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プロンプトの書き方の基本 役割・目的・条件を伝える型と仕事の例文

生成AIに仕事を頼むときは、どの立場で、何のために、どんな決まりで答えてほしいかを書き分けると、答えが使える形に近づきます。公式ガイドに共通する型と、会議メモからお知らせを作る例文、聞き直し方が分かります。

公開 更新 約7分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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プロンプトの書き方の基本 役割・目的・条件を伝える型と仕事の例文

この記事でわかること

  • 頼む文は、役割・目的・条件の3つに分けて書く。条件は材料・守ること・返す形。
  • 書いていないことはAIが推測で補う。材料に無いことは[未定]と残すよう頼む。
  • 個人情報を貼る前に、会社の決まりと規約を確認する。答えは見直してから使う。
対象新人・若手

プロンプトに書くことは、役割・目的・条件の3つに分けると迷いません。GoogleやOpenAI、Anthropicが公開している書き方のガイドも、呼び名こそ違いますが、挙げている中身はほぼ同じです。

型が手元にあれば、要約もお知らせの下書きも同じ手順で頼めます。会議メモから全社向けのお知らせを作る例文は、写して書き換えればそのまま使えます。

一言の頼み方では、足りない分をAIが推測で埋める

ベージュのブラウスの女性がオフィスの机で、ノートパソコンの前に置いた付箋にペンで短い3行を書いている。手前には会議メモの紙とマグカップ、奥では同僚が働いている。
頼む前に、役割・目的・条件を短く書き出しておくイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

AIは「優秀だがあなたの規範やワークフローに関するコンテキストを持たない新入社員」。Anthropicのガイドは、そう考えて頼むよう勧めています。望むことを正確に説明するほど、結果は良くなるという考え方です。1

新しく来た人に「この会議メモ、要約しておいて」とだけ頼んだら、どうなるでしょう。だれ向けに、どのくらいの長さで、何に使うのかを聞き返されるはずです。でも、AIは書かれていないことを推測で補って答えます。だから同じガイドは、曖昧な頼み方から推測させず、してほしいことをはっきり頼むよう書いています。1

型は3つ、役割・目的・条件の順に書く

頼む文は次の3つに分けます。

書くこと 中身 例(編集部の例)
役割 AIにどの立場で答えてほしいか 社内のお知らせを書き慣れた総務の担当者
目的 何を作り、だれが何に使うか 会議に出ていない全社員に送るお知らせの下書き
条件 材料、守ること、返す形 会議メモだけを使う、400字以内、未定の所は[未定]と残す

Googleのガイドが挙げる要素は「ペルソナ」「タスク」「背景情報」「形式」の4つ。すべてを毎回満たさなくても、いくつか取り入れるだけで効果があるそうです。2

OpenAIの開発者向けのガイドでは、指示を「Identity(目的や話し方)」「Instructions(従うルール)」「Examples(例)」「Context(答えに要る追加の情報)」に分け、ふつうはこの順に並べます。3どちらのガイドも、役割にあたる要素を先頭に置いています。

プロンプトの書き方の基本の図。プロンプトは生成AIに送る頼みごとの文で、例は編集部の例。役割はどの立場で答えてほしいかで、例は「あなたは、社内のお知らせを書き慣れた総務の担当者です。」公式ガイドで近い要素はペルソナ(Google)、Identity(OpenAI)。目的は何を作り、だれが何に使うかで、例は「会議メモから、全社員に送るお知らせの下書きを作りたい。読むのは会議に出ていない社員です。」近い要素はタスク(Google)、文脈や動機(Anthropic)。条件は材料・守ること・返す形で、材料は下に貼る会議メモだけを使う、守ることはです・ます調で400字以内、返す形は最後に決まっていないことを箇条書き。近い要素は背景情報・形式(Google)、Instructions・Examples・Context(OpenAI)。まとめ、3つ全部でなくても、1つ足すだけで答えが近づく。
仕事で頼む文は、役割・目的・条件の3つに分けて書く作成: 編集部 / 出典: Google Workspace、OpenAI、Anthropicの公式ガイド

役割は1文で、立場を決める

役割は「あなたは〇〇です。」の1文で足ります。Anthropicのガイドによると、役割を設定するとAIの振る舞いとトーンが用途に合わせて絞り込まれ、1文でも違いが生まれます。1

とはいえ、大きく構えなくて大丈夫です。「経理の先輩」「人事の担当者」のように、仕事で実際に頼む相手を思い浮かべて書きます。「私は総務の担当で、来週この文書を全社に送ります」と、頼む自分の立場を書き添えるのも手です。

目的には、何に使うかまで書く

目的の行には、作るものに加えて、だれが読み、何に使うかまで入れます。指示の背景にある文脈や動機、つまりなぜそうしてほしいのかが分かれば、AIは目標をつかんで的を絞った答えを返せる。Anthropicのガイドの説明です。1

同じガイドに、読み上げソフトで読むので「…」を使わないでほしい、という例が載っています。「使わないで」とだけ書くより、理由を添えたほうがいい。AIはそこから一般化できるからです。1仕事なら「社内チャットに貼るので、400字以内で」のように、決まりに理由を1つ添えましょう。

条件は、材料・守ること・返す形の3つ

条件には次の3つを1行ずつ書きます。

材料は、使ってほしい資料のこと。貼る資料には【会議メモ】のように見出しを付けて、指示と分けておきます。MarkdownやXMLのタグで資料の始まりと終わりを示すと、AIが区切りをつかみやすく、取り違えも減るとOpenAIとAnthropicのガイドにあります。31

守ることには、字数、です・ます調、使わない言葉などを書きます。材料に無いことは書かない、という線もここに入ります。

返す形は、箇条書きか、表か、見出しを付けるか。Googleのガイドの例文も、最後の1文で箇条書きを指定していました。2

形をそろえたいなら、例を付けるのが近道です。前に出したお知らせを1通貼り、「この形で」と添えます。Anthropicのガイドでは、例は答えの形式やトーンを誘導する確実な方法の1つとされ、3〜5個入れると良い結果が得やすいそうです。1

もう1つ、頼む文そのものは、人に話しかけるように完全な文で書きます。自然な表現を使い、業界でしか通じない専門用語は避ける。これはGoogleのガイドの勧めです。2社内だけの略語も、ふだんの言葉に直しておきましょう。

書き換えの例、会議メモからお知らせの下書き

一言で頼むなら、こうなります。

型に当てはめると次のとおりで、〈〉の中を自分の仕事に入れ替えれば、そのまま使えます。

「[未定]と残す」の1行があれば、もっともらしい日時が紛れ込むのを防げます。最後の箇条書きは送る前に会議の担当者へ確認することの一覧として使えます。

頼む文に書かないことはAIが推測で埋める、という図。場面は会議メモから全社向けのお知らせを作る、編集部の例。一言で頼むと「この会議メモを要約して」。型で頼むと、役割は社内のお知らせを書き慣れた総務の担当者、目的は会議に出ていない全社員に送るお知らせの下書き、条件はメモだけを使う、400字以内、未定の所は[未定]。一言だと推測になり型だと書いてある4つは、だれが読むか(一言ではAIが決める、型では会議に出ていない全社員)、何に使うか(一言ではただの要約になる、型では全社に送るお知らせ)、長さと形(一言ではAIが決める、型ではです・ます調で400字以内)、メモに無いこと(一言では推測で補うことがある、型では書かずに[未定]と残す)。まとめ、新しく来た同僚に頼むつもりで、聞き返されそうなことを先に書く。
一言で頼むときと、型で頼むときの違い作成: 編集部 / 出典: Anthropic、Google Workspaceの公式ガイド

返ってきたら、足りない条件を足して聞き直す

1回で思いどおりの答えが返ってくるとは限りません。結果が希望と違うときは補足のプロンプトを足し、見直しと微調整を繰り返す。Googleのガイドが勧めるのも、このやり方です。2

聞き直すときに、最初から書き直す必要はありません。足りなかった条件を1つ足すだけです。

頼む文そのものを直してもらう手もあります。プロンプトの頭に「これを効果の高いプロンプトにしてください」と書けば、改善の案が返ってくる。Googleのガイドに載っているやり方です。2

ただ、返ってきた答えはそのまま使わずに読み返しましょう。出力を使う前に、内容が明確で正確かを見直すこと。最終的な成果物には、使う人自身が責任を持つこと。Googleのガイドには、この2つが書かれています。2日付や人数、金額は、元のメモと1つずつ照らします。

貼る前に、会社の決まりと個人情報を確認する

材料を貼るほど、AIに渡す情報は増えます。個人情報保護委員会の注意喚起によると、会社が生成AIに個人情報を含むプロンプトを入力するときは、利用目的の範囲内かを十分に確認する必要があります。4

また、本人の同意なく入力した個人データが、答えの出力以外の目的で扱われれば、個人情報保護法に違反するおそれもあります。そのため委員会は、入力したデータを機械学習に使わないサービスかどうかの確認も求めました。4

貼る前に確認するのは次の3つです。

  1. 会社が使ってよいと決めているサービスか。
  2. 人の名前や連絡先、取引の金額を伏せてから貼れるか。
  3. サービスの利用規約やプライバシーポリシーで、入力した内容の扱いがどうなっているか。4

社内の決まりがまだ無い会社なら、生成AIの社内ルールの作り方で決める項目が分かります。

型をメモに置いて、今日から使う手順

  1. メモ帳かテキストファイルに、【役割】【目的】【条件】の3つの見出しを書いて保存しておく。
  2. 頼む前に、目的の行に「だれが読むか」「何に使うか」を書く。
  3. 条件に、材料・守ること・返す形を1行ずつ書く。材料に無いことは書かないよう頼む。
  4. 貼る材料から、名前・連絡先・金額を伏せる。
  5. 送る前に、事情を知らない同僚が読んでも分かるかを考えて読み返す。Anthropicのガイドにも、文脈をほとんど知らない同僚が混乱するならAIも混乱する、という見分け方があります。1
  6. 足りない所を1つずつ足して聞き直し、うまくいった頼み方は型のメモに書き足しておく。

作業ごとの頼み方は、この型の応用

型を覚えたら、作業ごとの頼み方も同じ形で読めます。

注

  1. Anthropic「プロンプティングのベストプラクティス」(Claudeのドキュメント) ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8

  2. Google Workspace「ビジネスで効果を発揮するAIプロンプトの書き方」 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  3. OpenAI「Prompt engineering」(OpenAI APIのドキュメント) ↩ ↩2

  4. 個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等」(2023年6月2日) ↩ ↩2 ↩3

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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