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飲食店の繁忙期の労働時間と休憩、12月のシフトとアルバイトの管理

宴会が続く12月の飲食店でも、休憩は全員一斉でなく交代で取れます。6時間と8時間を超える日の休憩、宴会が延びたときの36協定と割増の計算、18歳未満が上がる22時、10人未満の店の週44時間を、そのまま使えるシフトの例と連絡の文例、確認表で押さえます。

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飲食店の繁忙期の労働時間と休憩、12月のシフトとアルバイトの管理

この記事でわかること

  • 飲食店は一斉休憩の例外に当たる業種。ピークを外して一人ずつ休めばよく、呼ばれたら戻る前提の待機は休憩に数えない。
  • 8時間を超える延長には36協定の届出が要る。時給1,200円の人なら、深夜に重なった延長の1時間は1,800円かかる。
  • 18歳未満は22時までで、時間外労働もさせられない。制服への着替えも労働時間なので、ホールを離れる時刻を早めに決めておく。

宴会の予約で埋まった12月の夜でも、休憩を全員そろって取る必要はありません。飲食店は、休憩を一人ずつずらして取ってよい業種です。1

ただ、休憩の長さと1日8時間の線、そして18歳未満が上がる22時は、どんなに忙しくても動きません。この3つをシフト表を組む段階で書き込んでおけば、宴会が延びた夜に、ホールであわてずにすみます。

休憩は、宴会のピークの外に交代で

飲食店のバックヤードで、紺のエプロンをつけた女性の店長が、色の付いた枠が並ぶシフト表を片手に持ち、ペンを口元に当てて見ている。後ろのステンレスの棚には白い皿や鉢、たたんだタオル、野菜の入った箱が並ぶ。
営業前のバックヤードで、店長が12月のシフト表を確認する場面イラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

休憩の長さは、その日の実働で決まります。6時間を超える日は45分以上、8時間を超える日は1時間以上を、勤務の途中に入れる決まりです。2アルバイトもパートも、社員と同じ線で数えます。

「全員で休んだら、店が回らない」。そう思いますよね。でも、休憩を一斉に与える決まりには例外があり、飲食店はその中に入っています。労使協定がなくても、ピークを外して一人ずつ休んでもらえばいいのです。

分けて取ってもかまいません。厚生労働省のシフト制の留意事項にも、「休憩時間は必ずしも連続して与える必要はありません」とあります。たとえば、宴会の前に30分、片づけの合間に15分。そんな組み方もできます。

ただし、呼ばれたらすぐ戻る前提の時間は、休憩になりません。同じ留意事項によると、休憩時間とは「労働者が権利として労働から離れることを保障されている時間」のこと。いつ仕事を頼まれるか分からないまま待つ「手待時間」は、休憩に当たらないのです。休憩中に予約の電話を取ったり、お客さんの応対をしたりした分も、休憩から外して数えます。

勤務の終わりにまとめて取る形も、法律の休憩にはなりません。最後の30分を休憩にして早く帰ってもらうのではなく、途中に入れます。休憩の時間は、本人が自由に使えるようにしておく決まりもあります。3

宴会の日のシフトを、5人の例で組んでみました。17時に開店し、24時までに片づけを終える店で、18時30分から21時が宴会のピークという想定です。

17時開店で24時までに片づけを終える飲食店の、宴会の日のシフト例。宴会のピークは18時30分から21時。社員Aは15時から24時で休憩は16時から17時の1時間、実働8時間。パートBは16時から21時で休憩なし、実働5時間。大学生Cは17時から24時で休憩は17時30分から18時と21時15分から21時30分の計45分、実働6時間15分。高校生Dは17歳で、17時から22時で21時45分から着替え、休憩なし、実働5時間。大学生Eは18時から24時で休憩なし、実働6時間で、延びたら45分の休憩が要る。下に、6時間を超える日は45分以上、8時間を超える日は1時間以上、18歳未満は22時まで、1日8時間を超えるには36協定の届出が要るという4つの数字。休憩になるのは、交代で取る、分けて取る、ピークの前や片づけの合間に入れる。休憩にならないのは、呼ばれたらすぐ戻る前提の待機、休憩中の電話番や予約の応対、勤務の最後にまとめて早く帰すこと。
宴会の日の5人のシフト例と、休憩になる時間・ならない時間作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省・e-Gov法令検索
人 時間帯 休憩 実働 22時以降
社員A 15時〜24時 16時〜17時の1時間 8時間 2時間
パートB 16時〜21時 なし 5時間 なし
大学生C 17時〜24時 17時30分〜18時と21時15分〜21時30分の計45分 6時間15分 2時間
高校生D(17歳) 17時〜22時(21時45分から着替え) なし 5時間 なし
大学生E 18時〜24時 なし 6時間 2時間

ピークの時間に、休憩が一つも重なっていない。ここがこの組み方の要です。気をつけたいのは大学生Eのほうで、6時間ちょうどなので休憩は要りませんが、宴会が延びて6時間を少しでも超えると、45分の休憩が必要になります。

10人未満の店は、週44時間まで

ふだん働いている人が10人に満たない飲食店なら、週の法定労働時間は40時間ではなく44時間です。4飲食店や旅館などに認められた特例で、人数はお店ごとに、アルバイトも入れて数えます。1日8時間の線は、どの店でも同じです。

12月に気をつけたいのは、1日の時間は守っているのに、週に入る日がふえていく形です。1日7時間で週6日入ってもらうと、週42時間。10人以上の店では、超えた2時間が時間外労働になり、割増賃金が要ります。10人未満の店なら、44時間の内側に収まります。休日も、毎週1日か、4週間で4日以上は入れておきます。5

ただし、18歳未満の人にはこの特例が使えません。617歳の高校生なら、週の上限は40時間のままです。

12月だけ長い日を作りたいなら、1か月単位の変形労働時間制を使う手もあります。1か月をならして週40時間(10人未満の店は44時間)に収まれば、前もって決めた日は8時間を超えて組めるのです。731日ある12月なら、月の合計の上限は177.1時間、10人未満の店で194.8時間です。8

ただ、思い立ってすぐに使えるものではありません。就業規則か労使協定で決めておき、日ごとの時間も、あらかじめシフト表に書いておく必要があります。同じ留意事項も、シフト制の人に使うなら、労働日と日ごとの労働時間を具体的に決めてからシフト表を作るよう書いています。12月から使うつもりなら、準備は11月のうちに。

宴会が延びたら、まず8時間の線を見る

ラストオーダーを過ぎても、宴会がなかなか終わらない。「あと1時間、残れる?」と声をかける前に見ておきたいのは、その人の今日の実働が8時間を超えるかどうかです。

1日8時間か、週40時間(10人未満の店は44時間)を超えて働いてもらうには、36協定を結び、労働基準監督署に届け出ておく必要があります。9届け出ていなければ、延ばせるのは8時間の内側まで。協定があっても、延ばせる時間は原則として月45時間、年360時間の範囲で決めます。協定の中身は、36協定の書き方と届け出で詳しく説明しています。

延ばすときは、先に本人の了解をもらいます。決まったシフトの時間を変えるのは、労働条件の変更に当たるからです。10留意事項も、確定した労働日や労働時間の変更は「使用者及び労働者双方が合意した上で行うようにしてください」と求めています。

延ばしたときのお金も、先に計算しておくとあわてません。時給1,200円の大学生に14時から23時まで(休憩1時間・実働8時間)入ってもらい、宴会が延びて24時まで残ってもらった日で見てみます。

  1. 9時間分の時給は、1,200円×9時間で10,800円です。
  2. 22時から23時は深夜なので、25%の300円を足します。
  3. 23時から24時は8時間を超えた時間外で、しかも深夜です。50%の600円を足します。
  4. 合計は11,700円。予定どおり23時に上がった日の9,900円より、1,800円多くなります。

つまり、延びた1時間には時給の1.5倍がかかります。11月給の人の1時間あたりの賃金の出し方や、月60時間を超えたときの率は、割増賃金とはにまとめました。

延ばすと、休憩が足りなくなることもあります。休憩45分で実働7時間30分の予定だった人が、延びて8時間を超えたら、あと15分の休憩を途中に足さないといけません。だから延長を頼むときは、延ばす時間と一緒に、休憩を足すかどうかも決めておきます。

18歳未満は、着替えまで22時に終える

18歳未満の人に、22時から翌朝5時まで働いてもらうことはできません。1236協定があっても時間外労働は頼めず、上限は1日8時間、週40時間です。6厚生労働省のサイト「確かめよう労働条件」も、18歳未満の人には「深夜労働も残業(1日8時間を超えて働くこと)もさせることができない」と説明しています。

迷いやすいのは、22時の線をどこで引くかです。店が制服への着替えを決めているなら、着替えも労働時間に入ります。厚生労働省のガイドラインは、指示された服装への着替えや、仕事のあとの清掃などの後片づけを、労働時間として扱う例に挙げています。22時に上がる高校生には、21時45分にはホールを離れてもらう。そうすれば、着替えまでが22時に収まります。

線を引くのは、学年ではなく年齢です。山梨労働局のQ&Aによると、高校3年生でも満18歳になれば年少者には当たりません。反対に、高校に通っていなくても17歳なら22時まで。12月のシフトを組む前に、一人ひとりの誕生日を見ておくと安心です。

18歳未満の人を雇うなら、年齢を証明する書類を店に置いておく決まりもあります。13同じQ&Aによると、住民票記載事項証明書などでかまいません。

うっかり22時を過ぎて働かせてしまった時間にも、深夜の割増賃金は払います。厚生労働省のQ&Aは、深夜業を禁止されている年少者に違法な深夜労働をさせた場合でも、深夜の割増賃金は支払わなければならないとしています。

働ける時間の線を、年齢とお店の人数で並べてみました。

飲食店で働ける時間の線の表。18歳以上で10人以上の店、18歳以上で10人未満の店、18歳未満の3列。1日の法定労働時間はどれも8時間。1週の法定労働時間は40時間、44時間、40時間。36協定での時間外労働は、18歳以上はできて原則月45時間・年360時間、18歳未満はできない。22時から翌5時は、18歳以上は25%以上の割増、18歳未満は働かせられない。1か月単位の変形労働時間制の31日の月の上限は177.1時間と194.8時間、18歳未満は別の制限。休憩はどれも6時間を超えたら45分以上、8時間を超えたら1時間以上。宴会が延びそうなときに見る順番は、年齢、今日の実働と36協定、休憩の見直し、本人の合意の4つ。時給1,200円の人が14時から23時の予定を24時まで延ばすと、9,900円が11,700円になり、延びた1時間の分は1,800円。
年齢と店の人数で変わる働ける時間の線と、延長したときの賃金の例作成: 編集部 / 出典: e-Gov法令検索・厚生労働省
18歳以上(10人以上の店) 18歳以上(10人未満の店) 18歳未満
1日の法定労働時間 8時間 8時間 8時間
1週の法定労働時間 40時間 44時間 40時間
36協定での時間外労働 できる できる できない
22時から5時 25%以上の割増 25%以上の割増 働かせられない
休憩 6時間超で45分、8時間超で1時間 同じ 同じ

見落としやすいのは右の列でしょう。10人未満の店でも、18歳未満の人だけは週40時間で数えます。年末だけ来てもらう短期のアルバイトの契約書や社会保険は、短期アルバイトの雇用契約書と社会保険で扱っています。

退勤の時刻は、片づけの終わりで記録する

片づけが長引いた夜、タイムカードの時刻を予定の24時に直していませんか。労働時間の記録は、店の側の仕事です。同じガイドラインは、働く日ごとに始業と終業の時刻を確認し、記録するよう使用者に求めています。やり方は、自分の目で見て確認するか、タイムカードなどの客観的な記録をもとにするのが原則です。

自己申告で記録する店は、とくに気をつけたいところ。ガイドラインは、申告できる時間外労働に上限を設けて、それを超える申告を認めないような扱いを禁じています。高校生向けのQ&Aでも、厚生労働省は「毎回15分未満は切り捨て」のような扱いを、原則として法律違反だと書いています。

記録は、とっておく期間も決まっています。出勤簿やタイムカードも入れて、5年間、当分のあいだは3年間とっておきます。14賃金台帳には、一人ひとりの労働時間数と、時間外・休日・深夜の時間数を書く欄があります。1512月の深夜の時間は、ここにそのまま出てきます。

店長の時間も、時給に直してみる

店長だから残業代は出ない、とは限りません。管理監督者に当たるかどうかは、役職の名前ではなく、仕事の中身と権限、働き方、待遇で決まります。16厚生労働省は2008年、チェーン店の店長について、管理監督者に当たらないと判断する要素を通達にまとめました。

通達には、アルバイトを採る権限が実際にはない、勤務割表を作ったり残業を命じたりする権限がない、といった項目が並びます。目を引くのは時間単価の項目です。長く働いた結果、時間に直した賃金が店のアルバイトの時給に届かないなら、管理監督者を否定する「重要な要素」とされています。

12月が終わったら、自分の月の給与を、その月に働いた時間で割ってみてください。アルバイトの時給と並べてみると、自分の働き方を数字で話せるようになります。なお同じ通達によれば、管理監督者でも、深夜業の割増賃金を払うために、労働時間の把握や管理を受けることはあります。

シフトを動かすお願いは、文で残す

宴会のキャンセルで、確定したシフトを減らしたい日もあるでしょう。減らすときも、延ばすときと同じで本人の合意が要ります。しかも、店の側の事情で休んでもらう日は、平均賃金の6割以上の休業手当が必要になる場合があります。17留意事項によると、休業手当の要る「使用者の責に帰すべき事由」には、使用者の側に起因する経営や管理上の障害も含まれます。

延ばすのも減らすのも、頼んだ日時と返事を文で残しておけば、あとで言った言わないにならずにすみます。シフトの希望を聞くときから、決めたことを文で送っておくと楽です。

12月のシフト表を出す前の確認表

1月に、12月の記録を数字で見返す

年が明けたら、12月のタイムカードと賃金台帳を並べて、一人ひとりの時間外と深夜の時間、休憩がずれ込んだ日を数えてみてください。どの曜日のどの時間帯に人が足りなかったかが、見えてきます。

「宴会の日に、あと1人いれば休憩をピークの外に回せた」。そう数字で言えれば、来年の人員の相談も、本部や経営者に通しやすくなります。忙しい月を乗り切った記録は、次にシフトを組む人へそのまま引き継げる、あなたの仕事の成果です。

ここで紹介した決まりは2026年10月29日現在のもので、労働基準法とその施行規則、厚生労働省の資料で確認しました。自分のお店の場合に迷うときは、社会保険労務士や、お店のある地域の労働基準監督署に相談してください。

注

  1. 労働基準法第34条第2項、同法施行規則第31条、労働基準法別表第一第14号(旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業) ↩

  2. 労働基準法第34条第1項 ↩

  3. 労働基準法第34条第3項 ↩

  4. 労働基準法第40条、同法施行規則第25条の2第1項 ↩

  5. 労働基準法第35条 ↩

  6. 労働基準法第60条第1項。週40時間の範囲で1日を4時間以内に短くし、ほかの日を10時間まで延ばすなどの例外が、同条第3項にあります。 ↩ ↩2

  7. 労働基準法第32条の2、同法施行規則第25条の2第2項 ↩

  8. 40時間×31日÷7日=177.14…時間、44時間×31日÷7日=194.85…時間。小数第2位以下を切り捨てています。 ↩

  9. 労働基準法第36条第1項・第4項 ↩

  10. 労働契約法第8条 ↩

  11. 労働基準法第37条第1項・第4項、同法施行規則第20条第1項、労働基準法第三十七条第一項の時間外及び休日の割増賃金に係る率の最低限度を定める政令 ↩

  12. 労働基準法第61条第1項。交替制で使う満16歳以上の男性には例外があります。 ↩

  13. 労働基準法第57条第1項 ↩

  14. 労働基準法第109条、同法附則第143条第1項 ↩

  15. 労働基準法第108条、同法施行規則第54条第1項 ↩

  16. 労働基準法第41条第2号 ↩

  17. 労働基準法第26条 ↩

出典・参考

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執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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