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飲食店のノロウイルス食中毒、調理から外す判断と保健所への連絡

冬の飲食店で決めておきたいのは、吐き気や下痢のある人を調理から外す線と、お客さんから具合が悪いと連絡が来た日の順番です。届け出の義務はだれにあるのか、自主的に休むと処分はどう変わるのかにも、電話で聞く項目とあわせて答えます。

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飲食店のノロウイルス食中毒、調理から外す判断と保健所への連絡

この記事でわかること

  • 令和7年のノロウイルスの食中毒462件のうち、335件は原因の施設が飲食店でした。
  • 症状が消えてもウイルスは1週間ほど便に出るので、戻ってすぐの盛り付けは別の人に。
  • 保健所への届け出が法律の義務なのは医師で、店には情報を伝えるよう努める基準があります。
  • 京都府の要領では、過失の食中毒は営業停止3日が基本。先に自主休業した日数を引けることも。

冬の飲食店がノロウイルスに備えて決めておくことは、大きく2つです。朝、調理に入る前に一人ずつ体調を聞いて書き残すこと。そして、お客さんから「食べたあとに具合が悪くなった」と連絡が来た日に、だれが何をするか。

厚生労働省は2026年10月20日、冬を前に自治体へ事務連絡を出しました。ノロウイルスの食中毒の約8割は、調理する人を介して食品が汚れたことが原因とされます。そこで、手洗いや仕事の前の体調確認を徹底するよう、食品事業者を指導してほしいという内容です。1宛先は自治体ですが、体調について「正確な自己申告」を求める一文もあり、店の毎朝の動きにそのまま関わります。

店長を任されたばかりの人も、本部で各店の衛生を見ている総務の人も、そろえるのは紙2枚です。朝の体調の記録表と、電話の横に置く聞き取りのメモ。11月のうちに作っておけば、忙しい夜に電話が鳴っても慌てずに済みます。

ノロウイルスの食中毒は、7割が飲食店で

令和7年の食中毒は全国で1,172件、患者は24,727人でした。このうちノロウイルスによるものは462件で、患者は18,566人。患者の数でいえば、全体の75.1%にあたります。2

原因の施設ごとに分けたのが、次の表です。

原因の施設 ノロウイルスの食中毒(件)
飲食店 335
事業場(給食施設など) 35
仕出屋 30
旅館 28
製造所 14
学校 4
上記のほか 16

飲食店の335件は、ノロウイルスの食中毒の72.5%。飲食店で起きた食中毒658件の中で見ても、半分以上がノロウイルスでした。3件数のわりに患者が多いのは仕出屋で、30件で5,461人。一度にたくさん作る店ほど、1件が大きくなりやすいのでしょう。

時期も見ておきましょう。厚生労働省のQ&Aによると、ノロウイルスの食中毒は11月ごろから増えはじめ、12月から翌年1月がピークになりやすいそうです。4ただ、直近のシーズンは山が少し遅れました。飲食店に限らない全国の件数で、2024年11月からの半年を並べると次のようになります。

月 件数 患者数(人)
2024年11月 7 210
12月 25 561
2025年1月 38 2,005
2月 144 7,688
3月 121 3,539
4月 48 2,053

2月の144件は、前の年の2月の2倍を超えました。その前のシーズンも、いちばん多かったのは2月です。4年末の忙しさを越えても、3月までは気をゆるめられません。

ノロウイルスの食中毒の統計の図。令和7年(2025年)の確定値で、国外と国内外不明の事例は除く。ノロウイルスの食中毒は462件で食中毒1,172件の39.4%、患者は18,566人で患者24,727人の75.1%。原因の施設が飲食店だったのは335件で、ノロウイルスの食中毒の72.5%。原因の施設ごとの件数は、飲食店335件(患者8,723人)、事業場(事業所や老人ホーム、保育所の給食施設など)35件、仕出屋30件(患者5,461人)、旅館28件、製造所14件、学校4件、上記のほか16件(統計の「その他」10件、病院2件、不明2件、家庭1件、販売店1件)。昨シーズンの月ごとの件数(全国・施設を問わない)は、2024年11月7件、12月25件、2025年1月38件、2月144件、3月121件、4月48件。その前のシーズン(2023年11月〜2024年4月)は11件、30件、58件、70件、59件、27件で、山はやはり2月。飲食店の備えは11月に始めて3月まで続けるつもりで。
ノロウイルスの食中毒は7割が飲食店で、直近の2シーズンはどちらも2月が山作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省

朝の体調確認は、聞いて書くまでが一組

開店前の明るい厨房。紺のエプロンを着た30代の女性の店長がクリップボードを持ち、白い調理服と帽子の若い男性の調理担当者に話しかけている。男性はステンレスの流しで手を洗っている。手前の台と棚には白い器が重ねて並ぶ。
仕込みの前に、手を洗う人に体調をひとこと聞いて記録するイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

ノロウイルスは、症状のある人の便や吐いたものにたくさん含まれます。少しの量でもうつるので、ごくわずかな便や吐いたものがついた食品から、多くの人が発症することもあります。5調理する人の体調を毎朝確認するのは、店でできるいちばん手前の対策です。

食品衛生法施行規則の基準では、食品を扱う人に次の症状があるとき、営業者が様子をよく聞き、医師の診察や作業の中止が要るかを判断します。6黄疸、下痢、腹痛、発熱、皮膚の化膿した傷、耳や目や鼻からの分泌(感染のおそれがあるもの)、吐き気とおう吐の7つです。

小さな店の手本になるのは、日本食品衛生協会の手引書です。小規模な一般飲食店向けの1冊で、厚生労働省のサイトから読めます。始業前か作業中に、従業員の体調と手の傷、着ている服を見て、下痢や吐き気のような症状があれば調理に就かせない。結果は日誌に書き、1年ほど取っておくのが手引書のすすめです。7

記録の形は決まっていませんが、紙1枚で足ります。手引書の様式は、日ごとに「良・否」を付け、気づいたことと確認した人のサインを書く欄があるだけ。大阪府が出している記録の例も、下痢や嘔吐、発熱、手の傷、爪の長さに、名前ごとに〇か×を付ける表でした。8

もっとも、体調の申告は言い出しにくいものですよね。時給で働くパートやアルバイトの人なら、「おなかの調子が悪い」と言えば、その日のシフトと収入がなくなるかもしれません。そう感じる人が多い職場だと、朝に聞いても正直な答えは返ってきにくいでしょう。

だから、申告した人の扱いを先に決めておきます。休んだ日の扱い、別の日へのシフトの振り替え、店の判断で休んでもらうときの手当。症状がないのに店の判断で休んでもらうなら、休業手当が関わることもあります。考え方はインフルエンザの出勤停止と休業手当 誰の判断で休むかで扱いが変わるで詳しく説明しています。

症状が消えた日に、盛り付けへ戻さない

吐き気や下痢で休んだ人が、2日ほどで「もう大丈夫です」と戻ってくる。冬の店でよく見る流れです。

ノロウイルスの症状はふつう1〜2日続いたあと治ります。9ところが、症状が消えても、ウイルスは通常1週間ほど、長いときは1か月ほど便に出つづけることがあります。だから厚生労働省のQ&Aは、調理施設の責任者に2つのことを求めます。症状のある人を、食品を直接扱う作業に就かせないこと。よくなったあともしばらくは、同じ作業をさせないことです。5

「しばらく」とは何日なのか。小さな飲食店に向けた全国共通の日数は、決まっていません。

目安になるのが、給食施設などに向けた大量調理施設衛生管理マニュアルです。ノロウイルスと診断された調理従事者は、検便でウイルスを持っていないと分かるまで、食品にじかに触れる調理は控えるのが望ましい、という書き方です。10このマニュアルが当てはまるのは、同じメニューを1回300食以上か、1日750食以上出す施設。小さな店がそのまま当てはまるわけではありませんが、厚生労働省は改正の通知で、中小の調理施設でも趣旨をくんだ衛生管理をするよう、自治体に求めました。10

検便は費用もかかるので、どこまで求めるかは店の規模と相談して決めてよい部分です。そのうえで、戻ってからしばらくは、食品に直接触れない仕事に回ってもらうのがQ&Aに沿った形になります。とくに避けたいのは、サラダや刺身、加熱したあとの盛り付けのように、そのあと火を通さない作業です。

東京都の食品安全情報評価委員会の報告では、ノロウイルスがついたあと、食べるまでにしっかり火の通らない食品は、どれも原因になりえます。作業に戻る人には、念入りな手洗いと手袋の着用を。検査で陰性でも、ウイルスを出している可能性があるからです。11

では、本人は元気でも、家族がおなかを壊しているときはどうでしょう。家族の発症だけで調理から外すよう定めた全国共通の決まりは、確認した範囲では見当たりません。Q&Aにあるのは、家に下痢やおう吐のある子どもや介護が必要な高齢者がいるとき、汚物の処理を含めてトイレや風呂を清潔に保ち、食品にじかに触れるときは使い捨ての手袋をはめる、という注意です。5同じマニュアルでは、家族に感染性胃腸炎の疑われる人がいることも、ノロウイルスの検便を考える理由の例です。10

横浜市西区が給食施設向けに出しているチェックリストには、「同居家族に下痢・嘔吐等の症状がある場合のルールを決めている」という項目があります。12飲食店でも、そのまま借りられる考え方です。

営業中に厨房でだれかが吐いたら、施行規則の基準で、吐いたもので汚れたかもしれない食品は捨て、すぐに殺菌剤で消毒します。6床の拭き取りと消毒液の作り方は、ノロウイルスの職場対策 嘔吐物の処理手順と消毒液の作り方、出勤はいつからに手順があります。

朝の体調確認の図。小規模な飲食店が対象で、記録は1年ほど保管(手引書)。営業者が確認する7つの症状は、下痢、吐き気とおう吐、腹痛(いずれもノロウイルスでは主な症状)、発熱(ノロウイルスでは軽いことが多い)、黄疸、皮膚の化膿した傷など(手の傷は耐水性の被覆材で覆う)、耳と目と鼻からの分泌(感染のおそれがあるもの)。記録表に書く欄は、日付と名前(パートやアルバイトも)、体調の良か否、手の傷と爪、否のときの対応、確認した人のサイン。症状があった人の流れは、1 食品を直接扱う作業に就かせない、2 帰宅して受診する(治るまで直接食品を扱う業務に就かない)、3 治ったあともしばらく食品に直接触れない(症状が消えても便のウイルスは1週間ほど、長いと1か月ほど続く)、4 戻ったら入念な手洗いと手袋(検査で陰性でもウイルスを出している可能性を考える)。潜伏期間24〜48時間、症状は1〜2日、消えたあとも1週間ほど。家族が発症したとき、全国共通の決まりは確認した範囲では見当たらない。厚生労働省のQ&Aは、家のトイレや風呂を衛生的に保ち、食品に直接触れるときは使い捨ての手袋を着けるとする。大量調理施設衛生管理マニュアルは、家族に感染性胃腸炎が疑われる人がいる場合をノロウイルスの検便を考える場面の1つに挙げる(1回300食以上か1日750食以上の施設が対象)。横浜市西区の給食施設向けのチェックリストは、同居家族に症状がある場合のルールを決めておくとする。
朝の体調確認で見る症状と記録の欄、調理から外したあと戻るまでの流れ、家族が発症したときの扱い作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省・日本食品衛生協会ほか

「食べてから具合が悪い」と電話が来たら

お客さんから、店で食べたあとに家族そろって吐いている、と電話が来る。受けた人はまず謝るのか、思い当たることはないと伝えるのか、迷いますよね。

電話の場で、原因を決める必要はありません。食中毒かどうか、原因がその店かどうかを判断するのは保健所で、患者と施設の両方を調べたうえでのことです。広島市の案内にも、両方の調査結果を疫学的に解析して判断するとあります。13ノロウイルスは、うつってから症状が出るまでに24〜48時間ほどかかるので、直前の食事が原因とは限りません。913

電話では体調を気づかい、事実を聞いて書き残すことに力を使います。大阪府が示す記録の例では、いつ、だれが受けたか、相手の名前と連絡先、言われた中身を書き、そのあとの対応も日付と担当者ごとに残していきます。14聞いておきたいことは7つ。

  1. 名前と、折り返せる電話番号
  2. 来店した日と時刻、一緒に食べた人数
  3. 食べた料理と飲み物(コースならその名前)
  4. 症状と、出始めた日時
  5. 同じ席で、症状が出ていない人がいるか
  6. 病院に行ったか、医師に何と言われたか
  7. 店の料理のほかに、一緒に食べたものがあるか

聞き取った紙はその日のうちに店長へ回します。同じ日に同じ料理を食べた予約客がいれば、その一覧も出しておくと、保健所とのやりとりが早く進みます。

働く人が発症しただけで、お客さんからの連絡がまだないときも、迷ったら保健所に相談できます。Q&Aが挙げる相談先も、最寄りの保健所とかかりつけの医師です。15

保健所に届け出る義務があるのは医師

食中毒の届け出と聞くと、店が出すものだと思うかもしれません。食品衛生法で届け出を義務づけられているのは、診察した医師です。食中毒の患者やその疑いのある人を診た医師は、すぐに最寄りの保健所長に届け出なければならず、24時間以内に文書や電話などで伝えます。届け出を受けた保健所長が、調査を始めるという流れです。16

とはいえ、店が黙っていてよいわけではありません。

施行規則の基準によると、医師に「食品が原因かもしれない」と診断された健康被害の話を聞いたら、営業者は都道府県知事等にその情報を伝えるよう努めます。異物や異臭のように、健康被害につながるおそれを否定できない話を聞いたときも同じです。17条文の言葉は「努める」で、医師の届け出とは重さが違うのです。

ただ、手引書はこうした情報を保健所などへ速やかに連絡するよう勧め、様式には連絡先の一覧の欄もあります。7自治体の案内はもっとはっきりしています。広島市は、利用者から食中毒などの申し出があれば保健所へ報告するよう求め、大阪府も、店の料理でお客さんの体調が悪くなったときなどは、すぐに報告するよう書いています。1318都道府県などは、条例で決まりを足すこともできます。19

医師が届け出て店の料理が疑われれば、いずれ保健所は店にも調べに来ます。それなら、聞き取った紙を手元に置いて、店から先に電話したほうが、調べる側も早く動けるはずです。連絡先は、店のある地域を受け持つ保健所の食品衛生の係。夜間や休日の窓口は自治体ごとに違うので、営業時間の外につながる番号も一覧に書いておきます。

開けたまま調べるか、自主的に休むか

保健所に連絡したあと、いちばん悩むのは店を開けるかどうかでしょう。

先に、処分の仕組みから。食品衛生法では、病原微生物で汚れていたり、その疑いがあったりして、人の健康を損なうおそれのある食品は、売ることも出すこともできません。20これに反した店には、都道府県知事が営業の全部か一部を禁じたり、期間を決めて止めたりできます。21法律や処分に違反した人の名前などの公表に努めるのも、知事などの役目です。22

停止の日数の決め方は、自治体ごとの要領しだい。京都府の場合は点数で日数を出すしくみで、飲食店の食中毒で、わざとでもなく重い被害もない例だと、基本は営業停止3日です。23

ここで効いてくるのが、自主休業です。京都府の要領では、処分の前に営業者が自分から店を閉め、被害が広がらないよう手を打っていれば、休んだ日数を処分の日数から引けます。ただし、引ける日数はもとの日数の3分の2未満まで。要領の計算例だと、3日の停止で2日休んでいた店は、停止が2日に縮みます。23

逆に、保健所から営業や食品の提供をやめるよう指導されたのに続け、食中毒を広げたり繰り返したりすれば、日数が足されます。23

自主的に休んだ日が、処分の日数を決めるときに考慮される。ここは覚えておきたいところです。ただし、これは京都府の要領で、ほかの自治体が同じ計算をするとは限りません。開けるか休むかは、保健所に状況を伝え、相談しながら決めると確かです。

大阪府の自主点検には、店の料理で健康被害が出るおそれがあると判断したら、店頭の掲示やホームページで自ら知らせる、という取り組みの例もあります。18

食中毒が疑われたときの流れの図。店(営業者)、医師、保健所の3つの列。電話の場では、店は体調を気づかい、名前と連絡先、来店日時、食べたもの、症状と出始めた日時、受診したかを聞いて記録する。医師は受診した人を食中毒(疑いを含む)と診断したら24時間以内に最寄りの保健所長へ届け出る(法律の義務)。保健所は医師の届け出や店、本人からの連絡で探知する。その日、店は保健所へ連絡する(医師が食品が原因と診断した健康被害の情報は提供するよう努める・施行規則の基準)。保健所は患者の聞き取りと検便、施設が疑われれば立ち入って調べる。調査では、店は残った食材や作り置き、記録表、仕入れの伝票、客数と予約の記録を捨てずに出し、従業員の体調を確認する。保健所は提供した料理と調理の手順、仕入れ先、食品と器具のふき取り、調理した人の検便を調べる。判断と処分では、店は営業を続けるか自主的に休むかを保健所に相談し、保健所は食中毒かを判断して営業の禁止や停止、衛生指導をし、処分した営業者の名前などの公表に努める。京都府の要領での営業停止の日数は、飲食店の過失による食中毒で基本3日、処分の前に自主休業していれば休んだ日数を差し引ける(もとの日数の3分の2未満まで・2日休んだ例では停止2日)、中止の指導に従わず被害を広げたらもとの日数の3分の2以内を足せる。
お客さんから連絡が来てから、保健所の調査と処分まで、店と医師と保健所がそれぞれ何をするか作成: 編集部 / 出典: e-Gov法令検索・京都府・広島市・大阪府

保健所の調査で見られるもの

保健所の調査で何を聞かれ、何を見られるのか。先に知っておくと、ふだんの記録の付け方も変わるはずです。

食品衛生法では、保健所などの職員が店に報告を求めたり、立ち入って施設や帳簿を調べたり、検査に要る分の食品を無償で持ち帰ったりできます。24京都府と広島市の案内を見ると、店の側で調べられるのは、出した料理と作り方の手順、食材の仕入れ先、食品や器具のふき取り、調理した人の検便などです。2513

ここで生きてくるのが、毎朝の記録です。記録表に×が付いた日と、そのときにどうしたかが残っていれば、調べる側は早く絞り込めます。手引書にも、保健所の食品衛生監視員から記録を見せるよう言われたら、すぐに応じるよう書いてあります。7

大阪府の自主点検は、毎日の客数と料理ごとに出た数を、すぐ分かる形で残しておくよう勧めます。同じ日に来た人や同じ料理を食べた人に、症状が出ていないか聞く場面があるからです。予約客の連絡先を2週間ほど取っておく例も載っていました。18

検食も気になるところですが、これは料理と材料の一部を取り分けて保存しておくもので、施行規則の基準では、同じ食品を1回300食以上か1日750食以上出す営業者に求められます。26小さな店の義務ではありません。それでも、連絡を受けた時点で冷蔵庫に残っている食材や作り置きは、保健所に扱いを聞くまで捨てずに置いておくと、調査の役に立ちます。保健所が食品を検査することがあるからです。25

11月のうちに店で決めておく段取り

ここまでの話を、冬の前に決めておく8つの項目にまとめました。

全部を一度に整えなくてもかまいません。まずは記録表を1枚作り、明日の朝から付けはじめる。それだけで、保健所に何を聞かれても店として答えられる材料が、毎日たまっていきます。

本部の総務や店舗の管理を受け持つ人なら、各店の記録表を月に一度集めるところまでを自分の仕事にしておくと、担当が替わっても引き継げます。冬が明けたとき、何店舗で何日分の記録がそろったかを数字で言えること。それも、衛生の仕事を任された人の確かな実績です。

記事の内容は、2026年10月30日時点の法令と、厚生労働省や日本食品衛生協会、自治体が出している資料で確認しました。報告の扱いや処分の決め方は自治体によって違うので、店のある地域の保健所の案内もあわせて見てください。受診や仕事に戻る時期は、医師に相談してください。

注

  1. 厚生労働省健康・生活衛生局食品監視安全課 事務連絡「ノロウイルスによる食中毒の予防について」(令和8年10月20日)。約8割は、平成29年3月16日の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会に出された平成28年食中毒詳報報告書の集計による ↩

  2. 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」Q4(数値は令和8年6月30日更新)。令和7年の食中毒統計は令和8年9月30日と10月7日に一部が訂正されたが、年間の総数とノロウイルスの件数・患者数は変わっていない ↩

  3. 厚生労働省「令和7年食中毒統計調査」第5表(病因物質・原因施設別)。国外、国内外不明の事例は除く。飲食店の食中毒は658件・患者11,724人で、うちノロウイルスは335件・患者8,723人。表の「事業場」は事業所や老人ホーム、保育所の給食施設などの合計、「上記のほか」は統計の「その他」10件、病院2件、不明2件、家庭1件、販売店1件。割合は編集部が計算 ↩

  4. 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」Q8の月別の表(数値は令和8年6月30日更新)。2023年11月から2024年4月は、11件、30件、58件、70件、59件、27件 ↩ ↩2

  5. 同Q&A Q18 ↩ ↩2 ↩3

  6. 食品衛生法施行規則 別表第十七の七のハ・ニ ↩ ↩2

  7. 公益社団法人日本食品衛生協会「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)」(令和6年1月改訂) ↩ ↩2 ↩3

  8. 大阪府「「従事者の衛生」に関する自主点検(解説)」の「従事者の衛生点検記録例」 ↩

  9. 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」Q9 ↩ ↩2

  10. 厚生労働省「大量調理施設衛生管理マニュアル」(最終改正 平成29年6月16日)のⅠと、Ⅱの5(4)の③⑥と注8。改正の通知は平成29年6月16日付け生食発0616第1号 ↩ ↩2 ↩3

  11. 東京都食品安全情報評価委員会「調理従事者を介したノロウイルス食中毒の情報に関する検討報告書」の概要(平成19年3月) ↩

  12. 横浜市西区福祉保健センター「給食施設のノロウイルス食中毒対策チェックリスト」 ↩

  13. 広島市「食中毒を疑った時は」(2026年10月5日更新) ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  14. 大阪府「「相談対応」に関する自主点検(解説)」の「お申出対応時の記録例」 ↩

  15. 厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」Q24 ↩

  16. 食品衛生法第63条第1項・第2項、食品衛生法施行規則第72条 ↩

  17. 食品衛生法施行規則 別表第十七の九のロ・ニ ↩

  18. 大阪府「「危機管理対応」に関する自主点検(解説)」の20・22・23 ↩ ↩2 ↩3

  19. 食品衛生法第51条第3項 ↩

  20. 食品衛生法第6条第3号 ↩

  21. 食品衛生法第60条第1項 ↩

  22. 食品衛生法第69条 ↩

  23. 京都府「京都府食品衛生関係行政処分等取扱要領」(令和5年4月1日から実施)のⅣの1、Ⅴ、別表1〜3と、営業等停止の期間の算出例 ↩ ↩2 ↩3

  24. 食品衛生法第28条第1項 ↩

  25. 京都府「食中毒」の「京都府の食中毒事件対応」 ↩ ↩2

  26. 食品衛生法施行規則 別表第十七の八のイ ↩

出典・参考

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ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

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記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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