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副業の割合 年代別・雇用形態別のデータ 令和4年就業構造基本調査

総務省の令和4年就業構造基本調査で、副業がある人は305万人(副業者比率4.8%)、副業をしたい人は493万人(7.8%)でした。年代別・雇用形態別の割合、本業との組み合わせ、副業の時間を表で整理し、届出の決まりづくりにつなげます。

公開 約14分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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副業の割合 年代別・雇用形態別のデータ 令和4年就業構造基本調査

この記事でわかること

  • 令和4年調査で副業がある人は305万人(4.8%)、副業をしたい人は493万人(7.8%)で、5年前より60万人、93万人増えました
  • 副業がある人の割合は、正規の職員・従業員が2.6%、アルバイトが9.6%、会社などの役員が9.2%と、本業の雇用形態で大きく違います
  • 厚生労働省のガイドラインをもとに、届出の決まりを5項目の順で作り、自社の申請の状況を統計と並べる手順を示します
対象人事労務実務

社員から副業の届出が3件出ている。これは多いのか、少ないのか。副業の届出の書式を作ってほしいと頼まれた人事担当者が、最初に知りたくなるのはこの物差しです。総務省の就業構造基本調査には、副業がある人の割合が年代別・雇用形態別に載っていて、自社の数字を並べて見られます。令和4年調査の表から割合を読み、続けて、厚生労働省のガイドラインに沿って届出の決まりを作る順番までまとめました。

副業がある人は305万人、5年で60万人増えた

就業構造基本調査は、国民の就業と不就業の状態を調べる総務省統計局の調査で、5年ごとに行われます。最新は令和4年調査(令和4年10月1日現在)で、次の調査は5年後の令和9年になる見込みです。全国の約54万世帯、15歳以上の約108万人が対象の標本調査なので、細かい区分の数字には誤差があります。

調査では、副業を「主な仕事以外に就いている仕事」としています。会社で雇われる仕事のほか、自営業や家族の事業の手伝いも含みます。

項目 令和4年(2022年) 平成29年(2017年) 増減
副業がある人(非農林業従事者) 305万人 245万人 60万人増
副業者比率 4.8% 3.9% 0.9ポイント上昇
副業をしたい人(追加就業希望者・非農林業従事者) 493万人 400万人 93万人増
追加就業希望者比率 7.8% 6.4% 1.3ポイント上昇

出典: 令和4年就業構造基本調査 結果の概要(総務省統計局・2023年7月公表)。非農林業従事者は、本業の産業が農林業と分類不能の産業以外の有業者です。追加就業希望者は、今の仕事を続けながら別の仕事もしたい人です。

男女別では、副業がある人の割合は男性が4.6%、女性が5.4%です(平成29年は3.9%と4.3%)。

年代別は、10代と65歳以上で高く、25〜29歳で最も低い

総務省の令和4年就業構造基本調査をもとに、有業者に占める副業がある人の割合と副業をしたい人の割合を年齢階級別に示した棒グラフ。副業がある人は令和4年が全体5.0%、15〜19歳5.4%、20〜24歳4.3%、25〜29歳3.1%、30〜34歳3.6%、35〜39歳4.1%、40〜44歳4.5%、45〜49歳4.5%、50〜54歳4.8%、55〜59歳5.2%、60〜64歳6.1%、65歳以上7.7%。平成29年は全体4.0%、3.6%、3.1%、2.4%、3.0%、3.1%、3.1%、3.9%、4.7%、5.1%、5.8%、5.7%。副業をしたい人は令和4年が全体7.7%、16.5%、12.4%、12.3%、11.2%、10.2%、8.8%、7.5%、6.5%、5.5%、4.2%、2.1%。平成29年は6.4%、14.8%、11.2%、9.1%、8.8%、8.1%、7.1%、6.4%、5.5%、4.3%、3.4%、1.8%。非農林業従事者では副業がある人305万人、副業をしたい人493万人。
副業がある人・したい人の割合 年齢階級別(令和4年と平成29年)作成: 編集部 / 出典: 総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」時系列統計表 表10・表13

副業がある人の割合を年代別に見ると、いちばん低いのは25〜29歳の3.1%です。15〜19歳は5.4%、65歳以上は7.7%と、若い層と高年齢の層で高くなっています。5年前と比べると、ほぼすべての年代で上がりました。とくに65歳以上は5.7%から7.7%、40〜44歳は3.1%から4.5%に上がっています。

副業をしたい人の割合は、年齢が若いほど高い形です。15〜19歳が16.5%、20〜24歳が12.4%、25〜29歳が12.3%で、5年前の9.1%から3.2ポイント上がった25〜29歳の伸びが目立ちます。

年齢階級 副業がある(令和4年) 副業がある(平成29年) 副業をしたい(令和4年) 副業をしたい(平成29年)
全体 5.0% 4.0% 7.7% 6.4%
15〜19歳 5.4% 3.6% 16.5% 14.8%
20〜24歳 4.3% 3.1% 12.4% 11.2%
25〜29歳 3.1% 2.4% 12.3% 9.1%
30〜34歳 3.6% 3.0% 11.2% 8.8%
35〜39歳 4.1% 3.1% 10.2% 8.1%
40〜44歳 4.5% 3.1% 8.8% 7.1%
45〜49歳 4.5% 3.9% 7.5% 6.4%
50〜54歳 4.8% 4.7% 6.5% 5.5%
55〜59歳 5.2% 5.1% 5.5% 4.3%
60〜64歳 6.1% 5.8% 4.2% 3.4%
65歳以上 7.7% 5.7% 2.1% 1.8%

出典: 令和4年就業構造基本調査 時系列統計表 表10・表13。有業者に占める割合で、令和4年の比率は表章前の値を使って算出されています。

「したい」と「している」の差が大きいのは25〜29歳で、したい人が12.3%、している人が3.1%です。踏み出せていない理由は調査では分からないので、自社で確かめる必要があります。

雇用形態別は、正規2.6%、アルバイト9.6%と開きが大きい

総務省の令和4年就業構造基本調査の統計表から計算した、本業の雇用形態別の副業がある人の割合と副業をしたい人の割合。アルバイト9.6%と13.7%、会社などの役員9.2%と6.1%、自営業主8.8%と6.6%、非正規の職員・従業員7.3%と8.4%、パート6.8%と6.4%、契約社員6.3%と7.7%、派遣社員6.2%と11.3%、家族従業者5.7%と4.9%、嘱託5.6%と5.7%、正規の職員・従業員2.6%と7.7%。年齢階級別の正規・非正規の割合の表つき。15〜24歳は正規1.2%・非正規8.0%、65歳以上は正規5.9%・非正規7.9%。
本業の雇用形態別に見た副業がある人・したい人の割合(令和4年)作成: 編集部 / 出典: 総務省統計局「令和4年就業構造基本調査」全国編 第12表・第52表・第54-1表・第104表

本業の雇用形態で見ると、割合の差は年代よりずっと大きくなります。統計表の人数から計算すると、副業がある人の割合は、正規の職員・従業員が2.6%です。非正規の職員・従業員は7.3%で、アルバイトが9.6%、パートが6.8%、契約社員が6.3%、派遣社員が6.2%、嘱託が5.6%でした。会社などの役員は9.2%、自営業主は8.8%と、アルバイトと並んで高くなっています。

結果の概要が示す非農林業従事者の副業者比率では、正規が2.5%(5年前は1.9%)、非正規が7.2%(同5.8%)です。両方とも上がっていますが、非正規のほうが伸びは大きく、1.3ポイントの上昇です。

本業の雇用形態 有業者数 副業がある人 副業がある割合 副業をしたい人 副業をしたい割合
正規の職員・従業員 3,611万人 94.1万人 2.6% 278.6万人 7.7%
非正規の職員・従業員(計) 2,111万人 153.2万人 7.3% 177.3万人 8.4%
パート 1,037万人 70.9万人 6.8% 66.7万人 6.4%
アルバイト 431万人 41.6万人 9.6% 59.0万人 13.7%
労働者派遣事業所の派遣社員 152万人 9.3万人 6.2% 17.2万人 11.3%
契約社員 293万人 18.3万人 6.3% 22.7万人 7.7%
嘱託 110万人 6.2万人 5.6% 6.2万人 5.7%
会社などの役員 355万人 32.8万人 9.2% 21.7万人 6.1%
自営業主 511万人 44.9万人 8.8% 33.9万人 6.6%

出典: 令和4年就業構造基本調査 全国編 第12表(有業者数)・第54-1表(副業がある人)・第104表(副業をしたい人)の人数から、編集部が割合を計算。有業者数は万人未満を四捨五入し、そのほかの人数は小数第1位まで示しました。

年齢と雇用形態を組み合わせると、正規でも65歳以上は5.9%と高く、15〜24歳は1.2%と低くなります。副業をしたい人は、15〜24歳の正規で10.2%、25〜34歳の正規で11.3%です。正規の若い社員にも、副業を望む層がいます。

年齢階級 正規・副業がある 非正規・副業がある 正規・副業をしたい 非正規・副業をしたい
15〜24歳 1.2% 8.0% 10.2% 16.2%
25〜34歳 2.0% 6.9% 11.3% 13.3%
35〜44歳 2.5% 7.0% 8.5% 10.5%
45〜54歳 2.5% 7.3% 5.8% 8.6%
55〜64歳 3.6% 6.6% 4.5% 5.0%
65歳以上 5.9% 7.9% 1.8% 2.8%

出典: 令和4年就業構造基本調査 全国編 第52表・第104表の人数から編集部が計算(有業者に占める割合)。

正規の社員の副業は、3割が自営、5割台が雇われて働く

届出の決まりを作るときは、副業が「雇われる仕事」か「自分で始める仕事」かが分かれ目になります。雇われる副業は労働時間の通算の対象になり、自分で始める副業は通算の対象外になるからです(後の章で説明します)。統計表(第54-1表)で、本業ごとの副業の形を見ます。

本業 副業がある人 副業が自営業主 副業が家族従業者 副業が雇われて働く
正規の職員・従業員 94.1万人 28.4万人(30.2%) 6.5万人(6.9%) 51.3万人(54.5%)
非正規の職員・従業員 153.2万人 30.5万人(19.9%) 10.6万人(6.9%) 97.7万人(63.8%)
パート 70.9万人 12.4万人(17.5%) 5.9万人(8.3%) 44.7万人(63.0%)
アルバイト 41.6万人 6.9万人(16.6%) 1.9万人(4.6%) 30.0万人(72.0%)
会社などの役員 32.8万人 9.0万人(27.6%) 1.0万人(3.1%) 20.8万人(63.3%)
自営業主 44.9万人 17.1万人(38.0%) 1.9万人(4.3%) 22.3万人(49.6%)

出典: 令和4年就業構造基本調査 全国編 第54-1表。割合は、各行の副業がある人を100とした値です。「雇われて働く」は、副業の従業上の地位が雇用者(会社などの役員を含む)の人で、残りは上の区分に入らない分です。

正規の社員が副業をしている場合、3割は自分の事業などの自営業主で、5割台は別の会社などに雇われて働いています。正規の社員が雇われて働く副業の内訳は、非正規(アルバイトなど)が34.1万人、正規が11.9万人です。労働時間の管理では、この雇われる副業を届出で見落とさないことが要になります。

副業の時間は週10時間未満が4割、ただし合計は長くなる人もいる

副業の就業が不規則的か規則的かで分けると、副業がある332万人のうち、不規則的就業が168万人(50.7%)、規則的就業が152万人(45.6%)です。規則的に働く副業の平均は、週14.4時間でした。

副業の週間就業時間(規則的就業) 人数 割合
5時間未満 26.6万人 17.6%
5〜9時間 40.8万人 26.9%
10〜14時間 24.1万人 15.9%
15〜19時間 17.9万人 11.8%
20〜24時間 13.6万人 8.9%
25〜39時間 11.5万人 7.6%
40時間以上 11.9万人 7.9%

出典: 令和4年就業構造基本調査 全国編 第78表・第80-2表(有業者のうち副業がある人)。割合は、規則的就業の152万人(1,515,100人)を100とした値です。区分の合計が総数に合わないのは、区分に入らない分があるためです。25〜39時間は、25〜29時間・30〜34時間・35〜39時間の合計です。

週10時間未満が44%、20時間未満が72%です。短い時間の副業が中心ですが、本業と合わせた時間は別の話です。本業が正規で、副業は会社などの役員を除く雇用者という人がいます。本業と副業の週間総就業時間が表に出ている23.1万人では、週40時間以上が89.9%、週45時間以上が76.4%、週60時間以上が29.4%(6.8万人)でした。本業が非正規で同じ条件の51.7万人では、週40時間以上が39.0%、週60時間以上が7.0%です。(出典: 令和4年就業構造基本調査 主要統計表 第5表)

正規の社員が雇われる副業をするときは、合計の時間が長くなりがちです。労働時間の通算と健康の確保が、決まりの中心になる理由です。

統計と自社の数字を並べるときの注意

統計の割合と、自社の届出の件数をそのまま比べると、読み違えることがあります。次の3点を先に確認します。

  • 範囲が違う: 統計の副業には、自営業や家族の事業の手伝いも含まれます。自社の届出が「雇用される副業だけ」なら、統計の値より少なく出ます。
  • 届出と実態が違う: 統計は本人の回答で、自社の件数は届け出た人の数です。届出の制度がなければ、実態は件数よりずっと多い可能性があります。
  • 標本調査である: 全国の約108万人の回答からの推計で、小さな区分は誤差が大きくなります。自社の社員数が数十人なら、1人の違いで割合は大きく動きます。

ガイドラインは、副業を原則認める方向 制限できるのは4つの場合

厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」は、平成30年1月に策定され、令和2年9月と令和4年7月に改定されました。裁判例を踏まえ、原則として副業・兼業を認める方向が適当としています。副業を禁止している会社や、一律に許可制にしている会社には、自社の業務に支障があるかを精査し、なければ認める方向で検討するよう求めています。相談や自己申告をしたことを理由に、不利益な取扱いをすることはできません。

制限できるのは、裁判例で認められている次の4つの場合です。

  1. 労務提供上の支障
  2. 業務上の秘密の漏洩
  3. 競業による自社の利益の侵害
  4. 自社の名誉や信用を損なう行為、信頼関係を破壊する行為

許可制や届出制の違反を懲戒事由にしていても、職場秩序に影響せず労務提供に支障がない程度なら、禁止違反に当たらないとした裁判例があります。懲戒するかどうかは、実質を見て慎重に判断するとされています。

届出で確かめる項目 副業届は5つの順で決める

副業・兼業の届出の決まりを作る5つの項目の流れ図。1 就業規則で原則を決める(原則認める方向。制限できるのは労務提供上の支障、業務上の秘密の漏洩、競業、名誉や信用を損なう行為の4つ)。2 届出で確かめる事項を決める(形態、事業所、業務内容、契約日、所定労働時間、所定外労働の見込み、報告の手続と頻度)。3 労働時間の通算が要るかを分ける(雇用は通算、フリーランスや起業などは通算しない、管理モデル)。4 健康を確保する(健診・面接指導・ストレスチェック)。5 許容の状況を公表する(望ましい)。
副業・兼業の届出の決め方 5つの項目(厚生労働省ガイドラインから)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和4年7月8日改定版)ほか

ガイドラインは、副業の有無・内容を確認するために、届出制などの仕組みを設けておくことが望ましいとしています。確認する事項は、他の使用者の事業場の事業内容、そこでの業務内容、労働時間通算の対象になるかどうかです。通算の対象になる場合は、次の事項も、各使用者と労働者の間で合意しておくことが望ましいとされています。契約の締結日と期間、所定労働日・所定労働時間・始業終業時刻、所定外労働の有無と見込み・最大の時間数、実労働時間の報告の手続、確認する頻度です。

厚生労働省の「副業・兼業に関する届出様式例」は、これを1枚にした書式です。書く欄は、副業の形態(雇用か非雇用か)、事業所の名称と住所、事業内容と業務内容、労働契約の締結日と期間、所定労働時間と所定外労働時間です。確認事項には、変更があれば速やかに届け出ること、必要に応じて実労働時間を報告することが入っています。自社の書式は、これを土台に作ります。

さらに、ガイドラインは、企業が副業・兼業を許容しているか、条件つきで許容する場合はその条件を、自社のホームページなどで公表することが望ましいとしています。労働者の職業選択の助けになるためです。

通算と健康確保 雇われる副業は、本業の時間と合わせて見る

労働基準法第38条第1項は、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する」と定めています。ガイドラインは、事業場を異にする場合には、事業主を異にする場合も含むという通達を引き、次のように整理しています。

場面 通算するか
雇われる副業(労基法の労働時間規制が適用される) 通算する。法定労働時間、時間外と休日労働の合計(単月100時間未満・複数月平均80時間以内)に適用される
フリーランス・起業・顧問・理事・監事など(労基法が適用されない) 通算しない。ただし、長時間にならないよう配慮することが望ましい
36協定の限度時間、休憩、休日、年次有給休暇 通算しない

副業先の時間は、労働者の申告等で把握します。一定の日数分をまとめて申告する、所定どおりでなければ申告する、上限に近づいたら申告する、といった方法でよいとされています。割増賃金は、通算して法定労働時間を超える部分のうち、自ら労働させた時間について支払います。

申告や通算の手間が大きいときは、「管理モデル」があります。先に契約した会社(使用者A)の法定外労働時間と、後から契約した会社(使用者B)の労働時間を合計して、単月100時間未満・複数月平均80時間以内に収まるよう、それぞれの上限を決めておく方法です。決めた範囲を守って働かせる限り、相手先の実労働時間を把握しなくても労基法を守れます。

健康の確保は、副業の有無にかかわらず必要です。使用者は、労働安全衛生法第66条などに基づき、健康診断、長時間労働者への面接指導、ストレスチェックなどを実施します。健康確保措置の対象者を選ぶときに、副業先の労働時間を通算することは求められていません。ただし、使用者の指示で副業を始めた場合は、通算した時間をもとに実施することが適当とされています。

割増賃金の通算は、議論の途中です

副業の割増賃金の通算については、労働政策審議会の労働条件分科会で議論が続いています。2025年11月18日の第205回では、事務局が論点として「副業・兼業を行う労働者の割増賃金の支払いに係る労働時間の通算の在り方について、どう考えるか」を示しました。健康管理の在り方とあわせて、委員が意見を述べています。使用者側の委員は、通算が分かりにくく実務の負担が大きいとして見直しを求めました。労働者側の委員は、通算を維持すべきだという立場です。2026年3月13日の第207回(働き方改革の「総点検」)でも、委員が通算のルールに触れました。

この記事を書いた2026年10月25日時点で、確認できた範囲では、通算を変える結論や改正は決まっていません。人事は、現行のガイドラインのとおり通算して管理しつつ、分科会の議論の動きを見ておく形になります。

モデル就業規則の条文と、自社の規程の書き方

就業規則の作り方は就業規則とは 作る義務がある会社・届け出の手順と、社員が見ておきたい項目で説明しています。副業の条文は、厚生労働省のモデル就業規則(令和7年12月版)の第14章「副業・兼業」、第70条が参考になります。

(モデル就業規則第70条の条文。自社の規程にそのまま写すのではなく、実態に合わせて労使で話し合って決めます。)

モデルの解説には、副業・兼業には雇用される形だけでなく、事業主として行うものや、請負・委託・準委任契約で行うものも含むこと、労働契約かどうかは実態で判断されることが書かれています。副業先がフリーランスとしての業務委託の場合の取引条件は、フリーランス法の取引条件の明示 発注書の書き方と支払期日60日・禁止行為の確認で扱っています。社員が副業で業務委託を受けるときは、発注者に書面で取引条件を示すことが求められます。

自社の届出を統計と並べて確かめること

統計と並べるときは、次の表の形で、自社の届出の割合を出します。

区分 自社の社員数 届出の人数 自社の割合 統計の割合
正規の職員・従業員 (自社の人数) (人数) (割合) 2.6%
パート・アルバイト (自社の人数) (人数) (割合) 6.8%・9.6%
契約社員・嘱託 (自社の人数) (人数) (割合) 6.3%・5.6%
20代 (自社の人数) (人数) (割合) 3.1〜4.3%
60歳以上 (自社の人数) (人数) (割合) 6.1〜7.7%

自社の割合が統計の値よりかなり低ければ、届出の制度が知られていないか、許可を得にくい雰囲気があるかもしれません。社員に副業をしたいかを聞く簡単なアンケートも、「副業をしたい人」の割合と並べて読めます。

最後に、この記事は2026年10月25日時点の統計とガイドラインを確かめた内容です。条文の解釈や個別の事案は、社会保険労務士や弁護士、所轄の労働基準監督署の窓口で聞いてください。次の調査(令和9年)の結果が出たら、同じ表で見直します。

よくある質問

Q副業をしている人は、どのくらいいますか。

A総務省の令和4年就業構造基本調査(令和4年10月1日現在)では、非農林業従事者のうち副業がある人は305万人で、副業者比率は4.8%でした。5年前の平成29年調査(245万人・3.9%)より60万人、0.9ポイント増えています。有業者全体では332万人(5.0%)です。

Q会社は、社員の副業を禁止できますか。

A厚生労働省のガイドラインは、裁判例を踏まえ、原則として副業・兼業を認める方向が適当としています。制限できるのは、労務提供上の支障がある場合、業務上の秘密が漏洩する場合、競業で会社の利益が害される場合、会社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合の4つと解されています。個別の事案は、社会保険労務士や弁護士に相談してください。

Q副業先の労働時間は、会社が把握しないといけませんか。

A労働基準法第38条第1項により、雇われて働く副業では労働時間が通算されます。ガイドラインでは、副業先の時間は労働者からの申告等で把握すれば足りるとされ、申告がなければ通算は要しないとする通達もあります。把握の頻度は、週に1回まとめて申告するなど、法を守るために必要な範囲でよいとされています。

Q副業の割増賃金の通算は、なくなりますか。

A2026年10月25日時点で、確認できた範囲では決まっていません。労働政策審議会の労働条件分科会で、割増賃金の支払いに係る労働時間の通算の在り方が論点として議論されています(第205回・2025年11月18日など)。現行は、ガイドラインのとおり通算して割増賃金を支払います。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月25日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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