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防災診断シートと簡易版BCP 中小企業の総務が8つのリスクから備えを点検

経済産業省が11月6日に公表した防災診断シートで、地震や水害、停電、サイバー攻撃など8つのリスクの備えを点検できます。総務が部門に聞いて埋める進め方と、足りないものの分け方、事業継続力強化計画の認定で使える支援、審査の見直しの予定まで分かります。

公開 更新 約4分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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防災診断シートと簡易版BCP 中小企業の総務が8つのリスクから備えを点検

この記事でわかること

  • 防災診断シートは、8つのリスクの基本の備えを項目ごとに確認できる。
  • 足りないものは、今週できること、予算が要ること、計画に書くことに分ける。
  • 簡易版BCPは申請時のチェックリストが必須になる予定。詳細は今後の発表を待つ。
対象総務実務

防災の担当と言われたけれど、何から手を付ければいいのか分からない。そんな総務の人に使いやすいシートが出ました。経済産業省が11月6日に公表した「防災診断シート」です。1

地震、水害、風害、停電、断水、通信障害、感染症、サイバー攻撃。この8つのリスクについて、基本の備えができているかを項目ごとに確認できます。足りないものが見えたら、簡易版BCPと呼ばれる事業継続力強化計画に進む。この順番なら、計画づくりから始めるより進めやすいはずです。

8つのリスクを、1回で見渡す

明るい倉庫の一角で、紺のクリップボードを持った女性と作業着の男性が並んで立ち、男性が金属の棚の固定金具に手を伸ばして確認している。棚には無地の段ボール箱が並んでいる。
棚の固定を、現場の担当者と一緒に確認するイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

シートは「備えが必要なのは分かっているが、何から始めればよいか分からない」という会社のために作られました。発表文には、次のような項目が例に挙がっています。

  • 棚や什器、機械設備などを固定しているか
  • 事業所の想定浸水深を確認しているか
  • 発電機などの代替電源を確保し、想定浸水深より高い場所に置いているか
  • 重要なデータをバックアップしているか

見てのとおり、総務の机の上だけでは答えられません。棚の固定は現場に、データのバックアップは情報システムの担当に聞くことになります。だから、シートを1人で埋めようとせず、聞く相手を先に決めるのがこつです。

リスク まず確認すること 聞く相手
地震 棚や機械の固定 現場の責任者
水害 事業所の想定浸水深 総務(ハザードマップで調べる)
風害 窓まわりと屋外に置いた物 建物の管理担当
停電 代替電源と、その置き場所の高さ 設備の担当
断水 飲み水とトイレの備え 総務
通信障害 電話やネットが止まったときの連絡手段 情報システムの担当
感染症 欠勤が増えたときに誰が代わるか 人事と各部門
サイバー攻撃 重要なデータのバックアップ 情報システムの担当

「まず確認すること」の水害、停電、地震、サイバー攻撃は発表文の例で、ほかは編集部の例です。シートの項目は、発表ページの参考資料で確認してください。

想定浸水深は、国土交通省のハザードマップポータルサイトに事業所の住所を入れると調べられます。

防災診断シートの8つのリスクの図。地震は棚や機械の固定を現場の責任者に、水害は事業所の想定浸水深を総務が調べる、風害は窓まわりと屋外の物を建物の管理担当に、停電は代替電源と置き場所の高さを設備の担当に、断水は飲み水とトイレの備えを総務が、通信障害は止まったときの連絡手段を情報システムの担当に、感染症は欠勤が増えたときの代わりを人事と各部門に、サイバー攻撃は重要なデータのバックアップを情報システムの担当に確認する。地震、水害、停電、サイバー攻撃は発表文にある例で、ほかは編集部の例。
防災診断シートの8つのリスクと、まず確認することと聞く相手作成: 編集部 / 出典: 経済産業省「中小企業・小規模事業者における事前防災の取組を推進します」

足りないものは、3つに分けて動く

チェックを付け終えると、空欄の多さにひるむかもしれません。でも、全部を一度に埋めなくていいのです。空欄を次の3つに分けると、話を持っていく先が決まります。

  1. 今週できること。連絡先の一覧の更新や、棚の固定の確認、バックアップの有無の確認など。
  2. 予算が要ること。発電機や止水板、備蓄品など。見積もりを取って稟議に回す。
  3. 計画に書くこと。誰が何を判断するか、代わりの手段をどうするかなど。

連絡の決まりがまだなら、安否確認の方法 会社で決める送る基準と、返事のない人の追い方が使えます。備蓄の量は防災備蓄品のリスト 社員数で決まる3日分と、期限切れを防ぐ入れ替えで見当が付きます。

簡易版BCPの認定で、使える支援が増える

3番の受け皿になるのが、事業継続力強化計画です。中小企業が作った防災や減災の事前対策の計画を、経済産業大臣が認定する制度で、中小企業庁は「取り組みやすいBCP」と位置づけています。2申請は電子申請システムから。自社だけの単独型と、複数の会社で組む連携型があります。

計画に書くのは、会社の概要、災害が事業に与える影響、初動対応、事前対策、そして訓練や見直しなど実効性を保つ取り組みです。3診断シートで洗い出した空欄は、そのまま事前対策の材料になります。

認定を受けると、次の支援が使えます。

支援 内容
税制 計画に沿って取得した一定の設備の特別償却(令和7年4月1日以後の取得は16%)4
金融 日本政策金融公庫の低利融資、信用保証の別枠など
補助金 ものづくり補助金など一部の補助金で審査の加点
表示 認定ロゴマークを名刺やウェブサイトに使える

金融の支援を使うなら、認定を受ける前に関係機関への相談が要ります。5また計画の実施期間は3年以内で、更新の制度はありません。続けるなら、もう一度申請します。

審査も変わる予定です。経済産業省は、自社の災害リスクと基本の防災対策の状況を確認するチェックリストを新たに加え、申請時の必須項目にするとしています。詳細は中小企業庁のサイトで今後知らせるとのことで、11月6日の時点で開始の時期は分かりません。社内の知識に不安があれば、中小企業基盤整備機構の策定支援事業も候補になります。

事業継続力強化計画の図。認定は経済産業大臣で、実施期間は3年以内で更新なし。流れは、診断シートで8つのリスクの空欄を洗い出す、今週できること、予算が要ること、計画に書くことの3つに分ける、概要、影響、初動対応、事前対策、訓練や見直しを計画に書く、電子申請する(チェックリストが必須になる予定で詳細は今後)。認定で使える支援は、税制が一定の設備の特別償却で令和7年4月1日以後の取得は16%、金融が公庫の低利融資と信用保証の別枠で認定の前に相談する、補助金がものづくり補助金など一部の審査の加点、表示が認定ロゴマークを名刺やウェブサイトに使えること。
診断の空欄を計画にする流れと、認定で使える支援作成: 編集部 / 出典: 中小企業庁「事業継続力強化計画」ほか

シートを埋める前に確認すること

始める前に、次の4つだけ押さえておくと進めやすくなります。

防災は、何も起きなければ成果が見えにくい仕事ですよね。でも、8つのリスクの空欄が埋まっていく1枚は、そのまま説明の材料になります。「備えの点検はこの状態で、次はここに予算が要ります」と言える総務は、頼りにされるはずです。まずは今週、シートを1枚印刷するところから始めてみてください。

記事の内容は、2026年11月6日に経済産業省や中小企業庁などの資料で確認したものです。税制や金融の支援を使うときは、最新の実施要領と関係機関の案内を確認してください。

注

  1. 経済産業省「中小企業・小規模事業者における事前防災の取組を推進します」(2026年11月6日)。11月2日の防災大臣の緊急要請を受けたもの ↩

  2. 中小企業庁「事業継続力強化計画」。チェックリストの追加も同じページで予定として案内している ↩

  3. 関東経済産業局「中小企業等経営強化法(事業継続力強化計画)」。実施期間と更新の扱いも同じページ ↩

  4. 関東経済産業局の案内による。税制は令和9年3月31日までに認定を受けた事業者が対象で、令和8年度の税制改正を反映した実施要領が中小企業庁のページにある ↩

  5. 中小企業基盤整備機構「BCP策定のメリットまとめ」 ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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