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新卒の3年以内離職率 大卒・高卒の推移と業種別・規模別のデータ

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」令和4年3月卒の3年以内離職率は、大学33.8%、高校37.9%、短大等44.5%、中学54.1%でした。学歴別の推移、事業所規模別、産業別、1〜3年目の内訳と、自社の数字の出し方、国の定着の資料をまとめます。

公開 約15分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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新卒の3年以内離職率 大卒・高卒の推移と業種別・規模別のデータ

この記事でわかること

  • 令和4年3月卒の就職後3年以内離職率は、大学33.8%・高校37.9%・短大等44.5%・中学54.1%で、大学は前年より1.1ポイント下がりました
  • 事業所の規模が小さいほど高く、大学卒は5人未満の57.5%と1,000人以上の27.0%で30.5ポイントの差です。産業別は宿泊業,飲食サービス業が最も高くなっています
  • 自社の数字は、同じ年に入社した新卒を分母にし、3年目の3月末までの離職者を分子にして、同じ学歴・同じ規模の数字と比べます
対象人事実務

「入社した新人が、3年のうちにどれくらい辞めるのか」。新人の定着を考える人事が、最初に見る数字が、厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」です。

厚生労働省は2025年10月24日に、令和4年(2022年)3月に卒業して就職した人の、3年以内の離職状況を公表しました。この記事では、学歴別・事業所規模別・産業別の数字と推移、1年目から3年目の内訳、自社で同じ定義の数字を出す手順、国の資料にある定着の取り組みをまとめます。

新規学卒就職者の離職状況とは 何を数えた数字か

この統計は、同じ年の3月に卒業して就職した人を、3年目の終わりまで追いかけて、辞めた人の割合を出したものです。「何年3月卒の3年以内」と読みます。令和4年3月卒なら、2022年3月から2025年3月31日までの離職です。

最新の公表は、令和4年3月卒(2025年10月24日公表)です。2026年10月22日時点で、令和5年3月卒の3年以内の数字は、厚生労働省のページに載っていません。公表されたら、数字を置き換えてください。

項目 内容
出どころ 事業所がハローワークに出した、雇用保険の加入届
就職者 卒業年の3月1日から6月30日までに、新規学卒として雇用保険に加入した人。生年月日で学歴を推定する
離職者 就職者のうち、3年目の3月31日までに離職した人
離職の理由 問わない。離職後の就業の状態も問わない
離職率 離職者 ÷ 就職者(小数第2位を四捨五入)
学歴 中学・高校・短大等・大学
把握の時点 卒業の3年後の6月

出典: 厚生労働省「新規学卒者の離職状況」の「資料出所及び離職率の集計の考え方」、別添表の注。

学歴は、生年月日の範囲で推定します。令和4年3月卒の大学は平成12年4月1日以前の生まれ、短大等は平成12年4月2日から平成14年4月1日まで、高校は平成14年4月2日から平成16年4月1日まで、中学は平成18年4月2日から平成19年4月1日までの生まれです。

学歴別の3年以内離職率と推移

令和4年3月卒の就職後3年以内離職率を学歴別に積み上げ横棒で示した図。中学54.1%(1年目32.9%・2年目13.0%・3年目8.1%、前年50.5%)、短大等44.5%(19.3%・13.7%・11.5%、前年44.6%)、高校37.9%(17.9%・11.5%・8.5%、前年38.4%)、大学33.8%(12.1%・11.9%・9.9%、前年34.9%)。高校・短大等・大学の平成21年3月卒から令和4年3月卒までの推移と、集計の決まりも載せている
学歴別の就職後3年以内離職率と1〜3年目の内訳(令和4年3月卒)作成: 編集部 / もとの資料: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

令和4年3月卒の3年以内離職率は、大学33.8%、高校37.9%、短大等44.5%、中学54.1%です。前年の令和3年3月卒と比べると、大学は1.1ポイント、高校は0.5ポイント、短大等は0.1ポイント下がり、中学は3.6ポイント上がりました。

学歴 令和4年3月卒 令和3年3月卒 前年との差 就職者数(令和4年3月卒)
中学 54.1% 50.5% +3.6ポイント 675人
高校 37.9% 38.4% 0.5ポイント低下 137,458人
短大等 44.5% 44.6% 0.1ポイント低下 142,455人
大学 33.8% 34.9% 1.1ポイント低下 449,012人

出典: 報道発表資料(令和7年10月24日)、別添「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」。

中学卒は就職者が675人と少なく、数字が年ごとに大きく動きます。会社の資料に載せるときは、高校・短大等・大学を中心にします。

15年の推移 大卒は上がっている

平成21年3月卒から令和4年3月卒までの、3年以内離職率の推移です。

卒業年 高校 短大等 大学
平成21年3月 35.7% 39.3% 28.8%
平成22年3月 39.2% 39.9% 31.0%
平成23年3月 39.6% 41.2% 32.4%
平成24年3月 40.0% 41.5% 32.3%
平成25年3月 40.9% 41.7% 31.9%
平成26年3月 40.8% 41.3% 32.2%
平成27年3月 39.3% 41.5% 31.8%
平成28年3月 39.2% 42.0% 32.0%
平成29年3月 39.5% 43.0% 32.8%
平成30年3月 36.9% 41.4% 31.2%
平成31年3月 35.9% 41.9% 31.5%
令和2年3月 37.0% 42.6% 32.3%
令和3年3月 38.4% 44.6% 34.9%
令和4年3月 37.9% 44.5% 33.8%

出典: 厚生労働省「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」(別添表)。

大学卒は、平成21年3月卒の28.8%を底に、31%から33%台で動いてきました。令和3年3月卒の34.9%は、平成20年3月卒以降で最も高い値です。令和4年3月卒は33.8%で、平成21年3月卒より5.0ポイント高くなっています。表の最初の平成8年3月卒から見ると、最も高かったのは平成16年3月卒の36.6%です。

高校卒は、平成21年3月卒の35.7%から、平成25年3月卒の40.9%まで上がり、その後は36%から40%の間で動いています。短大等は、平成21年3月卒の39.3%から、令和3年3月卒の44.6%まで、ゆるやかに上がっています。

令和5年・6年3月卒は途中までの数字

別添の表には、令和5年3月卒と令和6年3月卒の数字も載っています。ただし、令和7年6月時点の把握なので、令和5年3月卒は2年目まで、令和6年3月卒は1年目までの数字です。3年以内の数字とは並べられません。

区分 大学 高校 短大等 中学
令和5年3月卒 2年目まで 21.8% 28.4% 31.5% 46.9%
令和6年3月卒 1年目まで 10.1% 16.6% 17.8% 31.8%

出典: 別添「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」。

同じ「2年目まで」「1年目まで」で、令和4年3月卒と比べるときは、事業所規模別の表の値を使います。大学卒の2年目までは、令和4年3月卒が23.9%、令和5年3月卒が21.8%です。1年目までは、令和4年3月卒が12.0%、令和6年3月卒が10.1%でした。高校卒の1年目までは、17.8%と16.6%です。

1年目・2年目・3年目の内訳 辞める人が多いのは1年目

3年以内の離職率を、どの年に辞めたかで分けた数字も、別添の表にあります。

学歴 3年以内 1年目 2年目 3年目
中学 54.1% 32.9% 13.0% 8.1%
高校 37.9% 17.9% 11.5% 8.5%
短大等 44.5% 19.3% 13.7% 11.5%
大学 33.8% 12.1% 11.9% 9.9%

出典: 別添「新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況」(令和4年3月卒)。四捨五入のため、合計と一致しないことがあります(公式の注記)。

どの学歴も、1年目が最も高くなっています。高校卒は、3年以内の約47%(17.9÷37.9)が1年目の離職です。大学卒は1年目12.1%、2年目11.9%、3年目9.9%と、年ごとの差が小さい形です。

この違いは、定着の施策を打つ時期に関わります。高校卒と短大等は、入社後1年の受け入れが課題になります。大学卒は、1年目だけでなく、2年目と3年目にも1割前後が辞めています。配属替えや昇格の時期、評価面談など、2年目以降の節目も見ておく必要があります。

事業所規模別 小さい事業所ほど高い

令和4年3月卒の就職後3年以内離職率を事業所の規模別に、高校卒と大学卒の2本の横棒で示した図。5人未満は高校63.2%・大学57.5%、5〜29人は54.6%・52.0%、30〜99人は45.2%・41.9%、100〜499人は36.7%・33.9%、500〜999人は29.9%・31.5%、1,000人以上は26.3%・27.0%。短大等は59.8%、52.6%、47.4%、42.1%、37.2%、36.7%
事業所規模別の就職後3年以内離職率(高校・大学・短大等・令和4年3月卒)作成: 編集部 / もとの資料: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

事業所の規模が小さいほど、3年以内の離職率は高くなります。令和4年3月卒の数字です。

事業所の規模 高校 大学 短大等
5人未満 63.2% 57.5% 59.8%
5〜29人 54.6% 52.0% 52.6%
30〜99人 45.2% 41.9% 47.4%
100〜499人 36.7% 33.9% 42.1%
500〜999人 29.9% 31.5% 37.2%
1,000人以上 26.3% 27.0% 36.7%
全体 37.9% 33.8% 44.5%

出典: 別添「新規高卒就職者の事業所規模別離職状況」「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」「新規短大等卒就職者の事業所規模別離職状況」(令和4年3月卒の3年目まで)。

最も小さい区分と最も大きい区分の差は、高校卒が36.9ポイント、大学卒が30.5ポイント、短大等が23.1ポイントです。前年との差は、高校卒の5人未満が0.7ポイント上がり、大学卒の5人未満は1.6ポイント、1,000人以上は1.2ポイント下がっています(報道発表資料)。

大学卒は、500〜999人(31.5%)が100〜499人(33.9%)より2.4ポイント低く、1,000人以上(27.0%)とは4.5ポイントの差です。

ここでの規模は、企業ではなく、ハローワークに雇用保険適用事業所設置届を出している「事業所」の人数です(公式の注)。支店や工場は、その事業所の人数で区分されます。自社と比べるときは、新卒が配属された事業所の規模で、同じ区分を見ます。

産業別 離職率が高い産業と低い産業

令和4年3月卒の就職後3年以内離職率を産業別に、高校卒と大学卒の2本の横棒で示した図。宿泊業,飲食サービス業が高校64.7%・大学55.4%、生活関連サービス業,娯楽業61.5%・54.7%、教育,学習支援業53.6%・44.2%、医療,福祉49.2%・40.8%、小売業48.3%・40.4%、産業計37.9%・33.8%、情報通信業36.1%・27.2%、金融業,保険業29.7%・25.0%、製造業28.6%・21.2%、電気・ガス・熱供給・水道業14.7%・12.4%
産業別の就職後3年以内離職率(高校・大学・令和4年3月卒)作成: 編集部 / もとの資料: 厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」

産業別の数字は、別添の表に、就職者数と、3年目までの離職者数が載っています。次の表の率は、その人数から編集部が計算しました(上位5産業の率は、報道発表資料の数字と一致を確かめています)。令和4年3月卒、産業の大分類で、大学卒の離職率が高い順です。

産業 大学 高校
宿泊業,飲食サービス業 55.4% 64.7%
生活関連サービス業,娯楽業 54.7% 61.5%
教育,学習支援業 44.2% 53.6%
医療,福祉 40.8% 49.2%
小売業 40.4% 48.3%
サービス業(他に分類されないもの) 38.8% 40.1%
不動産業,物品賃貸業 36.5% 43.1%
学術研究,専門・技術サービス業 33.9% 36.0%
運輸業,郵便業 31.5% 36.8%
建設業 30.5% 41.4%
卸売業 30.0% 39.8%
複合サービス事業 28.8% 27.3%
情報通信業 27.2% 36.1%
金融業,保険業 25.0% 29.7%
製造業 21.2% 28.6%
鉱業,採石業,砂利採取業 19.1% 22.9%
電気・ガス・熱供給・水道業 12.4% 14.7%
産業計 33.8% 37.9%

出典: 別添「新規大学卒業就職者の産業別離職状況」「新規高卒就職者の産業別離職状況」(令和4年3月卒)から編集部が計算。分類「その他」は省きました(大学卒は4,464人で47.8%、高校卒は1,497人で49.2%)。

最も高いのは、高校卒・大学卒ともに宿泊業,飲食サービス業で、64.7%と55.4%です。生活関連サービス業,娯楽業、教育,学習支援業、医療,福祉、小売業が続きます。前年との差は、大学卒の宿泊業,飲食サービス業が1.2ポイント、教育,学習支援業が2.4ポイント、小売業が1.5ポイント下がり、生活関連サービス業,娯楽業は1.0ポイント上がりました。

低いのは、電気・ガス・熱供給・水道業(大学12.4%・高校14.7%)、鉱業,採石業,砂利採取業、製造業です。ただし、電気・ガス・熱供給・水道業は、令和4年3月卒の就職者が大学卒2,213人・高校卒1,096人と少なく、鉱業は大学卒188人・高校卒96人です。

読み方の注意が2つあります。

1つ目は、同じ産業でも、学歴で位置が変わることです。建設業は、大学卒30.5%で産業計(33.8%)より低く、高校卒41.4%で産業計(37.9%)より高くなっています。自社の産業は、自社が採る学歴の欄で見ます。

2つ目は、就職者の数です。大学卒で最も多いのは医療,福祉の70,678人、次が情報通信業の50,819人、小売業の48,344人です。人数が多い産業の数字は安定し、少ない産業は年で動きます。

雇用動向調査の離職率との違い

新卒の離職率には、もう1つ、厚生労働省の「雇用動向調査」の離職率があります。2つは別の統計で、並べて比べられません。

項目 新規学卒者の離職状況 雇用動向調査
数えるもの 同じ年の3月に卒業して就職した人が、3年以内に辞めた割合 1年間に辞めた人を、年初の常用労働者数で割った割合
対象 新卒の就職者(雇用保険の加入記録) 常用労働者5人以上の事業所の全従業員(標本調査)
集計 事業所の届出から集計 事業所が回答
使いどころ 新卒の定着 会社全体の人の出入り

雇用動向調査の離職率、産業別の数字、離職率の計算のしかたは、離職率の平均 業種別・年代別のデータと入職率との差 令和7年雇用動向調査にまとめています。全体の離職率を見るときはそちらを、新卒の定着を見るときはこの記事の数字を使います。

自社の新卒の3年以内離職率を出す手順

統計と同じ定義で数えると、自社の数字と並べられます。

  1. 入社年を決める。令和4年3月卒なら、2022年3月から6月に新卒として入社した人です(統計の就職者の定義)。
  2. 学歴で分ける。大学・短大等・高校に分けます。人数が少ないときは、分けた数字と全体の両方を出します。
  3. 就職者数を数える。その年に新卒として入社した人です。中途採用や、同じ会社の別の事業所からの異動は入れません。
  4. 離職者を数える。3年目の3月31日(令和4年3月卒なら2025年3月31日)までに辞めた人です。理由は問いません。定年や転職、自己都合、会社都合を分けずに数えます。
  5. 割る。離職者数 ÷ 就職者数 × 100で、3年以内離職率を出します。
  6. 1年目・2年目・3年目に分けて数え、どの時期に辞めるかを見ます。
  7. 同じ学歴・同じ規模(事業所の人数)・同じ産業の統計の数字と並べる。

数えるときの注意は、次のとおりです。

  • 統計は雇用保険の加入記録、自社は人事の名簿で数えるため、完全には一致しません。統計の就職者は、3月1日から6月30日までに加入した人です
  • 同じ年の新卒を3年追いかけるので、数字が出るのは、入社の3年後です
  • 1年に入る新卒が数人の会社は、複数の入社年をまとめて出す方法もあります。その場合は、まとめた年を資料に書きます
  • 内定辞退など、入社しなかった人は就職者に入れません

定着の取り組み 厚生労働省の資料にあること

ここからは、厚生労働省の資料に書かれている範囲で、事業主ができることをまとめます。離職率を下げる決まった方法が、資料で示されているわけではありません。

若者雇用促進法の指針

「青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)」第7条に基づく指針(平成27年厚生労働省告示第406号)が、事業主に努めるよう求めている措置があります。職場への定着では、次の内容です。

区分 指針に書かれていること
雇用管理の改善 賃金不払いなどの労働関係法令違反が行われないよう、適切に雇用管理を行う。早期に離職する人の割合が高いことを踏まえ、能力や経験に応じた適切な待遇を確保する
情報の明示 採用後の職場の実態と入職前の情報に格差を感じないよう、職場で求められる能力・資質、キャリア形成についての情報を明示する
正社員への登用 期間を定めて雇用されている若者が希望したとき、正社員への登用が与えられる仕組みを検討する
労働法制の基礎知識 新入社員研修の機会に、労働法制の基礎的な内容の周知を図ることが望ましい
職業能力の開発 OJTとOFF-JTを計画的に実施する。キャリアパスなどの情報提供と、キャリアコンサルティングを受ける機会の確保。職業能力開発推進者の選任

出典: 厚生労働省「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して…適切に対処するための指針」第三。指針は改正されることがあるため、最新の全文は厚生労働省のページで確かめてください。

このうち「入社前の情報と職場の実態の格差」は、採用の段階の話です。求人票や会社説明の内容が、実際の労働条件と合っているかを、労働条件通知書の書き方 記載事項と明示のルールで確かめられます。

職場情報の提供

若者雇用促進法では、新卒者の募集を行う企業に対し、企業規模を問わず、幅広い職場情報の提供を努力義務としています。応募者から求めがあった場合は、(ア)募集・採用に関する状況、(イ)職業能力の開発・向上に関する状況、(ウ)企業における職場定着に関する状況の3類型ごとに、1つ以上の情報提供が義務です。

職場定着に関する状況の項目に、新卒者の離職者数などがあります。自社の3年以内離職率を、上の手順で数えておくと、求めがあったときにすぐ答えられます。

ユースエール認定制度

若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況が優良な中小企業(常時雇用する労働者が300人以下)を、厚生労働大臣が認定する制度です。認定の要件に、定着に関わるものがあります。

  • 直近3事業年度の新卒者などの正社員の離職率が20%以下
  • 人材育成方針と教育訓練計画を策定している
  • 前事業年度の正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下で、月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員がいない
  • 正社員の有給休暇の取得率が平均70%以上、または年間取得日数が平均10日以上
  • 直近3事業年度で、男性の育児休業等の取得者が1人以上、または女性の育児休業等取得率が75%以上
  • 新卒者などの採用者数・離職者数、研修内容、メンター制度の有無などを公表している

出典: 厚生労働省「ユースエール認定制度」の認定要件(一部。ほかの要件は同ページ)。

認定企業は、ハローワークでの重点的なPR、若者雇用促進総合サイトへの掲載、認定マークの使用などの支援を受けられます。認定の離職率の計算のしかたは、申請の様式(「新規学卒者等採用実績及び定着状況報告書」)で確かめてください。

職場定着の取り組みの例

厚生労働省の「人材確保対策」のページには、「若者が定着する職場づくり取組事例集」が掲載されています(平成28年度と平成29年度の版が中心で、古い制度の内容を含みます)。自社と近い規模・産業の事例を、ページから探せます。

雇用管理改善や助成金の相談は、都道府県労働局とハローワークの窓口です。助成金は年度で内容が変わるため、申請の前に最新のページで確かめてください。

離職の理由を知りたいときは、この統計では分かりません。退職面談やアンケートで、辞める理由を会社が把握する必要があります。入社後の手続きの流れは入社手続きの流れ 必要書類と担当者のチェックリスト、初任給の水準は初任給の平均 大卒・高卒の相場と業種別・規模別のデータ 令和7年も参考になります。

今日からできること

  1. 令和4年3月卒(2022年4月入社)の新卒を、学歴別に数え、3年目の3月末までの離職者から、自社の3年以内離職率を出す。
  2. 1年目・2年目・3年目に分けて、辞めた時期と部署を確かめる。
  3. 同じ学歴・同じ規模・同じ産業の数字と並べる。人数が少ないときは、2〜3年分の入社年をまとめる。
  4. 退職面談やアンケートに、辞める理由を聞く項目を決める。
  5. 求人票・会社説明の内容と、実際の労働条件のずれがないか、人事で読み合わせる。
  6. 社内の資料には、「厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況・令和4年3月卒・2025年10月24日公表」と、数え方を書く。

この記事の数字は、2026年10月22日に、厚生労働省の「新規学卒者の離職状況」のページと別添の表で確かめたものです。令和5年3月卒の3年以内の数字が公表されたら、同じページで最新の数字を確かめてください。

よくある質問

Q新卒の3年以内離職率は、何パーセントですか。

A厚生労働省が2025年10月24日に公表した令和4年3月卒の数字は、大学33.8%、高校37.9%、短大等44.5%、中学54.1%です。前年の令和3年3月卒は、大学34.9%、高校38.4%、短大等44.6%、中学50.5%でした。

Q「3年以内に3割が辞める」という数字は、今も同じですか。

A大学卒は、令和4年3月卒で33.8%でした。公表の表にある平成8年3月卒から令和4年3月卒までの27年分では、大学卒の3年以内離職率が28.8%から36.6%の間にあります。高校卒は35.7%から50.3%の間です。

Q雇用動向調査の離職率と、何が違いますか。

A雇用動向調査は、1年間に辞めた人を年初の常用労働者数で割った、会社全体の数字です。新規学卒者の離職状況は、同じ年に新卒で入った人を追いかけ、3年目の3月末までに辞めた人の割合を出した、別の統計です。

Q離職率は、辞めた理由を調べて出していますか。

Aいいえ。雇用保険の加入記録から集計しているため、離職の理由や離職後の就業の状態は問われません。自己都合かどうか、転職したかどうかも、この数字には入っていません。

Q自社の数字が、統計より高いときは、どうしますか。

A同じ学歴、同じ規模、同じ産業の数字と比べて、差が大きいかを見ます。人数が少ない会社は、1人の離職で数字が大きく動きます。2〜3年分を並べ、辞めた時期と部署を確かめてから、施策を考えます。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月22日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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