本文へ移動
ベンチャー・スピリット!VENTURE SPIRIT

特集FEATURE

30代女性の年収が高い職種ランキング 事務職より何がいくら高いか

30〜34歳の女性の推計年収は、1位のシステムコンサルタント・設計者が691.7万円、事務職が444.9万円です。事務の中の順位と、差が月給と残業代、賞与のどこから来るのかも、自分の職種に当てはめて読めます。

公開 更新 約8分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
文字
30代女性の年収が高い職種ランキング 事務職より何がいくら高いか

この記事でわかること

  • 30〜34歳の女性の推計年収、1位は691.7万円で事務職より246.8万円高い。
  • 事務職は女性全体の436.2万円を8.7万円上回り、低い位置にはいない。
  • 事務の区分どうしでも、企画と受付では年に249.6万円の開きがある。
  • 金融営業は差の4割が賞与で、看護師の賞与は事務職より9.7万円少ない。
対象実務

「事務職の年収は低い」と思い込んでいませんか。30〜34歳の女性で比べると、事務職の推計年収は444.9万円。女性全体の436.2万円より8.7万円高い位置にあります。

もちろん、上には上があります。同じ年代の1位はシステムコンサルタント・設計者の691.7万円で、事務職との差は246.8万円でした。ただ、4位に入ったのは企画事務員の581.5万円。事務の区分にも、上位に入る職種があるのです。

比べたのは女性の47職種

使ったのは厚生労働省の賃金構造基本統計調査で、2026年3月に公表された令和7年の結果が最新です。職種と年齢ごとに、女性の行だけを取り出しました。1調査に年収の欄はないので、次の式で出した推計年収で比べています。数字はすべて編集部の計算です。

きまって支給する現金給与額とは、2025年6月分の月給のこと。税金や社会保険料を引く前の額で、残業代や通勤手当も入ります。賞与は前の年の1年間の分です。常用労働者10人以上の企業の計で、短時間労働者は含みません。

順位に入る職種の条件は2つです。

  1. 25〜29歳、30〜34歳、35〜39歳のどの階級にも、女性が推計3,000人以上いること
  2. 管理的職業従事者ではないこと。部長や課長のように、役職で分かれる区分だからです

線を3,000人に引いたのは、そこを境に数字の動きが落ち着くからです。令和6年の表で同じ計算をすると、3,000人未満の区分は46.3%が1年で10%以上動き、3,000人以上では16.8%でした。2人数が少ないと、順位は調査の誤差で簡単に入れ替わってしまいます。

この線で残ったのは47職種で、30〜34歳で働く女性(一般労働者)の84.9%が入ります。医師は35〜39歳が推計2,740人で線に届かず、順位の外になりました。30〜34歳の844.4万円も、1年で97.0万円動いた数字です。

オフィスビルの間の広い石の階段を下から見上げた絵。紺のスーツの女性が踊り場で立ち止まって先を見上げ、手前ではピンクのスカートの女性が上り、奥の高い段を別の女性が歩いている。文字やロゴはない。
同じ階段でも、立つ段は人によって違うイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

1位は691.7万円、差は246.8万円

令和7年賃金構造基本統計調査から編集部が計算した、30〜34歳の女性の推計年収の順位を横棒で示した図。1位システムコンサルタント・設計者691.7万円(事務職との差246.8万円)、2位金融営業631.2万円、3位研究者599.5万円、4位企画事務員581.5万円、5位建築技術者570.2万円、6位デザイナー539.7万円、7位その他の商品販売536.0万円、8位その他の営業535.2万円、9位ソフトウェア作成者531.3万円、10位薬剤師512.0万円、11位その他の情報処理・通信技術者494.6万円、12位看護師485.9万円、13位臨床検査技師464.2万円、14位他に分類されない専門的職業459.7万円、15位庶務・人事事務員453.7万円、16位営業・販売事務従事者448.7万円、17位総合事務員447.4万円、事務職全体444.9万円、女性全体436.2万円、18位会計事務従事者431.7万円。下の欄に、計算と順位の決まり、順位の外に置いた医師844.4万円と管理的職業従事者746.0万円、19位より下の事務の区分の順位を示している。
30〜34歳の女性の職種別の推計年収(上位18職種と事務職全体、女性全体)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」

上位5職種は、35〜39歳で並べ直しても顔ぶれが変わりません。システムコンサルタント・設計者は、顧客の業務を分析してシステム全体を企画する仕事で、情報処理のプロジェクトマネージャーもここに入ります。金融営業は、銀行の外務員や証券の勧誘員です。

目を引くのは4位の企画事務員でしょう。企画や業務計画の立案、市場調査をする人の区分で、マーケティング・リサーチャーや商品開発部員が含まれます。事務職より高い仕事を探したら、事務の区分の中にひとつ答えがあった形です。

一方、図に※を付けた6位のデザイナーと7位のその他の商品販売は、前年の同じ計算から20%以上動きました。その他の商品販売は前年なら26位です。この2つの順位は、数段ずれるものと見ておくと安全でしょう。

30代女性全体の推計年収は、30〜34歳が436.2万円、35〜39歳が448.5万円でした。国税庁の統計では30〜34歳の女性が375.6万円と低く出ますが、あちらはパートも含む平均です。3年代ごとの違いは国税庁の平均給与の記事で読めます。

金融営業は差の4割が賞与

同じ「高い」でも、毎月の給与が高いのか、賞与が多いのか、残業が多いのかで、意味は変わりますよね。事務職との差を3つに分けると、高さの理由は職種ごとにばらばらでした。

職種 事務職との差 所定内給与 残業代など 賞与
システムコンサルタント・設計者 246.8 172.8 34.0 40.1
金融営業 186.2 76.6 32.6 77.0
研究者 154.6 111.7 6.0 36.9
企画事務員 136.5 88.4 13.6 34.5
建築技術者 125.3 49.4 42.2 33.6
ソフトウェア作成者 86.4 69.8 13.6 3.0
看護師 41.0 38.5 12.1 −9.7

単位は万円で、30〜34歳の1年分です。4

金融営業は、賞与の差77.0万円が所定内給与の差76.6万円を上回りました。差の41.4%が賞与です。

建築技術者は、差の3分の1が残業代など。6月の超過実労働時間は22時間で、事務職の8時間の2倍を超えます。年収が高くても、働いた時間で割った額まで同じだけ高いとは限りません。

ソフトウェア作成者は差の8割が所定内給与で、賞与の差は3.0万円だけでした。看護師はさらに違い、賞与は事務職より9.7万円少なくなっています。

事務の中にも249.6万円の幅

事務の区分どうしの差は、1位と事務職の差より大きくなりました。企画事務員と受付・案内事務員は、30〜34歳で249.6万円違います。自分の仕事がどの行に当たるか、探してみてください。

事務の区分別の推計年収(女性・万円)。順位は30〜34歳の47職種の中の位置
順位区分25〜29歳30〜34歳35〜39歳
4位企画事務員企画、市場調査、商品開発491.9581.5571.1
15位庶務・人事事務員総務、人事、給与422.1453.7472.4
16位営業・販売事務営業事務、販売事務407.3448.7446.3
17位総合事務員内容を限定しない事務全般421.8447.4455.9
-事務職全体414.7444.9456.3
18位会計事務経理、出納、預貯金の窓口400.2431.7464.3
19位運輸・郵便事務駅務、配車、郵便の窓口391.9421.1430.0
22位その他の一般事務広報、法務、医療事務404.6414.7454.2
23位生産関連事務生産管理、出荷、倉庫404.1407.7433.2
29位電話応接事務員コールセンター、電話受付366.0370.0359.8
34位事務用機器操作員データ入力315.3349.4342.5
44位受付・案内事務員受付、企業のフロント346.3331.9359.4

経理の人は会計事務、総務や人事、給与の担当は庶務・人事の行を見てください。いわゆる一般事務は迷いやすいところで、仕事の内容が決まっていなければ総合事務員に、広報や医療事務のように決まっていれば、その他の一般事務に入ります。

順位は年齢で動きます。会計事務は30〜34歳では総合事務員より15.7万円低いのに、35〜39歳では8.3万円上回りました。男女計で見た事務の賃金は、事務職の有効求人倍率と賃金の記事にあります。

20代後半との差で見えること

令和7年賃金構造基本統計調査から編集部が計算した、女性の推計年収の25〜29歳と35〜39歳の差を点と線で示した図。差が大きい順に、ソフトウェア作成者468.6万円から551.6万円で83.0万円、企画事務員491.9万円から571.1万円で79.2万円、会計事務64.0万円、その他の営業55.2万円、庶務・人事事務員50.4万円、その他の一般事務49.6万円、栄養士42.2万円、事務職全体414.7万円から456.3万円で41.7万円、営業・販売事務39.0万円、総合事務員34.1万円、保険営業33.5万円、介護職員32.6万円、女性全体416.3万円から448.5万円で32.2万円、生産関連事務29.2万円、保育士27.2万円、理学療法士や作業療法士など25.4万円、食料品などの製造7.2万円、飲食物調理4.9万円、看護師501.5万円から503.3万円で1.8万円、電話応接事務員マイナス6.2万円、販売店員マイナス9.5万円。下の欄に、1万人の線を引いた理由、看護師と事務職の差が86.9万円から47.0万円に縮むこと、同じ人を追った数字ではないことを示している。
25〜29歳と35〜39歳の推計年収の差(女性・推計1万人以上の19職種)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」

25〜29歳と35〜39歳を比べると、順位とは別の姿が出てきます。看護師は25〜29歳の時点で501.5万円あり、事務職より86.9万円高いのですが、35〜39歳との差は1.8万円。事務職は41.7万円高くなるので、両者の差は47.0万円まで縮まります。

反対に、企画事務員とソフトウェア作成者は80万円前後の差がありました。もっとも、これは同じ人を10年追った数字ではありません。今の20代後半と今の30代後半の平均を並べたものなので、昇給の見込みとは読めないのです。

差を見るこの図だけは、人数の線を1万人に上げました。1位のシステムコンサルタント・設計者が入っていないのはそのためです。35〜39歳の推計年収が1年で721.1万円から1,049.3万円へ動いていて、差を比べるには振れ幅が大きすぎました。

この金額で言えないこと

順位の金額は、その仕事に移ると届く額ではありません。今その職種で働いている人の平均です。

30〜34歳なら平均年齢はどの職種も32.0〜32.9歳にそろいますが、平均勤続年数は金融営業の9.2年から保険営業の4.0年まで開きます。事務職は6.3年。勤続の差が金額の差に混ざっていると見ておくほうが正確です。

資格の壁もあります。薬剤師や看護師、臨床検査技師は、調査の職種解説でも免許を持つ人の区分です。

会社の大きさも効きます。同じ事務職の30〜34歳でも、企業規模1,000人以上に絞ると496.8万円で、全体より51.9万円高くなりました。職種を変えなくても、これだけの差が出るわけです。

もうひとつ、同じ職場の人より所定労働時間が短い人は短時間労働者に分かれ、ここには入りません。35〜39歳の数字は、通常の時間で働き続けている人の平均です。

転職で賃金がどう動くかは、別の統計で見る必要があります。30代前半の女性の数字は、転職で賃金が増えた人の割合で読めます。

自分の年収を同じ式で出す手順

同じ式で計算すれば、図の数字とそのまま並べられます。

  1. 直近の6月分の給与明細を開き、税金や社会保険料を引く前の総支給額を12倍する
  2. 前の年に受け取った賞与の合計を足す
  3. e-Statの「役職及び職種解説」で、自分の仕事が統計のどの職種に当たるかを確認する
  4. 同じ年齢階級の行と比べ、差が月給、残業代、賞与のどこから来ているかを見る

差が賞与にあるなら賞与の決まり方を、残業代にあるなら働く時間を、所定内給与にあるなら職種や等級を見ることになります。どこを動かしたいのかが決まると、5年後のキャリアの考え方も具体的になるはずです。

この記事の数字は、2026年11月1日に各資料の原表で確認しました。給与は2025年6月分、賞与は2024年分です。

注

  1. 令和7年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 第7表の女の表。表にあるのは108職種で、秘書、保健師、幼稚園教員、航空機客室乗務員などは載っていません。事務職全体は同 第6表の女の事務従事者、女性全体は同 産業大分類 第1表の産業計、女の学歴計です。 ↩

  2. 令和6年と令和7年の第7表の女の表で、職種と3つの年齢階級の組み合わせ319組を比べた編集部の計算です。3,000人未満は134組、3,000人以上は185組でした。調査の「利用上の一般的注意」も、サンプルサイズが少ない区分は標本誤差が大きくなる場合があるとしています。 ↩

  3. 令和7年分 民間給与実態統計調査 第10表。1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与で、パートやアルバイトを含みます。 ↩

  4. 所定内給与は所定内給与額の差、残業代などは超過労働給与額の差で、どちらも12か月分です。超過労働給与額には時間外のほか深夜、休日、宿日直、交替の手当も入ります。万円の小数第2位を四捨五入したので、内訳の和や数字どうしの差は0.1万円ずれることがあります。 ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

役に立ったら、保存・いいね・共有をお願いします

コメントを読み込んでいます