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実質賃金の計算 自分の給与は物価に追いついているか、9月は2.2%増

2026年9月の実質賃金は前年同月比2.2%増で、プラスは9か月続いています。ただ、毎月決まって支払われる給与で見ると1.1%増。自分の昇給率から物価の上がり幅を引く計算の手順と、月給いくらの昇給で追いつくかの目安、平均と比べるときの注意が分かります。

公開 更新 約4分執筆・監修:佐々木 航人が監修しながらAIを活用して執筆
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実質賃金の計算 自分の給与は物価に追いついているか、9月は2.2%増

この記事でわかること

  • 9月の実質賃金は2.2%増。2025年までは4年続けてマイナスだった。
  • 毎月決まって支払われる給与に絞ると、実質は1.1%増。
  • 月給28万円なら、月6,720円の昇給で物価に追いつく計算。
対象実務

今年の昇給で、給与は物価に追いついたのでしょうか。自分の場合は、昇給率から物価の上がり幅を引くと、おおよそ分かります。3%上がって物価が2.4%上がったなら、実質の増え方は0.6%ほどです。

厚生労働省が11月6日に公表した毎月勤労統計調査(9月分の速報)では、働く人1人あたりの実質賃金が、前の年の同じ月より2.2%増えました。プラスは2026年1月から9か月続いています。1

実質賃金は、物価を引いたあとの給与

夕方の家のテーブルで、紺のニットの30代前半の女性が灰色の線だけの紙を両手に1枚ずつ持ち、見比べて考えている。テーブルには電卓、マグカップ、ノートがあり、横の椅子に野菜の入った買い物袋が置いてある。
去年と今年の給与明細を並べて、増えた割合を見比べるイラスト: 編集部が画像生成AIで作成したイメージ(YOBITSUGI AI・OpenAI gpt-image-2.5-sunburst)

額面の給与が増えても、物価がそれ以上に上がれば、買えるものは減ってしまいます。実質賃金は、この「買える力」を示す数字です。

9月の現金給与総額は31万1,409円で、4.6%増えました。物価は2.4%上がったので、差し引きで2.2%増という計算です。ここでの物価は、消費者物価指数の「持家の帰属家賃を除く総合」。持ち家の人が家賃を払ったとみなす分を除いた指数です。2

年単位で見ると、流れの変化がよく分かります。実質賃金は2022年から2025年まで4年続けてマイナスで、2025年も1.3%減でした。でも2026年に入ってプラスに変わり、9月までの各月は0.7%から2.2%のあいだで動いています。

実質賃金(現金給与総額、事業所規模5人以上、持家の帰属家賃を除く総合で実質化)の前年同月比の棒グラフ。2025年8月-1.7、9月-1.3、10月-0.8、11月-1.6、12月-0.1、2026年1月0.7、2月2.0、3月1.4、4月2.0、5月1.6、6月2.2、7月2.0、8月1.6、9月2.2(速報)。年平均は2022年1.0%減、2023年2.5%減、2024年0.3%減、2025年1.3%減。
実質賃金の前年同月比の推移と、年平均作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「毎月勤労統計調査」

2.2%には、一時的な給与も入っている

そう言われても実感がない、という人もいるでしょう。2.2%は、残業代や賞与なども含んだ給与全体の数字だからです。9月は「特別に支払われた給与」が32.6%増えて、全体を押し上げました。

毎月決まって支払われる給与だけで見ると、実質の増え方は1.1%です。

区分 金額 前年同月比 実質
現金給与総額 311,409円 4.6%増 2.2%増
きまって支給する給与 299,151円 3.6%増 1.1%増
一般労働者の現金給与総額 401,722円 5.0%増 2.5%増
パートタイム労働者の現金給与総額 114,412円 4.2%増 1.8%増

自分と比べるなら、見たいのは「一般労働者の所定内給与」です。基本給や毎月の手当にあたる給与で、9月は35万6,516円の4.0%増でした。ただし平均は、調査する事業所の入れ替わりでも動きます。前の年も今年も回答した共通事業所に絞ると、同じ所定内給与の伸びは3.1%です。3

つまり毎月の給与の伸びは、3%台から4%あたりが目安です。平均なので業種や会社の大きさで差はありますが、自分の昇給率を置いてみる物差しにはなります。

自分の給与で計算する手順

では、あなたの給与はどうでしょう。手元に給与明細があれば、5分で出せます。

  1. 去年の9月と今年の9月の給与明細を並べる。
  2. それぞれ、基本給と毎月の手当を足す。残業代と賞与は入れない。
  3. 今年の額を去年の額で割り、1を引いて、増えた割合を出す。
  4. 物価の上がり幅(9月は2.4%)を引く。

たとえば、物価が2.4%上がったときの実質の増え方は次のようになります。4

昇給率 実質の増え方
1% 1.4%減
2% 0.4%減
3% 0.6%増
4% 1.6%増
5% 2.5%増

追いつくのに要る昇給の額は、月給に2.4%をかけると出ます。月給28万円なら月6,720円。2%の昇給だと5,600円なので、1,120円ぶん足りない計算です。

自分の実質の増え方を出す図。昇給率3%から物価の上がり幅2.4%を引くと、実質はおよそ0.6%増。昇給率ごとの実質の増え方は、1%で1.4%減、2%で0.4%減、3%で0.6%増、4%で1.6%増、5%で2.5%増。月給28万円の例では、追いつくのに月6,720円が要り、2%の昇給の5,600円では1,120円足りない。手順は、去年と今年の同じ月の給与明細を並べる、基本給と毎月の手当を足して残業代と賞与は入れない、今年÷去年−1で昇給率を出して物価の上がり幅を引く。平均の目安は毎月の給与の伸びで3%台から4%。
昇給率から物価を引いて、実質の増え方を出す作成: 編集部 / 出典: 厚生労働省「毎月勤労統計調査」

ここで出るのは額面の話です。手取りは社会保険料や税金でさらに動きます。昇給のあとに手取りが減って見えるときは、昇給したのに手取りが減る理由 社会保険料の随時改定と定時決定の仕組みで仕組みを確認できます。業種ごとの給与を見たいなら、業種別の給与と残業時間 毎月勤労統計は一般労働者の欄で比べるが役に立ちます。

次の昇給の前に確認すること

計算した数字は、次に昇給の話をするときの材料になります。

物価を下回っていても、すぐに転職を考える話ではありません。ただ、「物価が2.4%上がる中で、私の昇給は2%でした」と数字で言えれば、面談での話し方は変わります。切り出し方は給与交渉の切り出し方 昇給をお願いする前の準備と、面談で使える言い方で確認できます。

まずは今月の給与明細と、去年の同じ月の明細を並べるところから。

記事の数字は、2026年11月6日に公表された毎月勤労統計調査(9月分の速報)で確認した内容です。速報値は確報で改訂されることがあります。

注

  1. 厚生労働省「毎月勤労統計調査」の2026年9月分結果速報等。事業所規模5人以上、就業形態計 ↩

  2. 同じ調査の注による。実際に取引がある財とサービスに限るためで、国際比較用の「総合」で計算すると2.3%増 ↩

  3. 同じ調査の参考資料「共通事業所による賃金」。現金給与総額は一般労働者で4.4%増、就業形態計で4.4%増 ↩

  4. 正確には(1+昇給率)÷(1+物価の上がり幅)−1で計算した。引き算の結果とは0.1ポイントほど差が出ることがある ↩

出典・参考

この記事は、人が監修しながらAIを活用して執筆しました。執筆と監修は佐々木 航が担当し、公開した後も人が内容を確認しています。

執筆・監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

記事の中身の責任は編集部(執筆・監修者)が負い、AIは調べものと下書きの道具として使っています。くわしくはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら更新日を改め、記事の最後に何を直したかを書きます。

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