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定年65歳の企業は27.2% 継続雇用と70歳までの就業確保措置(令和7年)

厚生労働省の令和7年(6月1日現在)高年齢者雇用状況等報告で、65歳までの雇用確保措置は99.9%の企業が実施済み、70歳までの就業確保措置は34.8%でした。定年の年齢、継続雇用と定年引上げの割合、規模別の違い、5年の推移を表と図で整理します。

公開 約10分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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定年65歳の企業は27.2% 継続雇用と70歳までの就業確保措置(令和7年)

この記事でわかること

  • 令和7年6月1日現在、65歳までの雇用確保措置は237,739社の99.9%が実施済みで、内訳は継続雇用制度65.1%、定年の引上げ31.0%、定年制の廃止3.9%です
  • 定年が60歳の企業は62.2%、65歳は27.2%で、70歳までの就業確保措置は34.8%(中小企業35.2%・大企業29.5%)と5年で9.2ポイント増えました
  • 高年齢者雇用安定法の決まりと2025年4月の経過措置の終了を確かめ、自社の制度を統計と並べる確認表で見直す手順を示します
対象人事労務実務

65歳までの雇用確保措置を実施している企業は、99.9%です。ほぼ全社が実施しているので、この数字だけでは自社の制度が多数派かどうかは分かりません。違いが出るのは、定年を何歳にしているか、継続雇用と定年の引上げのどちらで確保しているか、70歳まで広げているかです。厚生労働省の「高年齢者雇用状況等報告」(令和7年6月1日現在・2025年12月19日公表)から、この3点を規模別に読みます。2026年10月25日時点で確かめた最新の集計は、この令和7年のものです。

高年齢者雇用状況等報告とは 毎年6月1日現在の全国集計

高年齢者雇用状況等報告は、高年齢者雇用安定法第52条第1項にもとづく報告です。事業主は、定年、継続雇用制度、創業支援等措置の状況などを、毎年、厚生労働大臣に報告しなければなりません。毎年6月1日現在の状況を、本社が支社や支店の分もとりまとめて、本社を管轄するハローワークに出します。従業員に高年齢者がいない場合も報告が必要です。

集計の対象は、常時雇用する労働者が21人以上の企業237,739社です(報告書用紙の送付先は254,078社)。この記事では21〜300人を中小企業、301人以上を大企業と呼びます。厚生労働省の集計の区分と同じです。

措置の内訳は、継続雇用制度65.1%・定年の引上げ31.0%・定年制の廃止3.9%

65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業は237,457社で、全体の99.9%でした。未実施は282社です。中小企業は99.9%、大企業も99.9%(前年から0.1ポイント減少)です。

実施済みの企業を措置の種類で分けると、次のとおりです。

措置の内容 企業数 割合 前年との差
継続雇用制度の導入 154,505社 65.1% 2.3ポイント減少
定年の引上げ 73,585社 31.0% 2.3ポイント増加
定年制の廃止 9,367社 3.9% 変動なし

出典: 令和7年高年齢者雇用状況等報告 集計結果 表3-1(厚生労働省・2025年12月19日)。割合は、雇用確保措置を実施済みの企業を100とした値です。

継続雇用制度は、定年に達した人が希望すれば、定年後も引き続き雇う制度です。定年を60歳のままにして、再雇用(いったん退職扱いにして、あらためて契約を結ぶ形)や勤務延長で65歳まで雇います。7割近くの会社がこの形ですが、5年前は71.9%でした。割合は下がり続けています。

継続雇用の中身を見ると、継続雇用制度を導入している154,505社のうち、自社だけで雇う企業が94.5%です。子会社や関連会社などでも雇う企業は5.5%でした(令和6年は94.5%と5.5%)。

定年の年齢は、60歳が62.2%、65歳が27.2%

定年の年齢別に、報告した全企業を分けた割合です。

定年の区分 企業数 割合 前年との差
定年制の廃止 9,367社 3.9% 変動なし
60歳 147,864社 62.2% 2.2ポイント減少
61〜64歳 6,923社 2.9% 変動なし
65歳 64,765社 27.2% 2.0ポイント増加
66〜69歳 2,783社 1.2% 0.1ポイント増加
70歳以上 6,037社 2.5% 0.1ポイント増加

出典: 令和7年高年齢者雇用状況等報告 集計結果 表5。60歳未満は0社です(高年齢者雇用安定法第8条により、定年は60歳を下回れません)。

65歳以上の定年(定年制の廃止を含む)の企業は34.9%で、前年より2.3ポイント増えました。逆にいえば、65%の会社は定年が65歳未満で、継続雇用制度か定年の引上げで65歳までを確保しています。60歳と61〜64歳を足すと65.1%(編集部の計算)で、継続雇用制度の導入の割合とほぼ重なります。定年が60歳の会社の多くは、再雇用で65歳まで雇う制度を持っている、という見方ができます。

規模別では、大企業は継続雇用、中小企業は定年を延ばす会社が多い

令和7年6月1日現在の高年齢者雇用状況等報告。65歳までの雇用確保措置99.9%、70歳までの就業確保措置34.8%、65歳以上定年34.9%。措置の内訳は中小企業が継続雇用64.2%・定年の引上げ31.6%・廃止4.2%、大企業が76.6%・22.7%・0.7%。定年の年齢は中小企業が60歳61.5%・61〜64歳2.7%・65歳27.7%・66〜69歳1.2%・70歳以上2.7%・廃止4.2%、大企業が71.4%・5.2%・21.5%・0.3%・0.9%・0.7%。70歳までの措置は21〜30人37.6%、31〜300人34.3%、中小企業35.2%、301人以上29.5%。
65歳までの措置・定年の年齢・70歳までの措置 企業規模別(令和7年)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「令和7年高年齢者雇用状況等報告」集計結果

規模で見ると、措置の選び方にはっきりした違いがあります。

区分 継続雇用制度 定年の引上げ 定年制の廃止 定年60歳 定年65歳 65歳以上定年(廃止を含む)
中小企業(21〜300人) 64.2% 31.6% 4.2% 61.5% 27.7% 35.8%
うち21〜30人 58.8% 34.7% 6.5% 56.8% 29.8% 41.2%
大企業(301人以上) 76.6% 22.7% 0.7% 71.4% 21.5% 23.4%

出典: 令和7年高年齢者雇用状況等報告 集計結果 表3-1・表5。左の3列は雇用確保措置を実施済みの企業、右の3列は報告した全企業に占める割合です。

大企業は、継続雇用制度が76.6%、定年60歳が71.4%です。人数の多い会社では、役職や賃金体系を見直さずに、定年後の再雇用で対応する形が主流になっています。中小企業は、定年の引上げが31.6%、65歳定年が27.7%で、21〜30人の会社では65歳以上の定年(廃止を含む)が41.2%に上ります。社員が少ない会社ほど、定年そのものを延ばす会社が多くなっています。人手の確保や技能の継承が理由かもしれませんが、統計は理由までは示していません。

70歳までの就業確保措置は34.8% 中身は継続雇用が8割

70歳までの就業確保措置は努力義務で、令和3年4月1日に始まりました。実施済みの企業は82,748社で、全体の34.8%(前年より2.9ポイント増加)です。中小企業は35.2%(2.8ポイント増加)、大企業は29.5%(4.0ポイント増加)でした。

措置の内容 企業数 全企業に占める割合
継続雇用制度の導入(70歳以上まで) 67,212社 28.3%
定年制の廃止 9,367社 3.9%
定年の引上げ(70歳以上) 6,037社 2.5%
創業支援等措置の導入 132社 0.1%
実施済み 計 82,748社 34.8%

出典: 令和7年高年齢者雇用状況等報告 集計結果 表4-1。創業支援等措置は、業務委託契約を結ぶ制度と、社会貢献事業に従事できる制度の2つです(雇用以外の措置)。

実施済みの82,748社のうち、継続雇用制度が67,212社で、8割強を占めます(編集部の計算)。創業支援等措置は132社で、まだほとんど使われていません。雇用の形を保ったまま、70歳まで再雇用の契約を延ばす会社が大半です。

規模別では、21〜30人が37.6%、31〜300人が34.3%、301人以上が29.5%と、小さい会社のほうが高くなっています。

5年の推移 70歳までの措置は9.2ポイント増、継続雇用は6.8ポイント減

高年齢者雇用状況等報告の令和3年から令和7年の推移。70歳までの就業確保措置は全体25.6・27.9・29.7・31.9・34.8%、中小企業26.2・28.5・30.3・32.4・35.2%、大企業17.8・20.4・22.8・25.5・29.5%。65歳までの措置の内訳は継続雇用制度71.9・70.6・69.2・67.4・65.1%、定年の引上げ24.1・25.5・26.9・28.7・31.0%、定年制の廃止4.0・3.9・3.9・3.9・3.9%。65歳定年の企業は21.1・22.2・23.5・25.2・27.2%。
70歳までの措置と65歳までの措置の内訳の推移(令和3〜7年)作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「高年齢者雇用状況等報告」集計結果(令和3〜7年)

令和3年から令和7年までの6月1日現在の集計を並べました。

年(6月1日現在) 70歳までの措置(全体) 同(中小企業) 同(大企業) 継続雇用制度(65歳まで) 定年の引上げ(65歳まで) 定年65歳の企業
令和3年 25.6% 26.2% 17.8% 71.9% 24.1% 21.1%
令和4年 27.9% 28.5% 20.4% 70.6% 25.5% 22.2%
令和5年 29.7% 30.3% 22.8% 69.2% 26.9% 23.5%
令和6年 31.9% 32.4% 25.5% 67.4% 28.7% 25.2%
令和7年 34.8% 35.2% 29.5% 65.1% 31.0% 27.2%

出典: 厚生労働省「高年齢者雇用状況等報告」令和3年〜令和7年の集計結果(発表資料・別表)。令和3年から集計の対象は21人以上の企業です。

70歳までの措置は、5年で9.2ポイント増えました。伸びは大企業の11.7ポイントが、中小企業の9.0ポイントより大きく、令和7年は前年からの伸びも大企業が4.0ポイントと、中小企業の2.8ポイントを上回っています。65歳までの措置の内訳では、継続雇用制度が71.9%から65.1%に減り、定年の引上げが24.1%から31.0%に増えました。再雇用で足りるとしてきた会社の中に、定年を延ばす会社が出てきたことが読み取れます。

決まりのあらまし 第8条・第9条・第10条の2と経過措置の終了

統計に出てくる措置の根拠は、高年齢者雇用安定法(e-Gov 法令検索で確認)の次の条文です。

条文 内容 性質
第8条 定年を定める場合は60歳を下回れない(従事が困難な業務として省令で定める業務は例外) 義務
第9条第1項 定年が65歳未満の事業主は、定年の引上げ・継続雇用制度の導入・定年の定めの廃止のいずれかを講じる 義務
第10条の2 定年が65歳以上70歳未満の事業主、または65歳までの継続雇用制度を導入している事業主は、70歳までの就業確保措置に努める 努力義務
第52条第1項 定年、継続雇用制度、創業支援等措置の状況などを毎年1回、厚生労働大臣に報告する 義務

第9条に違反している事業主には、厚生労働大臣が指導・助言をし、なお違反していれば勧告ができます。勧告に従わなければ、その旨を公表できます(第10条)。

継続雇用制度は、希望者全員が対象です。平成24年度の法改正で、平成25年度から希望者全員が原則になりました。ただし、平成24年度までに労使協定で対象者を限定する基準を定めていた企業には、基準を使える年齢を65歳まで段階的に引き上げる経過措置があり、令和7年3月31日に終わりました。令和7年度からは、希望者全員の65歳までの雇用確保が全面的な義務です(令和7年集計の発表資料)。

経過措置を使っていた会社の最後の状況も、集計に出ています。令和6年6月1日から令和7年3月31日までに、基準を使える年齢(64歳)に達した人は29,630人(5,195社)でした。そのうち、基準に該当して継続雇用されたのは92.1%、継続雇用の更新を希望しなかったのは6.6%、希望したが基準に該当せず終了したのは1.3%(373人)でした。基準で絞っていた会社は、2025年4月から、希望する人全員を65歳まで雇います。

継続雇用の賃金は話し合って決める 同一労働同一賃金と高年齢雇用継続給付

再雇用では、労働時間や賃金を変えて契約を結ぶことが多くあります。厚生労働省のQ&A(令和7年3月31日改訂)は、継続雇用後の労働条件は、各種の雇用関係法令を守ったうえで、事業主と労働者が十分に話し合って決めることが重要としています。指針は、継続雇用後の賃金を、就業の実態や生活の安定などを考慮して適切なものとなるよう努めるとしています。

定年後に継続雇用された有期雇用労働者にも、パートタイム・有期雇用労働法が適用されます。同一労働同一賃金ガイドラインは、通常の労働者との賃金の相違について、職務の内容などに違いがあれば、その違いに応じた相違を認めています。一方で、定年後の継続雇用であることだけを理由に、待遇の相違を不合理でないとはしていません。再雇用の条件を決めるときは、仕事の内容と責任が定年前とどう違うかを書き出しておくと、説明しやすくなります。契約を結ぶときの明示は、労働条件通知書の書き方 入社時に明示する項目と雇用契約書との違いにまとめています。

賃金が下がる人には、高年齢雇用継続給付があります。60歳以上65歳未満の被保険者の賃金が、60歳時点の75%未満に下がったときに支給されます。令和7年4月1日以降に60歳に達した人は、賃金が60歳時点の64%以下に下がった場合の支給額が、各月の賃金の10%相当額です。令和7年3月31日以前に60歳に達した人は、61%以下の場合に15%相当額でした。再雇用の賃金を決めるときは、本人が60歳に達した日がいつかで、給付の率が違います(ハローワークインターネットサービス)。

定年後の賃金の下がり方は、退職金の設計とも結び付きます。退職金の相場は退職金の相場 勤続年数別・学歴別のデータと制度の形 令和5年調査にあります。

自社の制度を統計に並べる確認表

最後に、自社の制度を次の順で並べます。統計の値は令和7年6月1日現在のものです。

自社の位置を見るには、次の表を埋めます。

見る項目 自社 統計(令和7年)
定年の年齢 (年齢) 60歳62.2%・65歳27.2%・70歳以上2.5%・廃止3.9%
65歳までの措置 (引上げ・継続雇用・廃止) 継続雇用65.1%・引上げ31.0%・廃止3.9%
70歳までの措置 (実施済み・未実施) 実施済み34.8%(21〜30人37.6%・301人以上29.5%)
規模の区分 (21〜30人・31〜300人・301人以上) 65歳以上定年は中小企業35.8%・大企業23.4%

自社が60歳定年で再雇用の会社なら、統計では多数派です(60歳定年は62.2%)。ただし、定年の引上げが5年で6.9ポイント増え、70歳までの措置も増えているため、社員にこれからの働き方を聞かれる場面は増えていきます。中高年社員との面談の進め方は、中高年社員のキャリア面談 40代・50代の進め方と使える国の支援・助成金にまとめています。

この記事は、2026年10月25日時点で確認できた令和7年の集計と法令にもとづきます。令和8年6月1日現在の集計が公表されたら、同じ表で見直します。個別の判断は、社会保険労務士や所轄のハローワーク、労働局に相談してください。

よくある質問

Q65歳までの雇用確保措置は、どの会社に義務がありますか。

A高年齢者雇用安定法第9条第1項により、定年を65歳未満に定めている事業主は、定年の引上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれかを講じなければなりません。定年が65歳以上の会社や、定年のない会社は、すでに65歳までの雇用が確保されています。定年は第8条で60歳を下回れません。

Q70歳までの就業確保措置は、義務ですか。

A努力義務です。第10条の2により、定年を65歳以上70歳未満に定めている事業主や、65歳までの継続雇用制度を導入している事業主が、70歳までの就業機会の確保に努めます。措置は、定年の引上げ、70歳以上までの継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のほか、業務委託契約を結ぶ制度(創業支援等措置)と社会貢献事業に従事できる制度があります。

Q継続雇用制度の対象者を、会社の基準で絞れますか。

A2025年4月1日からはできません。平成24年度までに労使協定で対象者を限定する基準を定めていた企業に認められていた経過措置が、令和7年3月31日で終了し、令和7年度からは希望者全員の65歳までの雇用確保が全面的に義務になりました。

Q定年後の再雇用で、賃金を下げてもよいですか。

A厚生労働省のQ&Aは、継続雇用後の労働条件は事業主と労働者が十分に話し合って決めることが重要としています。同一労働同一賃金ガイドラインでは、定年後に継続雇用された者であることだけで、待遇の相違が直ちに不合理でないとは認められません。職務の内容などに相違があるかを見て判断します。個別の事案は、社会保険労務士や弁護士に相談してください。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月25日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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