身内を亡くした年の秋は、気持ちも手も追いつかないものです。喪中はがきは、11月から12月上旬に届くように出すのが目安です。相手が年賀状の準備を始める前に、新年のあいさつを控えることを知らせるのが役目だからです。
範囲も書き方も法律の決まりはなく慣習なので、迷ったら家族で話して決めれば十分です。
出す時期と、間に合わないとき
去年のはがきと住所録を見ながら、母と宛先を選ぶイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)
Q. いつまでに出せばいいですか。
11月から12月上旬に投函します。年賀はがきの販売が始まる11月初めが、出し始めの目安です。1
遅くとも、年賀状の受け付けが始まる前には届くようにしましょう。2027年用の年賀状は、受け付けの開始が去年までの12月15日から12月20日に変わり、郵便局のサービスの案内も、遅くとも12月19日までに届けることが大切としています。ただ、年賀状の準備を早めに始める人もいるので、期限の直前まで待つ理由はありません。年賀状の投函の期限は、年賀状アプリの使い方と投函の期限 受付は12月15日でなく20日からで確認できます。
Q. 12月の後半に亡くなって、間に合いません。
無理に年内に出す必要はありません。年賀状を控えて、年が明けてから寒中見舞いで喪中だったことを伝えます。2
寒中見舞いは、松の内が明けてから立春の前日までに届くように出します。松の内は1月7日までが一般的で、関西など1月15日までの地域もあります。2027年の立春は2月4日なので、それを過ぎたら余寒見舞いに変えましょう。3
Q. 知らせていなかった人から、年賀状が届きました。
松の内が明けてから、寒中見舞いで返します。日本郵便の文例は、年賀状へのお礼、喪中で年頭のあいさつを控えたこと、知らせが行き届かなかったお詫びの順です。4
喪中はがき、寒中見舞い、余寒見舞いを出す時期作成: 編集部 / 出典: 郵便局のプリントサービス、国立天文台
どこまでの親族で出すか
Q. どの親族が亡くなったら出しますか。
目安は二親等までです。一親等は父母と配偶者の父母、子ども。二親等は兄弟姉妹と祖父母、配偶者の祖父母、孫です。配偶者は親等では数えませんが、もちろん含みます。5
Q. 別々に暮らしていた祖父母の場合は、どうしますか。
出さない人もいます。日本郵便のサービスの案内でも、喪中の範囲は親等だけで一律に決まるものではないとされています。三親等でも同居していれば出す人がいますが、二親等でも別世帯なら出さない人もいます。5図書館に寄せられた相談でも、同居していない義理の弟については、一般的には出す必要はないと思われるという回答でした。6
親戚で足並みをそろえたいなら、先に親やきょうだいに聞いておくと後で気まずくなりません。
Q. 喪中はいつまでですか。忌引きとは違いますか。
喪中の期間に、法律上の決まりはありません。一方、忌引きは会社の就業規則で決まる休暇で、別のものです。忌中は四十九日までと考えるのが一般的で、これも喪中とは区別します。7
喪中はがきを出す親族の範囲の目安作成: 編集部 / 出典: 郵便局のプリントサービス「喪中になる親戚の範囲・続柄」
取引先や職場の人にも出すのか
Q. 誰に出しますか。
ふだん年賀状を交換している人です。親族や友人のほか、故人がやり取りしていた相手も入ります。ただ、近年は身内同士では省略することもあります。1
Q. 取引先や仕事の関係者にも出しますか。
基本的に送らなくてかまいませんが、迷うのは毎年年賀状を送っている相手でしょう。仕事のあいさつとして送っているなら、例年どおり年賀状を出すことも多いようです。5
迷いやすいのが、差出人に自分の名前が入る会社の年賀状です。喪中はがきを出すかどうかは本人が決め、会社名義の年賀状は、自分の名前を外す形にするか、上司と相談するとよいでしょう。取引先から喪中はがきが届いた側の動き方は、喪中はがきを受け取ったら 会社の年賀状の控え方と寒中見舞いの文例にあります。会社の年賀状そのものは、年賀状のビジネスマナー 取引先への1枚を、賀詞選びから投函までが参考になります。
Q. 上司や同僚には出しますか。
個人で年賀状を交換しているなら出します。職場でやり取りがなければ、出さなくてかまいません(編集部の考え方です)。忌引きの連絡で事情を知っている相手でも、毎年年賀状をくれる人には、はがきで知らせておくと相手も迷わずに済みます。
文例と、はがきの選び方
Q. 何を書けばいいですか。
順番は、新年のあいさつを控えること、誰がいつ亡くなったか、これまでのお礼、相手を気づかう言葉、日付です。日本郵便の文例は「喪中につき年末年始の御挨拶を御遠慮申し上げます」で始まります。8
親しい友人なら、印刷の文面の余白に、ひとこと手書きで添えるのもよいものです。
Q. はがきと切手は、何を使いますか。
郵便局で買える通常はがき(料額印面が鳩のもの)がよく使われます。郵便局以外で買う私製はがきには切手が要るので、弔事用の85円普通切手(菊)を貼ると落ち着いた印象になります。1
投函までの段取り
- 誰が亡くなった場合に出すかを、家族で決める。
- 去年の年賀状と住所録から、宛先を選ぶ。故人の付き合い先も確認する。
- 文面を決めて、印刷か手書きかを選ぶ。
- 11月から12月上旬のうちに投函する。
- 出しそびれた人を控えておき、年賀状が届いたら寒中見舞いで返す。
全部きちんとできなくても、慣習ですから心配は要りません。出しそびれた相手には、寒中見舞いで伝えられます。まずは去年届いた年賀状の束を出して、家族と一緒に眺めるところから始めてみてください。