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仕事の作法WORK PROTOCOL

30代のキャリアプランの描き方、5年後を3つの問いで1行に

5年後を聞かれて答えられないのは、肩書きを当てようとするからかもしれません。続けたいこと、減らしたいこと、今から積むことの3つに答えて1行にすれば、次の面談から自分の言葉で話せます。

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30代のキャリアプランの描き方、5年後を3つの問いで1行に

この記事でわかること

  • 5年後の肩書きを当てなくても、向かう方向が決まれば十分
  • 3つの問いは、続けたいこと、減らしたいこと、積んでおきたいもの
  • 答えは肩書きを使わず動きの言葉でつなぐと、異動しても持ち越せる1行になる
  • 決めきれない面談では「今の考えでは」と添えて話し、半年に1回読み直す
対象実務

5年後の肩書きを言い当てられなくても、キャリアプランは書けます。続けたいこと、減らしたいこと、今から少しずつ積むこと。この3つに答えてつなげば、向かう方向が1行になるからです。

「5年後、どうなっていたいですか」。面談でそう聞かれると、頭が真っ白になりませんか。「特にありません」とは言いにくいし、「主任になりたいです」と答えても、自分の言葉ではない感じが残りますよね。

5年後を言えないのは、普通のことです

答えに詰まる人は少なくありません。厚生労働省の令和7年度能力開発基本調査で、仕事の学び(自己啓発)に問題があると答えた正社員の女性に中身を聞くと、26.5%が「自分の目指すべきキャリアがわからない」を選びました。1任される仕事が増え、選べる道も見えてくる30代は、かえって1つに絞りにくいのかもしれません。

5年という長さも、予想には向いていません。雇用動向調査によると、2025年の1年間に転職で職場に入った女性の割合は、30〜34歳で13.1%、35〜39歳で9.3%でした。2これは1年間の数字です。同じ会社に残っていても、異動や組織の変更はあります。

5年前の自分を思い出してみてください。今の部署も、今の仕事の中身も、言い当てられていたでしょうか。

当てなくていいのです。

国の決まりを読んでも、求められているのは予想ではありません。職業能力開発促進法が定める「職業生活設計」は、キャリアプランに近い言葉で、働く人が自ら「職業に関する目的を定める」ことと、そのための計画を指します。3肩書きの話は出てきません。厚生労働省のキャリア・プランシートでも、5年後や10年後といった時期を書くのは、補助シートで「できれば」の扱いです。4

だから決めるのは、行き先の駅の名前より、歩いていく方角。方角なら、今の気持ちと手元の経験から言葉にできます。

朝の街を見渡す高架の歩道を、紺の上着の女性が白い紙を手に歩いている。歩道は右へゆるく曲がり、先は明るいもやの中に消えて見えない。
行き先の駅は見えなくても、歩く方角は決められるイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

3つの問いは、続ける、減らす、積む

ここからは編集部が考えた組み立てで、国の手法や学説ではありません。言葉は自分に合うように変えてかまいません。

続けたいことは、仕事の一部でいい

1つ目の問いは「この先も続けたいことは何ですか」。仕事の名前でなくても答えられます。たとえば、月次の締めは好きではないけれど、数字のずれに気づく瞬間は好き。そのくらいの大きさで十分です。

浮かばないときは、聞き方を変えます。「明日から別の人に渡してくださいと言われたら、惜しいと思う仕事はどれですか」。惜しい理由を一言足すと、続けたい動きが見えてきます。今までの仕事を広く見直したいなら、キャリアの棚卸しが下書きになるでしょう。

減らすことを決めると、時間が生まれる

2つ目は「この先、減らしていきたいことは何ですか」。増やす話だけの計画は、続きにくいものです。先ほどの調査で正社員の女性がいちばん多く挙げた問題点は「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」で、52.4%でした。積む時間は、どこかを減らさないと出てこないのです。

作業でも、働き方でも、人との関わり方でもいいでしょう。この紙は誰にも見せないので、「少し減らせたら楽」くらいの書き方で大丈夫。出てこなければ、こう聞いてみます。「今の働き方があと5年続くとしたら、いちばん困ることは何ですか」。

積むものは、資格とは限らない

3つ目は「5年後の自分のために、今から少しずつ積むものは何ですか」。1つ目の答えを続けるのに足りないものを考えます。ある分野の知識や場数、社外に話を聞ける相手も、積めるものです。

思いつかなければ、「続けたい仕事を社外の人に説明するとしたら、どこで言葉に詰まりますか」と聞いてみてください。詰まったところが、積むものの候補です。月に数時間で続く大きさにしておくと、忙しい月も途切れません。

紙1枚に書き出す手順

用意するのはA4の紙1枚か、スマートフォンのメモだけ。15分あれば書けます。

  1. 紙を縦に3つに分け、上に「続ける」「減らす」「積む」と書く。
  2. それぞれの問いに、箇条書きで3つまで答える。
  3. 各列でいちばん気になる答えに、1つずつ丸を付ける。
  4. 丸を付けた3つを、下の文の型に入れる。
  5. 右上に書いた日付を入れる。

書き上がった1行に、肩書きが残っていませんか。残っていたら、動きの言葉に直します。「人事のプロ」と書くと、何をする人なのかがぼやけますし、異動で人事を離れた時点で1行ごと使えなくなります。「社員の相談を聞いて、制度の改善案にまとめる」なら、別の部署でも別の会社でも持ち越せます。

手ごわいのは「管理職」の一語でしょう。管理職を目指すのは、もちろんいい方向です。ただ、それだけでは、人を育てたいのか、決める側に立ちたいのかが自分でも分かりません。「3人のチームの仕事の配分を決める」のように、したいことまでほどいておきます。

5年後のキャリアプランを紙1枚に書く図。続ける、減らす、積むの3つの問いと、浮かばないときの聞き方を3列に並べ、丸を付けた答えを「続けたいことを続け、減らしたいことを減らしていく。そのために、今は積むものを積んでいく」の文の型に入れる。下に、肩書きを動きの言葉に直す例4つと、来週、面談の前、半年ごと、変わったらの4つの見直しの時期を載せている。用意するのはA4の紙1枚かスマートフォンのメモで、時間は15分。
続ける、減らす、積むの3つの問いを1行につなぐ紙1枚の書き方(編集部の提案)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「ジョブ・カード」(マイジョブ・カード)

総務、人事、経理の書く前と書いた後

編集部が作った例で見比べてみましょう。実在の人の話ではありません。

総務、人事、経理の3つの職種について、書く前の言葉、続ける、減らす、積むの答え、書いた後の1行を左から順に並べた図。総務は「今の仕事を続けて、できれば主任に」が、社内の人が迷わない手続きを整える仕事を続ける1行に変わる。人事は採用と労務のどちらかを決めないまま、働く人の話を聞く仕事を続ける1行になる。経理は伝票入力への不安が、締め日前の手入力を減らす1行に変わる。架空の例。
総務、人事、経理の書く前と書いた後(編集部が作った架空の例)作成: 編集部 / 出典: ベンチャー・スピリット!編集部

まず見たいのは人事の段です。採用か労務かは決まらないままなのに、1行は書けています。どちらに進んでも「話を聞く」は続くので、決めなくても歩き出せるのです。

経理の段では、書く前の不安が消えたわけではありません。「減らしたいこと」に置き場所が変わっただけです。それでも、手入力を減らすと書いてあれば、次に打てる手が見えてきます。

「5年後は?」と聞かれたときの言い方

1行を、そのまま読み上げる必要はありません。変えるのは、減らしたいことの部分だけです。「残業を減らしたいです」と切り出すと、仕事を減らしたい話に聞こえることがあります。「締め日前の作業を前に寄せる工夫をしたいです」なら、向かう先は同じでも、上司は一緒に手を考えやすくなるでしょう。

「決めきれていません」だけで終えると、話はそこで止まります。でも、決めていないことと考えていないことは別です。決めていないこと、続けたいこと、次に試すこと。3つをそろえて言えば、十分に考えている人の答えになります。

話す範囲は自分で決めてかまいません。転職の考えや家庭のことまで、この場で言わなくてもいいのです。1on1での切り出し方は、1on1の準備メモに載せています。

来週やることは、1つだけ

1行ができたら、15分で終わることを1つ選びます。

  • 続けたい仕事の名前で求人を3件読み、くり返し出てくる条件を1つメモする。
  • その仕事をしている社内の人に、15分だけ話を聞く。
  • 「減らす」に書いた作業の手順を書き出す。

転職の予定がなくても、求人を読むと、その仕事に何が求められているかが手早く分かります。

半年に1回は、紙を読み直します。評価面談の前など、必ず来る日に合わせると忘れません。3つの問いに答え直し、変わったところだけ新しい日付で書き足しましょう。半年はこの記事の目安です。厚生労働省のマイジョブ・カードも、活用の最後のステップに「定期的に振り返りを行う」を挙げています。

ひとりで行き詰まったら、国の無料の窓口で話してみる手もあります。

描き直すのは、外れたからではありません

プランは約束ではありません。

雇用動向調査で、2025年に転職した30〜34歳の女性が前職を辞めた理由を見ると、具体的な理由でいちばん多いのは「給料等収入が少なかった」の12.2%でした。「会社都合」は6.5%、「出産・育児」は6.2%です。5仕事が変わるきっかけは家庭の事情に限らず、会社の側から変わることもあります。

だから、変わったら問いに戻ります。最初に見直す問いは、起きたことで違います。

起きたこと 見直す問い 見直すこと
異動で担当が変わった 続ける 動きの言葉が新しい部署でも使えるか
家庭の事情で使える時間が変わった 減らす、積む 方向は残して、積む量と速さを変える
会社の組織や仕事の進め方が変わった 積む 社外でも通じる知識や経験に入れ替える

異動の行に、動きの言葉で書いた効き目が出ます。担当の名前が変わっても、多くはそのまま持っていけるはずです。

それに、上司に話したことも、その時点の考えです。次の面談で「前は〇〇とお話ししましたが、今は〇〇と考えています」と言えば済みます。

次の面談の前に15分だけ、紙を1枚出してみてください。5年後、その紙と違うことをしているかもしれません。そのときは、日付の違う何枚かが手元に残っているはずです。

統計と様式の確認日は、2026年10月31日です。

注

  1. 問題点は複数回答。個人調査は2025年11〜12月、常用労働者30人以上の事業所で働く人が対象。 ↩

  2. 令和7年雇用動向調査の転職入職率。常用労働者5人以上の事業所が対象。男性は30〜34歳が11.4%、35〜39歳が7.8%。 ↩

  3. 職業能力開発促進法第2条第4項 ↩

  4. ジョブ・カード様式1-1、キャリア・プラン作成補助シート(在職者用) ↩

  5. 前職が雇用者で調査時に在籍している転職入職者の内訳。最も多いのは「その他の個人的理由」の19.4%。 ↩

出典・参考

この記事は、下の監修者が内容を確認しました()。

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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