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親の介護が始まったら 最初の相談先と、仕事を続けるための段取り

親の介護が気になり始めたら、最初の連絡先は親が住む地域の地域包括支援センターです。介護保険の申請からケアマネジャーまでの流れと、職場に伝える時期、介護休業や介護休暇、残業の免除などの制度を、休む前にしておく順番で確かめられます。

公開 更新 約7分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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親の介護が始まったら 最初の相談先と、仕事を続けるための段取り

この記事でわかること

  • 最初の電話は、親が住む地域の地域包括支援センター。離れて暮らしていても、相談先は親の住所地。
  • 職場には休む前に、家族の介護が始まったと伝える。会社は制度と申出先を個別に知らせる義務がある。
  • 介護休業は対象家族1人につき通算93日・3回まで。自分で介護するより、体制を整える期間に使う。
対象実務

親の介護が始まりそうなとき、最初に電話する先は、親が住んでいる地域の地域包括支援センターです。仕事のほうは、休みを取る前に、職場に家族の介護が始まったと伝えるところから始まります。

実家に帰るたびに親の様子が気になる。でも、何から手をつければいいのか分からない。そんなときも、窓口と制度を使う順番が分かれば、仕事を手放さずに動き出せます。

最初の電話は、親が住む地域の地域包括支援センター

夜、ランプの灯る部屋の丸いテーブルで、白いブラウスの女性がスマートフォンを耳に当てながらノートにメモを取っている。テーブルには紅茶のカップと鍵、小さな花瓶がある。
最初の1本は、親が住む地域の地域包括支援センターへイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

地域包括支援センターは、高齢者の暮らしや介護の相談を受ける窓口です。市町村が設置し、保健師や社会福祉士、主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)などが相談にのります。すべての市町村にあり、2025年4月末で全国に5,487か所です。1

連絡するのは、自分の家の近くではなく、親が住む地域のセンターです。介護サービスの申請は本人の住所地が基本になるためで、厚生労働省の資料も、離れて暮らす場合は親の住む地域のセンターへ、と案内しています。2センターに連絡すれば、要介護認定の申請手続きや、地域で使える介護サービスの情報が得られます。

センターは、親の住む市区町村のサイトか、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で探せます。3

電話で伝えることは、次の5つが目安です。

  • 親の名前、住所、年齢
  • 気になっている様子(物忘れが増えた、転んだ、食事がとれていない など)
  • かかりつけ医と、飲んでいる薬
  • 自分の連絡先と、平日に連絡がつく時間
  • 自分の働き方の希望(仕事は続けたい、平日の日中は動けない など)

5つ目の働き方の希望は、言い忘れがちです。厚生労働省のガイドも、センターやケアマネジャーには自分の働き方の希望も伝えながら相談するよう勧めています。4

介護保険のサービスは、要介護認定の申請から

図解。親が介護保険のサービスを使い始めるまでの介護の側と、同じ時期に職場でしておく仕事の側を4段で並べた図。気になり始めたら、介護の側は親が住む地域の地域包括支援センターに電話し、働き方の希望も伝える。仕事の側は就業規則で介護休業と介護休暇の申出先と書式を見る。介護が始まったら、市区町村に要介護認定を申請し(介護保険の被保険者証が要る)、上司と人事に家族の介護に直面したと伝える。会社は制度、申出先、給付金を個別に知らせる。認定まで(原則30日以内)は、認定調査と主治医意見書、一次判定と二次判定があり、介護休暇(1日か時間単位、年5日、2人以上は10日)で立ち会う。サービス開始では、要介護1以上はケアマネジャー、要支援は地域包括支援センターがケアプランを作り、働き方を決める。介護休業は2週間前、残業の免除などは1か月前までに申し出る。
介護の側と仕事の側の手続きを、同じ時期に並べた流れ作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「サービス利用までの流れ」、介護休業制度特設サイトほか

介護保険のサービスを使うには、市区町村に要介護認定を申請します。申請には介護保険の被保険者証が要ります。5

申請のあとは、次の順に進みます。5

  1. 市区町村の調査員が自宅などを訪ね、心身の状態を確かめる(認定調査)。
  2. 市区町村が主治医に意見書を頼む。主治医がいなければ、市区町村が指定する医師の診察を受ける。意見書の費用の自己負担はない。
  3. コンピューターによる一次判定と、介護認定審査会による二次判定を経て、結果が通知される。申請から通知までは原則30日以内。
  4. 結果は要支援1・2と要介護1〜5の7段階か、非該当。
  5. サービスの計画(ケアプラン)を作る。要介護1以上なら居宅介護支援事業者のケアマネジャーに、要支援1・2なら地域包括支援センターに頼む。

非該当と判定されても、市区町村の事業で、生活を支えるサービスを使える場合があります。5厚生労働省は、介護保険の申請は早めにし、認定が出る前から調整を始めるよう勧めています。4

職場には、休む前に「介護に直面した」と伝える

2025年4月から、家族の介護に直面したと申し出た社員には、会社が次の3つを個別に知らせ、制度を使うかどうかの意向を確かめることが義務になりました。6

  • 介護休業と、仕事と介護を両立するための制度
  • 制度の申出先
  • 介護休業給付金のこと

知らせ方は、面談(オンラインも可)、書面、FAX、メールなどです。制度を使うのを控えさせるような知らせ方は、認められていません。640歳前後の社員には、介護が始まる前の情報提供も会社の義務になっているので、案内をもう受け取っている人もいるはずです。

伝える相手は、直属の上司と人事です。制度を申し出たり使ったりしたことを理由にした解雇や降格などの不利益な取り扱いは禁止されていて、ハラスメントを防ぐ措置も会社の義務です。7

相談したのに「制度がないから辞めるしかない」と言われた、要介護2以上でない、医師の診断書がない、といった理由で使わせてもらえない。そんなときは、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。4

使える制度は、休む・減らす・ずらす

図解。育児・介護休業法の介護の制度を、休む・減らす・ずらすの3つに分けた図。対象家族は配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫。休む: 介護休業は対象家族1人につき通算93日、3回までで、2週間前までに申し出る。雇用保険から休業開始時の賃金の67%の介護休業給付金。介護休暇は1年に5日(2人以上は10日)、1日か時間単位で、口頭でも申し出られる。減らす: 所定外労働の制限(残業の免除、1回1か月以上1年以内、回数の制限なし)、時間外労働の制限(残業を月24時間、年150時間まで)、深夜業の制限(午後10時から午前5時に働かない、1回1か月以上6か月以内)は、いずれも1か月前までに申し出る。ずらす: 短時間勤務、フレックス、時差出勤、介護サービスの費用の助成から会社が1つ以上を用意し、3年以上の間に2回以上使える。テレワークを選べるようにするのは会社の努力義務(2025年4月から)。介護休業の間は社会保険料が免除されない。勤続1年未満などは対象外になることがある。
育児・介護休業法の介護の制度と、申し出の期限作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省 介護休業制度特設サイトほか

育児・介護休業法で使える制度は、次のとおりです。対象家族は、配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫。義理の親も入ります。8

制度 中身 申し出
介護休業 対象家族1人につき通算93日まで、3回に分けて休める 開始予定日の2週間前までに書面などで
介護休暇 1年に5日(対象家族が2人以上なら10日)、1日か時間単位 口頭でもよい
所定外労働の制限 残業の免除。1回1か月以上1年以内、回数の制限なし 開始予定日の1か月前までに書面などで
時間外労働の制限 残業を月24時間、年150時間までにする 開始予定日の1か月前までに書面などで
深夜業の制限 午後10時から午前5時に働かない。1回1か月以上6か月以内 開始予定日の1か月前までに書面などで
短時間勤務などの措置 短時間勤務、フレックスタイム、時差出勤、介護サービスの費用の助成などから、会社が1つ以上を用意する。利用開始から3年以上の間に2回以上 会社の規則による

対象になるのは、けがや病気、障害で、2週間以上にわたって常に介護が必要な家族です。残業と深夜業の制限は、事業の正常な運営を妨げる場合には会社が断れます。介護休暇は、通院の付き添いや介護サービスの手続き、ケアマネジャーとの短い打ち合わせにも使えます。有給か無給かは会社の規定しだいで、年次有給休暇とは別に取れます。8

勤めて1年未満の人などは、法律や労使協定で一部の制度の対象から外れることがあります。介護休暇は、2025年4月から勤続6か月未満でも外せなくなりました。8自分が対象かどうかは、就業規則の介護の項目で確かめられます。読み方は就業規則とはにあります。

要介護状態の家族がいる社員がテレワークを選べるようにすることも、会社の努力義務になりました。6

介護休業の93日は、体制を整えるための期間

93日と聞くと、自分が実家で介護をするための休みに思えるかもしれません。厚生労働省は、休業の期間を、自分が介護をするのではなく、仕事と介護を両立できる体制を整える準備期間と捉えるよう案内しています。8使い道として挙がっているのは、次の4つです。

  • 市区町村や地域包括支援センター、ケアマネジャーへの相談
  • 介護サービスの手配
  • 家族での介護の分担を決める
  • 民間や地域のサービスを探す

3回に分けて取れるので、たとえば認定の申請からサービスが始まるまでに1回、退院や施設の入所のときにもう1回、と区切る使い方もできます。

休業中は、雇用保険の介護休業給付金が出ます。支給額は、原則として休業開始時の賃金日額×支給日数×67%です。休業を始める前の2年間に、賃金の支払いの基礎となった日が11日以上ある月が12か月以上あることなどが条件で、休業のあとに辞める予定の人は対象になりません。申請は、休業が終わったあとに会社がハローワークにします。9

1つ気をつけたいのは、社会保険料です。育児休業と違い、介護休業の間は社会保険料が免除されません。4休業中の給与の扱いとあわせて、人事に確かめておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

親の様子が気になり始めた日に確かめること

介護が始まる前でも、できることはあります。厚生労働省のチェックリストは、親が65歳になったとき、または自分が40歳になったときを、親と話し合うきっかけに挙げています。2

  1. 親の住む地域の地域包括支援センターの場所と電話番号を控える。
  2. 親のかかりつけ医、飲んでいる薬、健康保険証や介護保険証の保管場所を聞いておく。
  3. 兄弟姉妹や配偶者と、それぞれの仕事や家庭の状況を話し、意見をまとめる人を決める。
  4. 勤め先の就業規則で、介護休業と介護休暇の申出先、書式、有給か無給かを確かめる。
  5. 年次有給休暇と介護休暇の残りの日数を確かめる。
  6. 介護が始まったら、上司と人事に伝え、制度の説明を受ける。

1つ目と4つ目だけでも先に済ませておくと、いざというときの最初の1日が変わります。どちらも、電話番号とページの場所が分かっていれば足ります。

この記事は、2026年11月2日に確認した厚生労働省の資料と育児・介護休業法にもとづいています。個別の判断は、地域包括支援センター、勤め先の人事、都道府県労働局に確認してください。

注

  1. 厚生労働省「地域包括ケアシステム」の「地域包括支援センターについて」、「地域包括支援センターの概要」(2025年4月末現在) ↩

  2. 厚生労働省「親が元気なうちから把握しておくべきこと」チェックリスト、「仕事と介護の両立準備ガイド」リーフレット ↩ ↩2

  3. 厚生労働省 介護休業制度特設サイト「仕事と介護の両立ポイント」 ↩

  4. 厚生労働省 介護休業制度特設サイト「仕事と介護の両立ポイント」、「仕事と介護の両立準備ガイド」リーフレット ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  5. 厚生労働省 介護サービス情報公表システム「サービス利用までの流れ」 ↩ ↩2 ↩3

  6. 厚生労働省 介護休業制度特設サイト「法改正のポイント」 ↩ ↩2 ↩3

  7. 厚生労働省 介護休業制度特設サイト「その他・相談窓口」 ↩

  8. 厚生労働省 介護休業制度特設サイト「介護休業」「介護休暇」「所定外労働の制限」「時間外労働の制限」「深夜業の制限」「短時間勤務等の措置」、育児・介護休業法第17条・第18条 ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  9. 厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「介護休業給付の内容及び支給申請手続について」 ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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