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容器包装リサイクル法で会社がすること 特定事業者の判定と毎年の委託申込

食品・小売・通販の会社が容器包装リサイクル法で確かめることを整理。特定事業者に当たるか、小規模事業者の基準、対象の素材、義務量の考え方、協会への委託申込と毎年の流れ、罰則までを、法令と協会の資料で確かめました。

公開 約13分ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆チェック済み
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容器包装リサイクル法で会社がすること 特定事業者の判定と毎年の委託申込

この記事でわかること

  • 容器や包装を使って商品を売る、容器を作る、輸入する会社は特定事業者です。商業・サービス業は従業員6人以上か売上高7,000万円超で、義務の対象になります。
  • 対象の素材はガラス・PETボトル・紙・プラスチックです。段ボール・スチール缶・アルミ缶は対象外で、通販の梱包でも段ボール箱は含まれません。
  • 毎年、帳簿をつけ、冬に協会へ委託を申し込み、料金を払います。令和9年度の算定値の案は11月21日18時まで意見を募集しています。

経済産業省などは2026年10月22日、令和9年度の再商品化義務量の算定に使う量や比率を改める省令案・告示案の意見募集を始めました。受付は11月21日18時までで、施行予定は令和9年4月1日です。この記事は発表そのものより、食品・小売・通販などの会社の総務・経理の担当者が「うちは対象か」「毎年何をするか」を判断できるように、容器包装リサイクル法の実務を整理します。2026年10月24日時点の法令と、日本容器包装リサイクル協会(以下、協会)の案内にもとづきます。

容器包装リサイクル法は会社に何を求めているのか

家庭から出る容器や包装のごみは、市町村が分別して集めます。集めたものをリサイクルする費用と手間を、容器や包装を使って商品を売る事業者や、容器を作る事業者にも負担してもらうのが、この法律の仕組みです。事業者がするのは、自社が使った量に応じた量の「再商品化」(リサイクル)です。

法律上の義務を負う会社は「特定事業者」と呼ばれ、次の3つに分かれます。

区分 当たる会社 例
特定容器利用事業者 商品を容器に入れて売る、容器入りの商品を輸入する 食品メーカー、スーパー、通販、飲食店のテイクアウト
特定容器製造等事業者 容器を作る、輸入する びん・PETボトル・紙箱・袋の製造者
特定包装利用事業者 商品を容器以外の包装で包んで売る 包装紙や緩衝材を使う小売・通販

自社で作らず、他社に作ってもらった商品でも、容器や包装を自社が決めているなら利用事業者になります。他社に包装を頼む行為も、法律では「用いる」に含まれます。通販の会社は、商品を送る箱や緩衝材、袋も対象になり得ます。協会のECサイト向けの案内も、梱包材を使って発送する事業者を特定事業者に挙げています。

対象かどうかを8つの問いで確かめる

協会は、特定事業者に当たるかを9つのチェック項目で示しています。順番は、事業内容、主たる事業、小規模事業者か、素材、商品を入れるか、家庭から出るか、中身と分けて不要か、委託・受託の関係です。途中で「いいえ」になれば、再商品化の義務はありません。

容器包装リサイクル法の対象かを確かめる8つの問い。1事業内容、2主たる事業、3小規模事業者か、4素材、5商品を入れる・包むか、6家庭から出るか、7分離すると不要か、8委託・受託の関係。小規模事業者の基準は製造業など売上高2億4,000万円以下かつ従業員20人以下、商業・サービス業は売上高7,000万円以下かつ従業員5人以下。対象はガラスびん・PETボトル・紙製・プラスチック製、対象外はスチール缶・アルミ缶・段ボール・アルミなしの飲料用紙パック。
対象かどうかを8つの問いで確かめる判定の流れと小規模事業者の基準作成: 編集部 / もとの資料: 容器包装リサイクル法・施行令・施行規則、日本容器包装リサイクル協会

小規模事業者の基準は、売上高と従業員数の両方

小規模事業者は適用除外です。基準は法第2条と政令第2条・第4条にあり、主たる事業で変わります。

主たる事業 売上高 従業員数
製造業など(農林漁業、組合、一般社団法人などを含む) 2億4,000万円以下 20人以下
商業・サービス業(卸売・小売・輸入・飲食店・サービス) 7,000万円以下 5人以下

適用除外になるのは、売上高と従業員数の両方が基準以下のときです。片方でも超えると、義務が生じます。協会のECサイト向けの案内にも、同じ説明があります。

  • 売上高は、会社が行うすべての事業の合計です(政令第3条)。決算に使う売上高で差し支えないとされています。
  • 従業員は、支店を含む事業体全体で数えます。「常時使用する従業員」で、協会は一般的にはパート・アルバイトは含まれないとしています。ここでいうパートは、日々雇い入れる人や2か月以内の期間を定めた人など、解雇の予告が要らない人を指します。
  • 主たる事業は、売上高がいちばん大きい事業です。売上高が同じ程度の事業が複数あるときは、売上高、従業員数、施設規模から総合的に判断するとされています。

「家庭から出る」「商品を入れる・包む」の判断

協会の「イラストで見る容器・包装」には、迷いやすい例が出ています。

対象になる例 対象外の例
食品を入れたトレイ ラップフィルムの芯
商品を入れるためのレジ袋・紙袋(有償でも対象) 飲料用のストロー、弁当用のスプーン・フォーク
お弁当につける割りばしの袋 手紙やダイレクトメールを入れた封筒
通販の商品を送るときに使う袋 事業所の中だけで消費され、家庭のごみにならないもの

レジ袋は有料でも対象で、小売の用途として扱われます。また、会社員が購入してオフィスで飲むPETボトルのように、家庭から出ないものは再商品化の量から外せます。ただし協会は、そうした場合でも小規模でない会社には帳簿の記載義務が生じるとしています。

対象になる素材、ならない素材

再商品化の対象は、施行規則第4条の区分で、ガラスびん(無色・茶色・その他の色)、紙製、PETボトル、プラスチック製です。複数の素材でできていて分けにくいものは、重さがいちばん大きい素材に分類します。

区分 対象になる主なもの 対象外(再商品化義務の対象にならない)
ガラス びん、カップ、皿(ほうけい酸ガラス製・乳白ガラス製を除く)
紙製 箱、袋、カップ、アルミを使った飲料用紙容器 段ボール、アルミを使わない飲料用の紙パック
PETボトル 飲料・しょうゆなどを入れるボトル
プラスチック製 トレイ、袋、ボトル、キャップ、ラベル
金属 スチール缶、アルミ缶

スチール缶、アルミ缶、段ボール、アルミを使わない飲料用の紙パックは、施行規則第3条で、再商品化の対象になる分別基準適合物から除かれています。これらは有償で売れるなど、別のリサイクルの流れがあるためです。ただし、帳簿の記載などは別の問題です。素材の区分は施行規則の別表で細かく決まっているため、迷う容器は協会に確かめます。

再商品化義務量はどう計算するのか

義務量は、自社が使った量を基礎にしますが、そのまま掛け算で出るわけではありません。協会の案内では、次の順で考えます。

  1. 前の事業年度に使った容器包装の量を、素材ごと、容器か包装かで分けて量る。
  2. そこから、自社で回収した量(店頭回収など)を引く。
  3. 事業活動で使い切り、家庭のごみにならない量(レストラン店内で使うソースの袋など)を引く。この量が分かれば「自主算定方式」、あるのに分からなければ「簡易算定方式」で申し込む。
  4. 残った「排出見込量」に、国が毎年示す算定係数を掛けて、義務量を出す。

簡易算定方式は、事業系の量が分からないときに使います。協会の案内では、簡易算定係数は自主算定係数に「100−事業系比率」を掛けたもので、事業系比率は国が業種(用途)ごとに決めています。

容器の場合は、用途も決めます。用途は、食料品、清涼飲料、酒類、油脂加工製品、医薬品、化粧品、小売業、その他の事業の8つです。協会の例では、小売の会社が自社のお菓子のプライベートブランドを売るなら、容器の用途は「食料品」です。工場で作って別の場所で売る弁当の容器は「食料品」、売り場の中で作って売るなら「小売」とされています。

算定の数字が毎年変わる理由

算定係数のもとになる量や比率は、国が毎年、数万件の事業者を対象に行う実態調査(標本調査)の結果をもとに、産業構造審議会で審議し、約1か月の意見募集を経て決まります。協会によると、各比率は当年度の調査結果と前年度の調査結果を平均して出します。再商品化義務総量は、市町村の分別収集計画量と再商品化計画量の少ないほうに、特定事業者責任比率を掛けて出します。

つまり、会社が同じ量を使っていても、国の調査と市町村の計画が変われば、義務量は年ごとに動きます。今回の意見募集は、その令和9年度の分です。

令和9年度の案の数字を、現行値と並べる

今回の案の一部です。かっこの中が現行値で、単位はトンです(出典は意見募集の資料8)。

特定分別基準適合物 再商品化義務総量(案) 現行値
ガラスびん(無色) 90,250 92,120
ガラスびん(茶色) 84,390 89,890
ガラスびん(その他の色) 108,900 111,930
紙製容器包装 16,830 27,720
PETボトル 183,000 184,000
プラスチック製容器包装 732,600 702,900

簡易算定で使う事業系比率も、区分によって変わります(資料1、単位は%)。

区分 案 現行値
小売業 紙製容器 40 40
小売業 プラスチック製容器 25 20
包装(各業種共通) 紙製 35 30
包装(各業種共通) プラスチック製 30 35

案の資料に、紙製容器包装の総量が減る理由は書かれていません。ここでは数字だけを伝えます。

再商品化義務総量(トン、案と現行値): プラスチック製容器包装732,600(702,900)、PETボトル183,000(184,000)、ガラスびんその他の色108,900(111,930)、無色90,250(92,120)、茶色84,390(89,890)、紙製容器包装16,830(27,720)。事業系比率は小売業プラスチック製容器25(20)%など。編集部の試算で、1トン使った場合の義務量は小売業プラスチック容器503(520)kg、プラスチック包装328(299)kg、小売業紙製容器17(27)kg。
令和9年度の算定値の案と現行値 義務総量・事業系比率・編集部の試算作成: 編集部 / もとの資料: e-Govパブリック・コメント案件595320037の資料

毎年の手続きと、お金の動き

協会への委託は1年ごとの契約で、毎年申込み、毎年料金を払います。協会の案内図では、おおむね次の流れです。

毎年の手続きの6段階。決算後から11月に帳簿を整える、12月に申込書類が届く、1〜2月に委託を申し込む、3月に契約を結び終える、4月から請求書が届いて支払う、翌年6月に精算される。支払い方法は申込金額による。3千万円以上は2分割(4月50%・7月50%)か4分割、10万円超3千万円未満は一括(7月)か3分割、10万円以下は7月に一括。
毎年の手続き 帳簿から委託申込、支払い、翌年6月の精算まで作成: 編集部 / もとの資料: 日本容器包装リサイクル協会・施行規則
時期 やること 担当の目安
決算後から11月ごろ 前の事業年度に使った容器包装の量を帳簿にまとめる 総務・購買・経理
12月 協会から申込書類が届く(コードを持つ会社)。初めてなら、先に基本情報登録フォームで申請する 総務
1月から2月 委託を申し込む。義務がない年は「非申込」の手続きをする 総務
3月 契約の締結を終える。協会の案内では契約の締結が3月に締め切られる 総務
4月から 新年度の契約が始まる。請求書が届き、支払う 経理
翌年6月 予定の金額と実績の差が精算される 経理

法令上は、施行規則第8条が、指定法人(協会)に委託するなら、対象の年度の前年度の3月末日までに契約を結び、対象の年度の翌年度の9月末日までに自社の債務(料金の支払い)を果たすよう定めています。令和9年度分なら、契約は2027年3月末日までです。協会の案内の月は目安で、年度ごとの案内状が優先です。

帳簿の量は「前の事業年度」

申込の量は、前の事業年度に使った量が基本です(施行規則第10条)。契約の期限までにその量が確定していないときは、さらに前の事業年度の量を使います。たとえば3月決算の会社は、冬の申込の時点では、その年度の数字がまだ確定しません。この場合は、前々事業年度の量で申し込む形になります。

帳簿は法第38条の義務です。施行規則第29条で、1年ごとに閉じ、閉じてから5年間保存します。経済産業省が作った書式の例は、協会のページからダウンロードできます。書類の保存期間の全体像は、会社の書類の保存期間 一覧表と整理のしかたで確かめられます。

料金の支払いと、会社の規模の目安

料金は、再商品化実施委託料と拠出委託料の2種類で、両方を払うと義務を果たしたとみなされます。申込金額(税抜)で、支払い方法が決まります。

申込金額(税抜) 方法 請求の時期と割合
3千万円以上 2分割 4月50%、7月50%
3千万円以上 4分割 4月40%、7月30%、10月15%、1月15%
10万円超から3千万円未満 一括 7月100%
10万円超から3千万円未満 3分割 7月50%、10月25%、1月25%
10万円以下 一括 7月100%

実施委託料は予定の金額です。年度の終了後、実際にかかった費用との差が、翌年の6月に精算されます。返金になる年も、追加で請求される年もあります。拠出委託料は、請求が実施委託料より1年遅れます。仕訳や勘定科目、税務上の扱いは、顧問の税理士に確かめてください。

協会が公表した令和7年度(精算後)の実施委託料金の分布は、次のとおりです。申込をした17,054社のうち、年額10万円以下は9,815社(57.6%)で、1万円以下だけでも4,682社(27.5%)でした。1億円超は99社(0.6%)です。多くの会社にとって、お金より、判定と帳簿の手間が負担になります。

義務を果たさないと、どうなるのか

義務を果たさない特定事業者には、法第19条から第20条の段階があります。

段階 内容 根拠
指導・助言 主務大臣が、再商品化の実施を確保するために行う 法第19条
勧告 正当な理由なく再商品化をしない事業者に、再商品化をすべき旨を勧告する 法第20条第1項
公表 勧告に従わなかった旨を公表できる 法第20条第2項
命令 公表後も正当な理由なく措置をとらないとき、命ずることができる 法第20条第3項
罰則 命令に違反した者は、100万円以下の罰金 法第46条

ほかにも、帳簿を書かない・偽る・保存しない、主務大臣への報告をしない・偽る、立入検査を拒む、といった行為は、20万円以下の罰金です(法第48条)。法人の従業員が業務で違反したときは、行為者のほか法人にも罰金が科されます(法第49条)。

罰金が科されるのは、指導から命令までを経て、命令に従わなかったときです(再商品化義務の不履行について)。協会は、義務があるのに果たしていない、または少なく申告している事業者を「ただ乗り」と呼び、法令遵守の呼びかけをしています。環境省が法第20条第2項にもとづく公表をした例は、協会のページに、平成30年7月の分まで挙がっています。

さらに、義務に時効はありません。協会の案内では、平成12年度以降に義務があったのに申込をしていなければ、さかのぼって申込む必要があります。

今日からできること

最初の一手は、自社が使っている容器と包装を、実物か発注書で一覧にすることです。判定も、帳簿も、申込も、この一覧が土台になります。協会は、令和8年11月から令和9年2月にかけて、全国で商工会議所と共催の制度説明会と個別相談会を開く予定です(参加無料、事前申込)。初めての会社は、日程を協会のページで確かめてください。

ここまでの数字や基準は、2026年10月24日時点のものです。令和9年度の算定値は案の段階なので、確定したら協会の案内と官報などで確かめます。具体の判断は、協会、または所管の経済産業局などに確認してください。

関連する記事です。この発表を含むバックオフィスの国の情報まとめ 2026年10月22日も合わせてどうぞ。通販やモールで売る会社は、特定商取引法に基づく表記の書き方も確認してください。

よくある質問

Q従業員4人、売上高が年8,000万円の小売店は対象ですか。

A対象です。商業・サービス業は、売上高が7,000万円以下で、かつ従業員が5人以下のときだけ適用除外です。従業員が少なくても、売上高が7,000万円を超えると義務が生じます。

Q通販で使う段ボール箱も、委託料の計算に入れますか。

A入れません。段ボールは再商品化義務の対象外です。同じ梱包でも、プラスチックの袋や緩衝材、紙の袋や包装は対象になり得ます。協会のECサイト向けの案内にも、段ボールは対象外と書かれています。

Q小規模事業者で義務がなければ、何もしなくてよいですか。

A法律上の再商品化義務と帳簿の義務はありません。ただし売上高や従業員数が基準を超えた年から義務が生じるため、毎年の判定は要ります。協会に特定事業者コードがある会社は、義務がない年に非申込の手続きを求められます。

Q過去に申込をしていなかった場合、どうなりますか。

A協会は、義務に時効がなく、平成12年度までさかのぼって申込む必要があるとしています。気づいた時点で、協会の基本情報登録フォームから相談します。

出典・参考

チェック済み。この記事は監修者によってチェックされました。(2026年10月24日)

執筆

ベンチャー・スピリット!編集部AIにより執筆

書いた AI: AI記者(解説)

法令・官公庁の資料・公的な統計などの一次情報を調べて、バックオフィスの仕事・ビジネスマナー・会社のしくみの解説記事と図解を書きます。数字と日付は出典と照らして確かめ、記事の最後に出典を載せています。使っているAI: Anthropic Claude。

監修

佐々木 航株式会社Game

代表取締役。工学部出身で、21歳で起業してからシステム会社の経営一筋で8期目。アプリの受託開発から始め、いまはAIを使ったシステムソリューションを手がけています。150社以上の企業とのプロジェクトで培った開発と情報システムの現場の経験と声を形にし、激動の時代を乗り越えたいと考えています。

メモ: 掲載時に自動で(しばらくの間)

記事は AI が一次情報を調べて書き、機械の検査を通してから公開しています。人が見ているもの・見ていないものはAI の使い方に書いています。まちがいに気づいたら訂正・ご指摘からお知らせください。直したら、記事の最後に何を直したかを書きます。

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