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ストレスチェックの実施手順 実施者の選び方と面接指導、労基署への報告

初めてのストレスチェックは、結果を誰が見られるかを決めるところから始まります。実施者と実施事務従事者、実務担当者の分け方、実施の流れ、面接指導の3つの期限、労働基準監督署への報告、2028年4月に義務になる50人未満の事業場の進め方まで分かります。

公開 更新 約6分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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ストレスチェックの実施手順 実施者の選び方と面接指導、労基署への報告

この記事でわかること

  • 2028年4月1日からは50人未満の事業場にも義務が広がる。労基署への報告は50人以上だけ。
  • 解雇や昇進、異動に権限を持つ人は、実施の担当に入れない。
  • 申出、面接、医師の意見は、それぞれ概ね1か月以内が目安。
対象労務人事実務

初めてのストレスチェックで最初に決めるのは、質問票ではなく「誰が結果を見られるか」です。個人の結果は実施者から本人に直接届き、本人の同意がなければ会社は見られません。この線を引くと、担当の分け方も進める順番も、自然に決まってきます。

常時50人以上の事業場には、今も年1回の実施の義務があります。さらに2028年4月1日からは、50人未満の事業場にも義務が広がります。1担当を任されたら、次の順に決めていくと迷いません。

50人未満も2028年4月から義務に

明るい会議室のテーブルで、紺のジャケットの女性と、ピンクのカーディガンに名札を下げた保健師が向かい合って話している。テーブルには書類と封筒がある
結果の扱いと面接指導の進め方を、保健師と話し合うイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

これまで50人未満の事業場は「当分の間、努力義務」でした。2025年5月の法改正で義務になることが決まり、2026年6月の政令で施行の日が定まっています。50人以上の事業場との違いは次のとおりです。

項目 50人以上 50人未満
実施 今も義務 2028年4月1日から義務
労働基準監督署への報告 年1回、電子申請 不要
国の手引き 実施マニュアル 小規模事業場向けマニュアル
進め方 産業医と進めても、委託してもよい 外部機関への委託を推奨

小規模事業場向けのマニュアルが委託を勧めるのは、社員のプライバシーを守るためです。人が少ない職場では、誰が面接を申し出たかまで周りに伝わりやすいもの。委託先には健診機関も想定されているので、健康診断を頼んでいる先に聞いてみるのが近道です。

50人の数え方にも注意が要ります。短時間のパートやアルバイトも、続けて雇っていれば数に入り、派遣先なら派遣労働者も入ります。2つまり、検査の対象者が50人に届かなくても、報告が要る場合があるということです。

担当は、結果を見る人と見ない人に分ける

ストレスチェックに関わる人は、個人の結果を見られるかどうかで分かれます。ここを混ぜないことが、制度の要です。

実施者は、検査をして結果を評価する人です。医師や保健師のほか、研修を修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士、公認心理師がなれます。3産業医がいれば第一候補ですが、外部の医師や保健師でもかまいません。

実施事務従事者は、実施者の指示でデータ入力や結果の出力を手伝う人です。個人の結果に触れるので、法律の守秘義務がかかります。

一方、実務担当者は、計画を作って委託先と調整する人です。個人の結果を扱わないので、人事課長でも担当できます。

いちばん気をつけたいのは、解雇や昇進、異動に直接の権限を持つ人です。こうした人は、実施者にも実施事務従事者にもなれません。4逆に、人事の部署にいても権限がなければ、実施事務従事者になれます。

個人の結果を見られる人は実施者と実施事務従事者。見ない人は実務担当者と事業者。解雇や昇進、異動に直接の権限を持つ人は実施者にも実施事務従事者にもなれない
ストレスチェックの担当を、個人の結果を見られるかどうかで分ける作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」

実施の流れは8つの手順

順番は次のとおりです。安全衛生委員会の開き方は、製造業の安全衛生管理体制50人以上の工場で選ぶ人と、委員会の開き方が参考になります。

  1. 衛生委員会で話し合い、実施の規程を決める(委員会がない事業場は、関係者の意見を聴く)。
  2. 実施者と委託先を決める。
  3. 目的と結果の扱いを社員に知らせる。
  4. 調査票を配り、回収する。
  5. 実施者が評価し、結果を本人に直接知らせる。
  6. 申出があった高ストレスの人に、医師の面接指導を受けてもらう。
  7. 実施者に部署ごとの集団分析を頼み、職場の改善につなげる。
  8. 50人以上の事業場は、労働基準監督署に報告する。

調査票は、国が勧める職業性ストレス簡易調査票が基本です。厚生労働省は、受検から集団分析までできる実施プログラムを無料で配っています。5検査と面接指導の費用は、会社が負担します。

集団分析は努力義務ですが、やるなら人数に気をつけましょう。実施マニュアルは、10人を下回る単位の集計は個人が特定されるおそれがあるとして、原則として避けるよう求めています。だから、少人数の課は同じ部門の課と合算して集計します。さらに2027年4月1日からは、特定の個人を識別できない方法で実施することが、規則に明記されます。6

社員への案内で押さえたいのは2つです。受けるかどうかは本人が選べること。そして、受けないことや結果を理由に不利益な扱いをしてはいけないことです。社員に受検の義務はありません。ただ、会社には実施の義務があるので、受けてもらえるよう呼びかけるのはかまいません。

面接指導は、3つの「概ね1か月」

高ストレスで医師の面接が要ると実施者が認めた人には、面接指導の案内が届きます。ここから先は、3つの期限で動きます。7

申出は、結果の通知を受けてから概ね1か月以内。面接指導は、申出から概ね1か月以内。そして医師の意見を聴くのは、面接のあと概ね1か月以内です。どれも規則の「遅滞なく」を、通達が「概ね1月以内」と説明したものです。

申出があると、結果を会社に伝えることに同意があったものとして扱えます。そう扱うなら、結果を通知するときに本人へ知らせておくと、後のトラブルを防げます。一方、「同意しないと言わなければ同意とみなす」やり方は、実施マニュアルでしてはいけない方法として示されています。

結果の通知から本人の申出まで、申出から医師の面接指導まで、面接指導から医師の意見を聴くまで、それぞれ概ね1か月以内。50人以上の事業場は1年以内ごとに1回、電子申請で労働基準監督署へ報告する
面接指導の期限を、結果の通知から順に追う作成: 編集部 / 出典: 労働安全衛生規則、厚生労働省「ストレスチェック制度実施マニュアル」

医師の意見を受けて、会社は必要なら労働時間の短縮や配置の変更を検討します。面接を受けたことを理由に、不利益な扱いをすることはできません。面接の記録は5年間保存します。

報告は、年1回の電子申請

常時50人以上の事業場は、1年以内ごとに1回、検査と面接指導の結果を労働基準監督署に電子申請で報告します。8出す内容は、事業場の情報、常時使用する労働者の数、対象期間と検査の実施年月、検査を受けた人数、面接指導を受けた人数、検査を実施した人の区分などです。

面接を受けた人数も入るので、面接まで終えてから出すと手戻りがありません。報告は健康診断と別の手続きですが、担当者が同じなら時期を並べて管理すると、1年の流れがつかみやすくなります。健康診断の段取りは、定期健康診断の手配 受診日のあとの仕事から逆算する1年の段取りで確認できます。

始める前に確認すること

50人未満の事業場は、2028年4月まで時間があるように見えます。でも、委託先選びと社内への説明には案外手間がかかるもの。まずは自分の事業場の人数を数えて、小規模事業場向けのマニュアルを開くところから始めてみてください。

制度の内容は、2026年11月6日に厚生労働省の資料と法令で確認したものです。迷うときは、都道府県の産業保健総合支援センターや地域産業保健センターに相談できます。

注

  1. 労働安全衛生法の改正(令和7年5月14日公布)と、施行期日を定めた令和8年政令第195号。佐賀労働局「労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックの実施が義務になります」 ↩

  2. 厚生労働省「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」。報告の要否を判断する「常時使用している労働者」の数え方で、検査の対象者の数え方とは違います ↩

  3. 労働安全衛生規則第52条の10第1項 ↩

  4. 労働安全衛生規則第52条の10第2項。人事の部署の扱いは「ストレスチェック制度実施マニュアル」 ↩

  5. 「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」。費用負担は「ストレスチェック制度実施マニュアル」 ↩

  6. 労働安全衛生規則第52条の14(努力義務)。2027年4月1日の施行は、滋賀労働局「令和10年4月1日から労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます」 ↩

  7. 労働安全衛生規則第52条の16、第52条の19と、施行通達(「ストレスチェック制度実施マニュアル」に掲載)。面接の記録は第52条の18 ↩

  8. 労働安全衛生規則第52条の21 ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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