家を買って住み始めた年の住宅ローン控除は、会社の年末調整では受けられません。1年目だけは、自分で確定申告をします。国税庁も、控除を受ける最初の年分は確定申告書に書類を付けて出し、2年目以後は年末調整で受けられる、と手続きを分けて説明しています。1
1年目さえ乗り切れば、2年目からは会社に書類を出すだけ。2026年に住み始めた人なら、2027年1月から申告できます。
1年目だけ確定申告が要る理由
新しい家の机で、1年目の申告に付ける書類をファイルにまとめるイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)
住宅ローン控除を受けるには、床面積が50平方メートル以上あること、その年の合計所得金額が2,000万円以下であることなど、いくつもの要件があります。11年目の確定申告では、登記事項証明書や契約書の写しを付けて、こうした要件を満たしていることを示します。
そのため、いったん認められれば、2年目からは税務署から「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」が届きます。これと金融機関の年末残高等証明書を会社に出せば、年末調整で控除を受けられます。12年目以降の書き方は、年末調整の住宅ローン控除、2年目以降で確認できます。
2026年に住み始めた人の控除
控除額は、年末のローン残高(取得の対価の額のほうが少なければその額)の0.7%。ただし、住宅の区分ごとに上限が決まっています。2026年(令和8年)に住み始めた場合は、次のとおりです。12
| 住宅の区分 |
新築 |
中古 |
| 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅 |
13年・上限31.5万円 |
13年・上限24.5万円 |
| ZEH水準省エネ住宅 |
13年・上限24.5万円 |
13年・上限24.5万円 |
| 省エネ基準適合住宅 |
13年・上限14万円 |
13年・上限14万円 |
| その他の住宅 |
原則として対象外 |
10年・上限14万円 |
40歳未満で配偶者がいる人、40歳以上で40歳未満の配偶者がいる人、19歳未満の扶養親族がいる人は、上限が高くなります。新築の認定住宅なら35万円、ZEH水準なら31.5万円、省エネ基準適合なら21万円。中古なら、認定住宅とZEH水準が31.5万円、省エネ基準適合が21万円です。12
新築の「その他の住宅」(省エネ基準を満たさない住宅)は、2024年以降に住み始めた場合、原則として控除を受けられません。2023年12月31日までに建築確認を受けたものなどは、上限14万円で10年の控除を受けられます。1
2026年に住み始めた人の住宅ローン控除の、住宅の区分ごとの1年の上限作成: 編集部 / 出典: 国税庁
そろえる書類
1年目の確定申告では、次の書類を付けます。1
| 書類 |
入手先 |
省けるとき |
| 住宅借入金等特別控除額の計算明細書 |
確定申告書等作成コーナーで作れる |
― |
| 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書 |
金融機関 |
調書方式の金融機関で、適用申請書を出しているとき3 |
| 家屋(と土地)の登記事項証明書 |
法務局 |
計算明細書に不動産番号を書けば省ける |
| 工事請負契約書や売買契約書の写し |
手元の契約書 |
― |
| 住宅の区分を示す書類 |
認定通知書、住宅省エネルギー性能証明書など |
― |
| 補助金の額が分かる書類、贈与税の申告書の写し |
市区町村、手元の控え |
補助金や住宅取得資金の贈与の特例を受けた人だけ |
省エネ基準適合住宅で2026年1月1日以後に住み始めた場合は、建築基準法の検査済証の写しでも、省エネ性能を示す書類になります。1
また、連帯債務でローンを組んだ夫婦などは、計算明細書の付表も付けます。1
住宅ローン控除の1年目と2年目からの書類、1年目の申告の時期作成: 編集部 / 出典: 国税庁
申告の時期と手順、出す前に確かめること
住宅ローン控除で税金が戻る人の申告は、還付申告。2026年分なら、2027年1月1日から出せます。4確定申告の期間(2月16日〜3月15日)を待つ必要はありません。
手順は次のとおりです。
- 金融機関から年末残高等証明書が届くのを待つ(調書方式なら不要)。
- 登記事項証明書を取るか、不動産番号を控えておく。
- 契約書の写しと、住宅の区分を示す書類をそろえる。
- 勤務先から2026年分の源泉徴収票を受け取る。
- 確定申告書等作成コーナーで、計算明細書と申告書を作って出す。
出す前に、次の点も確かめておきましょう。
- 2026年12月31日まで、その家に住み続けているか。
- 床面積が50平方メートル以上か(登記事項証明書の床面積で確認する)。
- 住宅の区分(認定住宅、ZEH水準、省エネ基準適合)を示す書類がそろっているか。
- 借り入れた金融機関が調書方式に対応していて、適用申請書を出したか。
- 補助金や、親からの住宅取得資金の贈与を受けていないか。受けていれば、その額を引いて計算する。
- 夫婦で連帯債務やペアローンにしている場合、それぞれが申告するか。
1年目を終えれば、あとは年に1回の書類だけ
1年目の確定申告は書類が多く見えますが、作成コーナーの画面に沿って入れていけば、計算明細書も一緒にできあがります。2年目からは、税務署から届く証明書と年末残高等証明書を会社に出すだけです。
税の扱いは国税庁のサイトで、2026年11月3日時点の内容です。住宅の区分や要件の判断に迷うときは、税務署に確認してください。