので、出すと決めたら早めに進めてください3。ここで引いた内容は、2026年11月4日に確認した令和8年度のものです。様式と最新の案内は厚生労働省のページで確認できます。

注

  1. 厚生労働省「『エイジフレンドリー補助金』をご活用ください」(簡易的なリスクアセスメントの様式と記載例の案内) ↩ ↩2

  2. 厚生労働省「令和8年度エイジフレンドリー補助金Q&A」問2〜5、問7、問8、問10、問11、問13、問14、問16、問25〜30、問35〜38、問42、問43、問52、問75、問76、問78、問79、問82、問83 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15

  3. 厚生労働省「令和8年度エイジフレンドリー補助金」リーフレット ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5

  4. 厚生労働省「令和7年度エイジフレンドリー補助金 交付決定実績報告書」表1。1件あたりは664,350千円÷2,145件で編集部が計算。令和7年度はコースの分け方が今年度と異なります ↩

  5. 厚生労働省「エイジフレンドリー補助金申請時の確認ポイント」 ↩ ↩2 ↩3

  6. 厚生労働省「エイジフレンドリー補助金 交付規程」 ↩

  7. 国税庁 質疑応答事例「間接交付された国又は地方公共団体の補助金で取得した固定資産の圧縮記帳の適用について」 ↩

よくある質問

Q今から申請しても間に合いますか?

A受付は令和8年11月20日までですが、国のQ&Aには10月に申請すると通知は12月という例が載っています。11月に出すなら通知は年明けと見込み、そこから発注、完了、支払い、報告を1月31日までに終えられるかを業者に確認してから決めてください。在庫のある機器の購入なら間に合いやすく、1カ月程度あけて事後チェックをする運動指導は難しくなります。

Q販売業者や社会保険労務士に申請を任せられますか?

A提出は任せられません。Q&Aは、販売業者や施工業者による提出も、社会保険労務士等による提出の代行もできないと答えています。事務センターからの問い合わせも申請した会社に届くので、社内で内容を説明できる担当者を決めておきます。

Q見積書をもらった段階で発注の約束をしてもいいですか?

A発注や契約は交付決定の通知を受け取ってからにしてください。交付決定日より前に発注、契約、購入した経費は、理由を問わず補助の対象外です。申請に添える見積書は発注書の代わりになりません。

Q働き方改革推進支援助成金とは別の制度ですか?

A別の制度です。働き方改革推進支援助成金は、労働時間の短縮などの環境整備に取り組む中小事業主向けで、交付申請の期限は11月30日(月)17時に都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)必着です。問い合わせ先も違うので、管轄の労働局か働き方改革推進支援センターに確認してください。

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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