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在職中の転職活動の進め方 有給の取り方と、内定から入社日までの逆算

転職した人の7割は、今の会社に勤めながら活動を始めています。面接の時間の作り方と、内定の日から就業規則と引き継ぎ、有給休暇を足して入社日を出す手順を、12月に始める場合の暦で押さえます。

文字
在職中の転職活動の進め方 有給の取り方と、内定から入社日までの逆算

この記事でわかること

  • 厚生労働省の令和7年の調査で、転職者の71.7%は辞める前に活動を始めていた。
  • 入社できる日は、就業規則の期限と、引き継ぎと有給の合計を比べた長いほうで決まる。
  • 面接で有給休暇を取るのに理由は要らない。応募先との連絡に会社のパソコンは使わない。
  • 12月に始めて4月1日に入社するなら、上司に話すのは2月下旬で、3月の引き継ぎが山場。
対象実務

転職した人の7割は、前の会社に勤めているうちに次を探し始めていました。厚生労働省が2026年9月に公表した令和7年の調査では、その割合は71.7%です。1仕事を続けながらの転職は、めずらしい形ではありません。

迷うのは平日の面接の時間をどう作るかと、内定が出たときに「いつから来られますか」と聞かれてどう答えるか、ですよね。準備から入社までの目安は4か月ほど。そのうち内定から入社までの長さは、就業規則と引き継ぎ、有給休暇の足し算で決まるのです。

7割は、辞める前に動き始めている

朝の光が入る部屋の丸いテーブルで、紺のブラウスを着た30代の女性が、手前に置いた銀色のノートパソコンに向かって穏やかに話している。テーブルには閉じた手帳と水の入ったグラス。奥の玄関の扉のそばには、出勤用のベージュのコートとトートバッグが掛けてある。窓辺には観葉植物。
出勤前の自宅から、私物のパソコンでオンライン面接に入るイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

辞める前に動いた人と、辞めてから動いた人とでは、次の会社に入るまでの間の長さがかなり違います。辞める前に始めた人では、間を空けずに移った人が31.2%、1か月未満の人が35.5%でした。辞めたあとに始めた人だと、10か月以上かかった人が21.6%います。1

辞める前に始めた人を、動き出した時期で分けてみました。

動き出した時期 在職中に始めた人の中の割合 離職期間なしで移った割合
辞める1か月前を切ってから 17.0% 18.4%
辞める1〜3か月前 38.1% 26.4%
辞める3〜6か月前 23.5% 42.2%

3〜6か月前に動いた人では、4割ほどが間を空けずに移っていました。1か月前を切ってから動いた人の、2倍を超える割合です。3か月ほどの余裕があると、辞める日を自分で選びやすいのかもしれません。

自分の場合は、入社したい月を先に決めて、そこから4か月さかのぼってみてください。その月が、動き出す目安。

12月に始める人の4か月の暦

12月の2週目に動き出して、2027年4月1日に入社する場合を、週ごとに並べてみました。週数と日付は、編集部が置いた目安です。

2026年12月7日から2027年4月4日までを週ごとに並べた暦。前提は期間の定めのない雇用で土日と祝日が休み、就業規則は退職の1か月前までに申し出、有給休暇の残りは10日。転職活動の列は、12月7日から25日が準備(棚卸しと職務経歴書、求人探し)、年末年始の週が書類の仕上げ、1月4日から15日が応募と書類選考、1月18日から2月12日が1次から最終までの面接、2月15日の週が内定と承諾。今の会社の列は、2月21日まではいつもどおり働き活動は社内で話さない、2月22日に上司に話して3月16日まで引き継ぎ、3月17日から31日に有給休暇10日、31日に退職、4月1日に入社。暦の出来事の列は、12月の冬のボーナス、年末年始、1月11日と2月11日と2月23日の祝日、3月の年度末(3月決算の会社は繁忙、22日は振替休日)。長さは準備4週(年末年始を含む)、応募から内定の承諾まで7週、承諾から入社まで6週(引き継ぎ16日と有給休暇10日)。12月から2月に始めると重なる4つとして、冬のボーナスは支給日に在籍している人に限って払う会社もあるので上司に話すのは支給日を過ぎてから、3月決算の会社は経理や総務の引き継ぎが繁忙期と重なるので引き継ぎ書は2月から、有給休暇が4月1日に新しく付く会社は退職日が3月か4月かで使える日数が変わる、1月から4月に辞めると住民税の5月分までを最後の給与からまとめて引き転職先で引き続き払う道もある。まとめは、入社日を先に決めて逆算すると上司に話すのは2月下旬で、退職日までの長さは引き継ぎと有給休暇の合計で決まる。
12月に動き出して4月1日に入社する場合の、週ごとの段取りと重なる出来事作成: 編集部 / 出典: 内閣府、厚生労働省、e-Gov法令検索

年末年始は応募先も休みに入るので、書類を仕上げる週にあてました。内定の承諾から入社までには、6週ほどを見ています。つまり、4月1日に入社したいなら、2月の中ごろまでには内定を受けておきたい計算です。

この時期に始めると、冬のボーナスと年度末が暦に重なります。ボーナスは就業規則で「支給日に在籍している人に払う」と決めておけば、その日にいない人には払わなくてもよい扱いです。2この暦なら、上司に話すのは12月の支給日を過ぎたあとの2月下旬です。

年度末の重なりは経理や総務の仕事をしている人ほど大きいでしょう。3月に決算を迎える会社なら、引き継ぎがいちばん忙しい時期とぶつかります。引き継ぎ書を2月から書き始めるか、入社を4月中旬にできないか応募先に相談するか。先に決めておくと、3月がぐっと楽になります。

面接の時間は、昼と夜と有給で作る

面接の候補が平日の日中ばかりだと、困ってしまいますよね。オンラインの面接なら短い時間でも受けられますが、対面だと、移動を入れて半日ほど空けておくことになります。

時間の枠 合う面接 先に確認すること
始業前や昼休み オンラインの短い面接や面談 会社の外で話せる場所と、昼休みの長さ
終業後 オンラインか、夕方以降の対面の面接 応募先が夜の時間に応じられるか
時間単位の有給休暇 移動を入れて2〜3時間で済む対面の面接 労使協定がある会社だけで、年5日まで3
半日か1日の有給休暇 最終面接や、同じ日に2社を回るとき 半日単位で取れるかは会社の決まりしだい

使い勝手がいいのは時間単位の有給休暇でしょう。もっとも、労使協定のない会社では使えません。就業規則に書いてあるかを、先に見ておきます。

有給休暇を取るのに、上司へ理由を伝える必要はありません。厚生労働省の「確かめよう労働条件」も、何のために休むかは働く人の自由で、会社は目的によって休みを拒めないと書いています。3申請の画面に理由の欄があれば、「私用」で十分です。会社が「その日は別の日に」と言える場面はかぎられていて、線引きは有給休暇と時季変更権で説明しています。

話さない、見せない、持ち出さない

転職活動のことは退職日が決まるまで、社内のだれにも話さないのが基本です。内定が出ずに、今の職場で働き続けることもあるのですから。SNSに、面接を受けた会社の名前や「転職活動中」と書くのもやめておきます。鍵を付けたアカウントでも、社内の人が見ていないとは限りません。

応募先とのやりとりは、自分のスマートフォンと個人のメールアドレスで。会社のパソコンや勤務時間は使いません。会社の端末を使ったり、仕事の時間中に動いたりすれば、服務規律の問題にもなりかねないからです。

スカウトを受け取る転職サイトには、指定した会社に経歴を見せない設定を持つものがあります。いわゆる企業ブロックです。今の勤め先だけでなく、関連会社や取引先も入れておきましょう。社名を正式な名前で入れないと効かないことがある、と案内しているサービスもあります。

職務経歴書に書く数字は、自分がこなした件数や、短くできた時間まで。取引先の名前や、社外に出せない数字は書かないでおきます。辞めたあとも続く守秘義務や競業避止の考え方は、副業の競業避止の記事にまとめてあります。入社のときに誓約書を書いたなら、競業の期間と範囲も一度読み返しておくのがおすすめです。

入社日は、内定の日からの足し算で出す

内定の連絡が電話で届いても、上司に話すのは労働条件を文書で受け取ってから。会社は、労働契約を結ぶときに、賃金や労働時間などをはっきり示さなければなりません。求人のときと条件を変えるなら、その点も示す決まりです。42024年4月からは、勤務地と仕事が将来変わりうる範囲も示す決まりになりました。5

文書が届いて、求人票と違うところがあれば、承諾の前に聞いてかまいません。

承諾したら、入社できる日を次の順で出します。

  1. 承諾から1週間以内に、上司と話す日を決める。
  2. 就業規則で、退職の申し出の期限を見る。
  3. 引き継ぎに要る週数と、有給休暇の残りの日数を足す。
  4. 2と3のうち長いほうを、上司と話す日に足して退職日にする。
  5. 退職日の翌日を、入社日にする。

たとえば、就業規則が「1か月前まで」、引き継ぎが3週間、有給休暇が15日なら、長いのはあとの2つを足した6週間のほうです。上司と話すまでの1週間を足して、承諾から7週間後が入社の目安になります。これなら面接で聞かれても、あわてずに答えられますよね。

内定の承諾から入社できる日を出す足し算の図。前提は期間の定めのない雇用で土日休み、1か月は約4.3週、有給休暇5日を1週として、数字は3つとも編集部の例。式は、承諾に、上司と話す日までの1週と、A就業規則の申し出期限とB引き継ぎと有給休暇の合計の長いほうを足すと退職日になり、その翌日が入社日。例1は就業規則1か月前、引き継ぎ2週、有給休暇5日で、長いのはAで承諾から約5週。例2は就業規則1か月前、引き継ぎ3週、有給休暇15日で、長いのはBで承諾から約7週。例3は就業規則2か月前、引き継ぎ2週、有給休暇10日で、長いのはAで承諾から約10週。民法では期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わるが、この長さには引き継ぎも有給休暇も入らない。承諾の前に書面で見る4つは、賃金の内訳(基本給と手当、固定残業代の有無)、勤務地と仕事の変更の範囲(2024年4月から示す決まり)、試用期間(あるか、期間と条件)、入社日(足し算の答えと合っているか)。まとめは、AとBを両方出し、長いほうに1週を足した日が応募先に伝える入社日の目安。
入社できる日の出し方。就業規則の期限と、引き継ぎと有給休暇の合計の長いほうに1週を足す作成: 編集部 / 出典: e-Gov法令検索、厚生労働省

法律だけで見れば、期間の定めのない雇用は申し入れから2週間で終わります。6でも、2週間では引き継ぎと有給休暇の両方は入りきりません。就業規則の期限とどう合わせるかや、上司への切り出し方は、退職の切り出し方にまとめました。

上司と話すときは、退職日のほかに、最後に出社する日と有給休暇を使う日の案も持っていきます。入社日はもう決まっているのですから、引き止められても、話を日付の相談に戻せばいいのです。

退職日を入社日の前日に置くのには、保険の理由もあります。健康保険と厚生年金は、退職日の次の日に資格がなくなります。その日に入社すれば、切れ目はありません。間が空くときは、保険と年金を自分で切り替えなければなりません。たとえば、任意継続は資格を失った日から20日以内、国民年金は退職日の翌日から14日以内が期限です。7

住民税は辞める時期で扱いが変わります。1月から4月に辞めると、5月分までの残りが最後の給与や退職金からまとめて引かれるのが原則です。ただ、転職先の給与から続けて引いてもらう道もあるので、どちらにするか人事に伝えておきましょう。8

源泉徴収票は次の会社の年末調整で使います。前の会社の分がそろわないと、自分で確定申告をすることになります。9会社がすることと期限の一覧は、退職の手続きのチェックリストにあります。

今週やることは、手帳と就業規則から

  1. 入社したい月を決めて、手帳に書く。
  2. そこから4か月さかのぼり、動き出す週に印を付ける。
  3. 就業規則の退職の章で、申し出の期限を読む。
  4. 勤怠システムで、有給休暇の残りと付与日を見る。
  5. 賃金規程で、ボーナスの支給日と在籍の条件を確認する。
  6. 自分のスマートフォンで、転職活動に使うメールアドレスを作る。

今の仕事をきちんと渡して移れたことは、次の職場で「引き継げる人」と見てもらう最初の材料にもなるはずです。入社したい月さえ決まれば、段取りは全部そこから逆算できます。

数字と決まりは、2026年10月31日に厚生労働省やe-Gov法令検索などの元の資料で確かめました。会社ごとの決まりで迷ったときは、人事か社会保険労務士に相談してください。

注

  1. 厚生労働省「令和7年転職者実態調査」個人調査の第26表と第27表。2024年10月から2025年9月に今の事業所に雇われた一般労働者が対象 ↩ ↩2

  2. 厚生労働省「モデル就業規則」(令和7年12月)の第50条(賞与)の解説 ↩

  3. 厚生労働省「確かめよう労働条件」のQ&A(年次有給休暇)。時間単位の有給休暇は労働基準法第39条第4項 ↩ ↩2

  4. 労働基準法第15条第1項、職業安定法第5条の3第3項 ↩

  5. 労働基準法施行規則第5条 ↩

  6. 民法第627条第1項 ↩

  7. 日本年金機構と全国健康保険協会の案内 ↩

  8. 地方税法第321条の5第2項、第321条の4第5項 ↩

  9. 国税庁のタックスアンサーNo.2674「中途就職者の年末調整」 ↩

出典・参考

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執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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